第七話:遭遇
「……う」
目が覚める。
部屋の中はすでに明るく、閉め切ったカーテンの向こうからは日差しが入り込んでいた。
「…………」
寝返りをうち、枕もとの目覚まし時計を手に取る。
目元をこすりながら、時間を見た。
九時二十分だった。
「…………」
時は止まる。
そして、時は動き出す。
「遅刻じゃねぇかあああああ!」
布団を蹴り飛ばし、大急ぎで制服に着替える。
いや、どう急いだところですでに遅刻は確定なのだが、人間というものは手遅れと分かっていても焦らなくてはならない生き物なのだ。
ものの一分足らずで着替えを済ませ、鞄を片手にドタドタと音を立てて階段を駆け下りる。
「くっそ、やっぱ昨日の疲れが出ちまったのかな……」
廊下を走り、玄関で靴を履く。
「おお、彼方。起きたか」
「あ、ジーちゃんおはよう。でもって行ってきます!」
「ん? 朝飯はいらんのか?」
「そんなの食べてる暇ないよ、遅刻確定だもん」
「……ふむ?」
「んじゃ、行ってきます!」
「……ときに、彼方よ」
「っ、何? 急いでるんだから早く早く!」
「――今日は土曜じゃぞ?」
彼方は庭の真ん中で盛大に転んだ。
「……あれ、そうだっけ?」
「やっぱり勘違いしとったか。念のため確認して正解だったわい。ほれ、分かったらとっとも飯を食ってしまえ」
「あ、うん……」
確かに言われてみれば、今日は土曜日で学校は休みである。
今時こんな間違いを犯してしまうとは、どうやらよほど疲れているのかもしれない。
彼方は源三に言われたとおり朝食を食べると、部屋に戻って私服へと着替える。
「あれ?」
ふと見ると、慌てて起き上がったときに蹴飛ばしてしまった布団の山の中で、何かがモゾモゾと動いていた。
何かと思い、彼方はそれを捲り上げる。
すると、そこに。
「……テトラ?」
「……ブハッ、死ぬかと思ったぞ……」
ゼェハァと呼吸を繰り返しながら、テトラは酸素を貪っていた。
「何でこんなとこに……」
言いかけて彼方はハッとなる。
そういえば布団を蹴飛ばしたとき、何か布団ではないようなものまで一緒に蹴飛ばしてしまったような手応えがあった気がする。
「…………」
まず間違いなくテトラだろう。
しかしどうやら、テトラも今の今まで眠っていたのだろう、その事実には気がついていないようだ。
黙っておこう、彼方はそう決め込んだ。
そんなこんなで、休日の朝が始まるのだった。
朝食の後片付けを手伝いに、彼方は台所へとやってきた。
洗い物のほとんどはすでに終わっていたので、彼方はそれらを拭いて棚の中へと戻していく。
「彼方よ、今日は何か予定でもあるか?」
「ん? いや、特にないけど。どうしたのジーちゃん?」
「いやなに。恐らく昼前には弁天のやつが家の修理に来ると思うからの。家の中にいてもうるさいだけじゃ」
「あ、そっか」
昨日会ったあの大柄な大工の人が来るのだった。
確かにそれじゃ、家の中にいても修理の物音もあるから静かに過ごせそうにもない。
「んじゃ、俺も今日は久しぶりに出かけてくるよ。さすがに修理は手伝えそうにないし」
「うむ。すまんがそうしてくれるかの。夕方には弁天も戻るじゃろうから、夕飯の支度までに戻ってきてくれればよい」
「ん、分かったよ」
さて、そういうわけで久しぶりにブラつくことになりそうだ。
片づけを終えて、彼方は再び自室に戻る。
とりあえず必要最低限のもの……とは言っても財布と携帯くらいだが、それらを持って出かける準備をする。
出かけると言っても、これといった明確な目的があるわけではない。
適当に街中を歩き回るだけなので、実質散歩と似たようなものだろう。
「む、外出か?」
「ああ、ちょっとその辺をブラブラとね。テトラもこいよ、ロザリオの中だけど」
「そうだな。近辺を見回っておく必要もあると思っていたところだ。この機会に色々と見て回っておこう」
「そうは言っても、そんなに大きな街じゃないぞ? 特別栄えてるってわけでもないし」
「地形などを覚えておくことも重要だ。ナキガラがいつどこに出るかは完全に予測不能だからな。極端な話、市街戦になる可能性もないとは言い切れない」
「……そりゃ物騒だな」
「まぁ、極めて低い可能性だがな。基本的にナキガラが行動するのは夜の時間帯だ。昼間の明るい時間はまず遭遇することもあるまい」
それだけ言うと、テトラは赤い珠になって胸のロザリオの中に吸い込まれていく。
(ときに彼方、体の調子は大丈夫なのか? 昨夜は思いのほか魔力を使ってしまったからな)
「ああ、特にどうってことはないみたいだ。まだちょっと本調子ではないけど」
(ふむ。これもまた魔術師の血の成せる業か。回復能力も群を抜いているようだ)
「そうなのか? 自分じゃ実感沸かないんだけどな」
(まぁ、特に疲労が残っていないのなら問題あるまい)
「そういうテトラはどうなんだ? 結構力使ってたみたいだけど」
(心配は無用だ。私の魔力もじきに回復する。このロザリオの中では、外界よりも回復能力が高まるのだ)
いわゆる冬眠装置のようなものだろうか。
(私も今日はこの中で大人しくしているとしよう。何か異変を感じたら知らせるし、逆に感じたら教えてくれ)
「ああ、分かった」
彼方はロザリオのチェーンを首にかける。
一応目立たないようにシャツの内側にしまいこんだほうがいいだろう。
パッと見はアクセサリだが、赤い色はどこか不吉で嫌でも目立つ。
彼方はひとまず家を出て、駅前に向けて歩き出す。
後のことはそれから考えればいいだろう。
……で。
「……何でお前がここにいるんだ」
(何故貴様がここに居るのだ……)
「何よ、文句あるの?」
「別に……」
(大アリだ!)
ズゾゾゾゾゾと、彼方はストロー越しにグラスの中のコーヒーをすすり上げる。
ここは駅から程近い場所に位置する喫茶店である。
そして彼方が座った席の向かいには、どういうわけか西花が同じように座っていた。
(どういうことだ、彼方よ!)
(俺が知るかよ! テトラはそこにいれば分かんないだろ)
(む、それもそうか……)
「……で、お前何しにきたんだよ? わざわざ外に出てまでコーヒー飲むような性格じゃないだろ」
「別にどうってワケじゃないんだけど。たまたま早起きしちゃってね、暇だったから」
「で、たまたま見かけた俺をとっ捕まえた、と」
「ま、そんなところかな?」
最悪である。
運がないにもほどがある。
不幸の星は彼方の頭上で光り輝いているのかもしれない。
「いやー、実は今日平日と間違えていつもどおりの時間に起きちゃってさ。いつもならお昼までグッスリなんだけどね」
「……ソウデスカ」
何だろうこの、素直にバカにできないどころか、かえって親近感持ってしまいそうな空気は。
「そういう彼方はどうなのよ? 何かアテでもあるの?」
「いや、特にないけど。昼前から、家の修理始まるらしいからさ。いても邪魔になるし、だから」
「結構派手に壊れてるの? 見た感じだと、そんなにひどくは見えないんだけど」
「まぁ、外見はそうでもないんだ。縁側の戸板とかは普段閉め切ってないし、床板や畳は遠目じゃ分かんないだろ」
「ふーん……」
西花も注文したカフェオレをすする。
「ところで、あの銀デコは? 一緒じゃないの?」
彼方は一瞬だけロザリオに目を向けたが、そこからの反応はない。
気にしないということなのだろう、賢明な判断だ。
「いや、さすがに連れてこれないだろ。色んな意味で目立つし、そもそもジーちゃんにどう説明すんだよ」
「適当でいいんじゃないの? その辺で拾ったとか」
「いや、犬じゃないし……」
「ああ、ケルベロス、だっけ? でも、大して変わらないよね。どっちもイヌ科じゃないの?」
「……ノーコメント」
姿が見えないのをいいことに言いたい放題である。
それにしても黙って堪えているところを見ると、テトラはよくがんばっている。
とりあえず話題を逸らさないといけない。
このままではロザリオの中からでも炎が飛び出てきそうで危険極まりない。
「ところで、お前この後どうすんの?」
「うーん、どうしようかな。私も特に目的なかったからね。彼方は?」
「特にってわけじゃないけど。適当にあちこちブラブラするつもり」
「お昼は?」
「その辺で済ませる。わざわざ家に戻るのもあれだしな」
「要するに、何も考えてないってことね?」
「うるさい。お前も似たようなもんだろ」
カランと、グラスの中の氷が溶けて傾く。
「よし。んじゃ行こうか」
「……行くって、どこに?」
「その辺」
「はぁ。行ってらっしゃい」
「何言ってんの、アンタも来るの」
「……は?」
「どうせ暇なんでしょ? 一人寂しく歩くよりはいいと思うけど」
「別に寂しくは」
ないと言おうとしたのだが、西花の目が何だか機嫌悪いものに変わっていたのでそれ以上の言葉が続かなかった。
多分、賛同しない言葉を口にしたら問答無用でぶっ飛ばされる。
彼方はそう直感した。
「……行きます」
かくして、理不尽な休日は幕を開けた。
適当に歩いているだけで、時間はすぐに昼に差し掛かった。
朝食を食べたのが遅かったのと、先ほどのコーヒーがまだ胃の中に残っていたこともあり、空腹感はあまりなかった。
が、とりあえず軽く何かを入れておこうということで、二人はファーストフード店でハンバーガーなどを注文し、簡単な昼食を済ませる。
それでエネルギーを充填したと言わんばかりに、西花は彼方を連れてあちこちを引っ張りまわす。
端から見れば年頃の男女のカップルにも見えたかもしれないが、その実はただの姫と召し使いである。
一体どれだけの店を渡り歩いたのだろうか、思い出すのも面倒くさい。
それでもまぁ、彼方は暇だとは思わなかった。
なんだかんだで西花もそれなりに楽しんでいるようだったし、確かに一人でぼんやりと歩くよりはマシだった。
しかも、二人はこれといって何か購入したものがあるわけではない。
ようするにウィンドウショッピング……言い換えれば冷やかしを繰り返しているわけだが、そんなことを繰り返すだけでも時間は瞬く間に過ぎていく。
楽しいのかそうでないのかと問われれば答え辛いが、少なくとも退屈ではなかったと彼方は思う。
有意義だったかと聞かれれば、間違いなく首を横に振るわけだが。
そうして何軒目かに訪れたのはレンタルCDショップだった。
彼方も店内を歩き、陳列棚を適当に見回していく。
と、ふと見覚えのあるタイトルが目に入った。
一昔前に大流行した家庭用ゲームのサウンドトラックだった。
彼方もこのゲームにはずいぶんと熱中した記憶がある。
今となってはそのゲームも、机のどこかに埋もれてしまっているのだが。
「千五百円か……」
収録された曲数や、手がけているクリエーターを考えれば十分手ごろな値段だった。
店内を見ると、中古の品は二十パーセント割引のチラシが張られている。
「よし、買っていくか」
彼方はケースを持ってレジに向かい、会計を済ませる。
その後、まだ店内をうろついている西花を見つけた。
「あれ? 何か買ったの?」
「中古のサントラ。ゲームのやつだけど。お前も何か買うの?」
「うーん、私は特にないかな」
二人は店を出る。
「うわ、暑い……」
「っ、確かに……」
店内の冷房が効いていたこともあって、温度差のせいで余計に暑さを感じる。
それを差し引いても、この暑さは異常だ。
まだ七月に入ったばかりだというのにこの暑さでは、これからのことを考えるだけでうんざりである。
「で、次どこ行く?」
「……俺が決めるのか?」
「だって、さっきから私が勝手に歩いてるだけだし」
「いや、そりゃお前が最初から勝手に俺を引っ張り回して」
いるんだから当然だろうと、それだけの言葉が続かなかった。
説明は省略、察してください。
「とは言ってもなぁ……」
彼方は周囲をぐるりと見回す。
土曜だけあって、どこも人は多い。
できればあまり人ごみの中を掻き分けて歩きたくないものだが、どうしたものか。
「……と」
ふと、彼方は視界の先にそれを見つける。
「あそこでいいや」
「どこ?」
指差したそこには、ゲームセンターの看板があった。
土曜の午後ということで、やはり店内は賑わっている。
彼方はこれと言って得意なゲームがあるわけではない。
友達に誘われてと一緒に来ることはあるが、別にゲーマーというわけでもない。
どちらかと言うと他人のプレイを観戦して時間を潰すタイプである。
この日も同じように、対戦ゲームの画面を遠巻きに眺めていた。
もっとも、詳しい内容が分からないのですごいかそごくないかの二つしか判断基準がなかった。
基本的に彼方の中では、勝った方がよりすごいことに認定される。
そしてふと気がつくと、西花の姿が見えなくなっていた。
店内をぐるりと歩くと、西花はUFOキャッチャーを相手に戦っているところだった。
「何してんだ?」
「うわあ!」
驚いた西花が声を上げ、そのショックでボタンから指が離れてしまう。
「あ」
そしてその瞬間、ショーケースの中のアームからぬいぐるみが転がり落ちた。
「あーもう、もうちょっとだったのに……」
そして振り返るなり、いきなり睨みつけられた。
まぁ、今のは彼方が悪かったかもしれない。
声をかけるタイミングが悪かった。
「……分かった。謝るからそんなに睨むな」
しかし謝っても許してくれなそうな雰囲気だったので、彼方は溜め息をついてから財布の中から硬貨を取り出す。
そしてボタンでアームを動かし、さっき西花が狙っていたぬいぐるみを再び取り上げ、そのまま落とし口まで運び上げる。
「あ……」
それを横で呆然と見ている西花。
まさか一発で成功するとは思わなかったのだろう。
もちろん、実行した彼方が一番驚いているのは言うまでもない。
「ほれ。これで帳消しな」
取り出し口から取り出したぬいぐるみを西花に手渡す。
それはオレンジ色の子犬のぬいぐるみだった。
まさかとは思ったが、彼方はそれを口には出さないでおいた。
「…………」
受け取った西花は、しばし呆然としていた。
「……西花?」
「……え? あ、何?」
「いや、何かボーッとしてるから。疲れてんじゃないの?」
「あ、違う違う。そんなんじゃなくて……」
「なら、別にいいけど……」
何となく様子がおかしかったように見えたのだが、気のせいだろうか。
彼方は特に気にした様子もなく、一足先に歩き始めた。
だから。
「…………ありがと」
そう西花が小声で呟いていたことを、彼方は知らない。
二人がゲームセンターを出た頃、時刻はちょうど夕方の四時になったところだった。
何だかんだですっかり夕方である。
時間が経つのは早いものだと、彼方はそう思った。
「さて、と。そろそろ帰るかな。飯の支度とかもあるし」
「そうだね」
西花の腕には、あのオレンジ色した子犬のぬいぐるみが抱えられている。
袋か何かをもらってくればいいのに、恥ずかしくはないのだろうか?
そう口に出そうとも思ったが、やけに西花が機嫌よさそうだったのでやめておく。
「あ、そうだ。ジーちゃんがさ、早速この前もらった野菜で漬物作ってるんだよ。多分、早けりゃ明日にでも出来上がるから、そしたらそっちに持って行くな」
「さっすが源三さん、仕事が速いね」
「まぁ、趣味みたいなもんだしな」
完成度は趣味の領域を超越しているわけだが。
「思ったんだけど、家を修理するくらいならいっそのこと丸ごと立て直したりとかは考えなかったの?」
「んー、どうだろうな。別に俺は今のままでもいいし。それに、ジーちゃんは今のままが気に入ってるらしいしな。色々と思い出とかもあるのかもしれないし」
「そっか……」
信号が赤に変わった。
二人はしばしの間、信号待ちの雑踏の中で適当な会話を繰り返す。
やがて車道の信号が赤に変わり、目の前の信号が青に変わった。
動き出す周囲の人波に紛れて、二人も一歩を踏み出そうとした。
その瞬間。
「――おい、アンタ大丈夫か?」
ドサリと何かが倒れた音がした直後に、そんな声がした。
振り返ると、そこに一人の男性が倒れていた。
道行く人々が歩く足を止め、何が起きたんだと騒ぎ出している。
当然、二人の視線もそれに釘付けになる。
日射病だろうか?
確かにこの暑さでは、体質などによっては倒れてしまう人もいるかもしれない。
しかし、もう夕方だ。
日中に比べればずいぶんと涼しくなっている。
それなのに、どうして……。
(彼方よ)
「っ……」
その呼び掛けに、彼方は意識を戻す。
(どうした、テトラ?)
(魔力の乱れを感じた。周囲に何か変わった様子はないか?)
(……人が一人、倒れてる。暑さにやられたのかもしれないけど……)
周りはますます人の数が増え、倒れた男性は人の手によって近くのベンチに運ばれている。
「う……」
と、倒れていた男性が意識を取り戻した。
周りからも良かったという声が上がり、不安を隠せなかった人達もようやく安心したみたいだ。
念のため救急車を呼んだので、男性はしばらくしたらそれによって運ばれていくだろう。
(今、意識を取り戻した。特に外傷みたいなのはないみたいだけど)
(ナキガラの可能性もある。周囲に不審な者はいないか?)
(不審って言われてもな……)
人がいきなり倒れたのだから、周りには野次馬も含めて大勢の人がいる。
この中から不審者を探せと言われても、それは相当難しい。
(……何か、特徴とかはないのか?)
(言葉で言って伝わるか分からんが、生気を失ったような目をしている場合はその可能性が高い)
彼方は一応雑踏の中を見回す。
だが、やはり人の数が多すぎる。
ざっと見回した感じでは、そんな特徴のある人物は……。
「……あ」
いた。
黒く澱んだような瞳。
まさしく生気を感じさせない双眸だ。
だが、それ以上に彼方はその顔に見覚えがあった。
その人物は、やがて音もなく雑踏の中に紛れて行ってしまう。
「あ、おい……」
「彼方、どうしたの?」
西花の声を無視して、彼方は走り出した。
しかし思った以上の人ごみに遮られ、その人物が立っていた場所にやってきた頃にはすでに影も形もなくなっていた。
「…………」
「ちょっと彼方、どうしたの?」
「……桐原が」
「桐原って……同じクラスの桐原さんのこと?」
「ああ。今、見かけたんだけど……」
どういうことだろうか?
彼女は……クラスメイトの桐原灯香は、ここ数日学校を欠席している生徒だ。
その桐原が、どうしてこんなところに?
いや、問題なのはそっちではない。
どうして、その桐原が、あんな目を……?
彼方は道の向こうを見る。
そこに、桐原の背中はもう、ない。