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タネナシとキュウコン  take2  作者: 愛加 あかり
22/50

トイレとタンス貯金

アレの話で、持ち切りだった。

朱美は、素が出で。手が付けられない。

だけど、まとめたのは、朱美だった。



「別に、凄くなくてもいいだろ」


「何、普通に大きくて、硬かったぞ。私は、東江さんので、満足出来そうだぞ」


「どっちなのよ。アレが凄いって何よ」


「アレは、秘密よ。アナタたちも、欲しがるからダメよ」


「そんな事言わないで教えて下さい」


「だったら、横井さんは『ケダモノ』じゃないと言いなさい」


「はい。横井さんは『ケダモノ』ではありません」


「やけに素直ね。そんなに、アレが気になるの」


「後でみんなで、見に行きましょう。私が、ケダモノのはず無いじゃない」


「やっぱり、横井さんは、ケダモノです」


「私は、年に一回浮気をするか、しないかよ。相手が、独身だと思ったから。今回だって、東江さんは、ずっと一人で暮らしてたわけだし。文句を言われる筋合いは無いわよ」


 京子が、発言をしないナンシーに矛を向けた。


「何を、黙っているのよ。そんな卑猥な体しているのだから、取っ替え引っ替えしてるんでしょ。私たちは、話したのよ。アナタは、どうなのよ」


「やっぱり、パトロンとかって居たりするの」


「取っ替え引っ替えなんて、してません。横井さんも、そんな事するんですね」


「ストレスのたまる職場だから、だからと言って、職場や子供たちの関係のない所で、しているつもりよ」


「東江さんが、遠いとか、近いとかでは無く。私は、無いの」


「何が無いのよ」


「その前に、皆さんは、離婚されているんですよね」


「私の元の旦那は、結婚する前から、浮気ばっかりしてた」


「私のは、女に騙されて。ホイホイ付いて行った感じだったかな」


「私は、違うの。死別したの。悲観的にならないで。もう、6年前だから」


 2人は、驚いてる。


「18の時に、横浜に上京して、彼と出会ったの。19で、普を出産して、彼は、23の時に、他界したの。それからは、夜の店で働いた。いろんな誘いを受けたけど。普の為だけに、生きて来たの。私は、彼しか知らないの」


 ナンシーは、コレまで頑張ってきたのか。涙を浮かべて、過去を語っている。


 京子は、貰い泣きしている。


「ゴメン。こんな空気にするつもりなかったのに」


 完全に、ナンシーの目からは、完全に涙が溢れている。


「松田学って、どんな人だったの」


 聞く気は無かった。空気を読んだら、聞くのは、おかしいとも思ったが。口から言葉が出ていた。


 ナンシーは、素に戻り。タンクトップを捲って、涙を拭いた。

 Gカップとピンクのブラジャーを、お披露目させる。


「何で、悟さんがここへ来たの」


「来た。いろいろと教えてくれた」


 俺は、正座したまま、頭を床に着けた。ゆっくりだが、体が悲鳴を上げても、ナンシーには、謝罪をしなければならない。


「松田さん、差し支え無かったら、この家とアパートを、受け取ってもらえないかな。俺は、アナタにとんでもない事を、してしまったのかも知れない」


「アレは、ダメよ。私の老後資金なのだから」


「別に、お前のじゃないだろ」


「いずれは、私なものよ」


「アレって何なのよ。いい加減に教えなさいよ」


 ナンシーも、アレが気に気になっている。


「付いて来なさい」


 俺は、足を崩して。トイレへ、ゆっくり向かった。


 テンプレ通りの、仏壇に目が行き。


「こんなもんじゃないわよ」


 2人は、別に動じなかった。


「私も、お世話になったから。こんなモノでは無いでしょ」


 朱美も頷き。


「こんなのでは、驚かないの。羽瀬から、沢山取ったから」


 二人とも、数千万のお金を、東江から与えられたから、100万以下では、驚かなかった。


 京子は、自分の金銭感覚を疑い、二人を奥の部屋に連れて行った。


「ここの引き出しに入っているの」


「コスプレ衣装とか、女装の趣味があるとか」


「コスプレも、女装も、イメージ出来ないのだけど。横井さんは、理解できる」


「あの背中に、女装は引くわよ。私も無理」


 引き出しを開けて、シャツやネクタイを重ねて出し。敷き詰められた、万札を2人に見せた。


「コレは、マネーロンダリングなの。噂話の」


「きっと、そうよ。マネーロングリングよ」


 京子とナンシーが、見つめ合った。


「東江さんのここに、私そのお金も足して良い」


 東江からの返事は無い。


「アナタは、いくら持っているのよ」


「少し使ったから、分からないけど。いっぱいある。取ってくるね」


「天音、二人を見ててね」


 京子は、返事のない俺を探して。

 ナンシーは、現金を数えた。


 俺は、トイレに入り、用を足そうとしていた。


「もう、先に言ってよ。トイレなら」


 トイレの電気が付いている事に気付き、ドアを開けて、トイレに入ってきた。


 脇腹から顔を覗かせて、ズボンを途中まで下ろし、シッカリと握った。


「出していいわよ。見てるから」


 普通、このセリフの後は、縮こまって出ないはずだろ。

 出た。思いっきり、出た。量も、勢いも、我慢していたのもあるが、止まらないほど出た。


 チョンチョンと何度も振り。適度な位置で、チンポジは収まった。

 ブーメランパンツの性でもあるが。食い込まずに、収まっている。


「いつでも言ってね。大でも、お尻を拭くから。我慢しないでね」


 心強いセリフだが。目が円マークに見えてしまっている、俺がいた。


「只今」


 我が家に帰って来たかのような、セリフを朱美が玄関で吐いた。


 3000万にしては、古くて、大き過ぎるバッグだった。


「ボロボロのバッグじゃない。私のお古でも上げようか」


「要らない。パパに買ってもらうから」


 東江さんの事を、パパと呼ぶようになった。


「ちょっと待ってよ、今お金数えているんだから」


「数えなくてもいいわよ。パパのお金なんだから。パパが、私たちを幸せにしてくれるの。ね」


 3000万を、足した後。どさくさに紛れて、玩具も入れ始めた。


「コレは、ホントにダメ。別に引き出しに入れて。お願いだから」


「ダメなの」


「コレは、ダメ」


「パパに、専用のサイドテーブルを買ってもらうから」


「お願い、そうして。出来れば、鍵付きでお願い」


 あの顔で、あの性格よ。麻縄とバラ鞭なんて考えられない。


 京子が、トイレから戻り。朱美が持ってきたバッグの中から、白い封筒を取り出した。


「琉雲病院のだ。なんだろう」


 京子は、封筒の中の診断書を見て驚いた。


「ねぇ。貴方種無しなの」


 奥の部屋から、大声で叫んだ。


「あぁ、俺は、女性を不幸にする」


 俺も、奥の部屋に向かって、大声で返した。


 診断書は、京子が預かり。

 朱美は、お金をタンスに預けて。

 ナンシーは、シャツを綺麗に並べて、引き出しを閉めた。


 三人が、仏間を通った時に、変な事を言い出した。


「東江さん、洋服が欲しいから、少しお金を借りていいかな」


「別に構わないけど、多く取るなよ」


 京子が、仏壇のお金を適当に取り。数えたら、10枚取っていて、2枚足して。12万にした。


 2人に、見えるように4枚を、右手で抜き取り。


「新しい、下着欲しくない」


 間違ってはないと思うが、下着だ。


「は~い。私も欲しい」


 朱美も、4枚抜き取った。


「分かったわよ。だけど、条件がある。私は、肌が黒いから、ピンクは避けて。淡いのもダメ」


「ピンクを、避ければいいのでしょ。白よ。断然、純白よ。私は、パパには染められるの」


 あの玩具と量を見て、純白は、疑わしいでしょ。


「二人とも、お子様だな。私は、黒よ。赤と紫も、捨てがたいな」


「ロリババアが、ほざいてろ」


「卑猥なだけの、経験人数が1」


「二人とも、喧嘩しないの。パパに、怒られるよ」


「「エッ」」


「仲良くしようねぇ」


 おかしい、朱美のペースだ。


 三人は、リビングへと戻り、定位置のように同じ席に座った。


「東江さん、貴方は、私に謝罪がしたいと、言ってましたが。私は、納得してません。貴方の過去を、教えてください。できるだけ詳しく」

読んでいただき、有り難うございます。

高評価、星とブックマークを、宜しくお願いします。

少し長くなってしまい、申し訳ありません。

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