逆レイプとパパ
京子が、奥の部屋にある、お金の引き出しを開けた。
京子は、このお金を、老後のお金の資金にしようと、俺を落としにかかる。
俺は、京子に閻魔大王を見られて、小指を外された。
京子は、最初だけ驚き。後は、淡々と慣れた手つきで、俺の体を洗い。歯磨きもされた。
俺は、老介護の爺さんのように、ビニール袋を嵌められた、右手を上に挙げながら、バスタブの縁に座っているだけだった。
傷口に、染みたが。頭は、スッキリした。
気持ちが良かった。久しぶりに、お風呂に入って、清々しく感じた。
その後は、濡れたまま廊下を歩き、仏間のタンスを開けて、バスタオルを取った。
京子は、近くにあった雑巾で、床を拭きながら仏間へと入って来た。
恒例行事が始まった。
「コレ、本物なの。盗まれたりしないの」
俺は、少ししかめっ面して。
「最近、盗まれたが、犯人は特定しているから。問題ない」
堂々と仕掛けられたカメラを指差して、京子に教えた。
京子は、仏壇のお金から、4枚抜き取り。俺に見せた。
「今月ピンチなの。お願い」
ギリギリ39歳のオバサンが、目の前で可愛く見せた。
今の俺は、そんな些細なことは、許す。
お風呂で、体を洗ってもらい、スッキリしていたから。
2割増だったのが、原価以上に取られても。
オバサンが、可愛くポーズをとっても、許せる範囲だった。
「あぁ、取っといてくれ。お陰でスッキリした」
「私の服も濡れたから、何か着る物ない」
「コレでも良いか」
「何でも良いわよ。それと、絶対に覗かないでよ」
京子は、俺のスゥェットを取り上げ、奥に消えた。
俺は、ド派手なパンツを履き。スゥェットの上下を手にして、キッチンへと戻った。
薬局で買わされた、消毒液にガーゼと軟膏を、ダイニングテーブルに広げて。
一番酷い、右足の擦り傷から、処置しようとしていた。
俺が、傷口の手当てをしていると、京子が現れた。
俺が、渡したスゥェットでは無く、白いシルクのシャツを着ている。
下半身は、普通のパンツ一枚で。胸は、乳首の位置が分かるほど、誇張されている。
「料金を、多く取り過ぎたみたいなの。体で払うから、許して」
ダイニングテーブルの椅子に腰掛けていた俺を、押し倒して。今日この手が、俺の下半身に伸びる。
全身打撲で、動くのも億劫なのに。押し倒されて、激痛が走る。
「辞めろ。俺は、打撲と擦り傷で、そんな状況じゃない」
「大丈夫よ。リハビリよ、リハビリ。ね」
俺は、パンツを下ろされて。言葉とは裏腹に、勃起している下半身が、京子を興奮させた。
「良かった。私の体で、興奮するのね」
抵抗虚しく、ペニスを咥えられて。
京子は、俺の顔にお尻を向けている。
俺の右手は、京子の胸をもんでいた。
左手で、京子のパンツを剥ぎ取ろうとした時に、チャイムが鳴った。
『ピンポ~ン』
京子は起き上がり、俺の顔にお尻を乗せた。
もう一度、チャイムが鳴って、嵐が来た。
後に、F5クラスのハリケーンが、この俺を襲う。
『ピンポ~ン』
『ガラガラガラ』
戸が開き、天音ちゃんの声が、家中に響き渡った。
「あの〜。豚汁を多く作り過ぎたので、お裾分けに来ました」
「パパ」
「コラ、天音。勝手に入らないの」
天音ちゃんを、優しくし怒る。朱美。
「ごめんなさい。天音が、勝手に上がりました」
『ドタドタドタ』
天音ちゃんの足音は、寝室へと遠のいて行く。
カクレンボを、しているようだった。
京子は、俺の顔からお尻を退かして。動揺して、キッチンから出て、玄関へと向かった。
朱美は、京子の姿を見て。
「お邪魔なようですので、失礼します。天音、帰るわよ」
朱美は、玄関で天音ちゃんを呼び、鍋を置いて帰ろうとしている。
「お子さんがいたなんて、知りませんでした。許してください。未遂です。まだ何もしてません。独身の方だと思ってました」
京子は、玄関で土下座をして、頭を床に着けた。
俺は、痛む体を駆使してスゥェットを着て、ゆっくりと玄関に登場した。
「コチラは、横井さん。体がこんな状態で、お風呂を入れて。傷口の手当てをしてもらう所だったんだ」
俺は、朱美に今日この説明をして。
「コチラは、お向かいのアパートに住んでいる、比嘉さん。例のボヤ騒ぎの人。ちなみに、天音ちゃんは、俺の娘ではない」
話し声に気付いた天音ちゃんが、寝室から仏間を抜けて、リビングの廊下へ現れた。
「パパ、ママがね、美味しいスープを、作ったから食べて、元気になってね」
左足にタックルされて、バランスを崩しかけた。
「今日は、この辺でお帰りしてもらおうかな。傷口の処理は、自分でするから」
俺は、この場を収めようと躍起になっていた。
「あの、ボヤ騒ぎの人。少し上がってもらいましょう。お話を聞きたいし」
天音ちゃんが、俺の子供でない事を知り。京子は強気に出た。
「パパ、この人は誰」
「お怪我をしたから、治す人だよ」
京子は、この言葉に腹を立てながらも、大人しくしていた。
あの引き出しを開けて、見てしまったから。
スゥェットに着替える為、奥の部屋に向かった時に、シャツの飛び出た引き出しが気になり。
色々なシャツとネクタイ、靴下などを退かして、敷き詰められた札束を見ている。
京子は、老後の資金として、このお金を手にしようとした。
朱美は、何も考えずに。上がれと言われたから、靴を脱ぎ、玄関を上がった。
ウキウキで、京子の事は眼中に無く。勝手に未来を想像している。
リビングの古いソファーに座った。
三人掛けのソファーの向かって右側の奥に、京子が座り、真ん中に天音ちゃんを挟んで、左側に朱美が座った。
京子の予定だと、シングルのシートに朱美が座り。俺が、三人掛けの座らされる考えだったが。
何も考えてない、朱美が左側に座った感じだった。
俺は、豚汁を鍋ごと運び。リビングへ戻ると、もう一度、チャイムが鳴った。
すりガラスの向こうには、グラマラスな女性のシルエットで。腕の部分が、黒い肌に見える。
「お待たせしましました。ご要件は何ですか」
やはり、ナンシーだった。
アパートに関しての、トラブルかも知れない。俺は、お伺いを立てた。
両手で、小さな鍋を抱えている。
「少し、肉ジャガを作り過ぎましたので、お裾分けに来ました」
前回、来た時には無かった、女性物の靴が2種類と、小さな靴が転がっている。
タイミングが悪く、ソファーに座っていた天音ちゃんが廊下に顔を出して、玄関の様子を伺っている。
「お鍋を、持ち帰りたいので。キッチンのお鍋を、お借りできますか」
「……はい」
トラブルが、ドンドン押し寄せて、対処仕切るてないところに。新たなトラブルが舞い込んで、自然と語尾が上がったのだが。
「お邪魔します」
この言葉は、俺に向けられたモノでは無く。ソファーに座った、2人へ向けられたモノで、少しトーンが上がっている。
読んでいただき、有り難うございます。
高評価、星とブックマークを、宜しくお願いします。