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当然、断罪しますわ。  作者: 紅月
2/22

わたくしの名前は強そうですから

あれ?なんかほんわかした人になってる。

「デビッド様。勝手に読んではお嬢様が驚かれます」


エレオノーラの執事であるライルが、呆れた顔で紙の束を手にするデビッドを見た。


「良いのよ。デビッド様は博学で、物語にも造詣が深い方なのよ。アドバイスは有り難いわ」


クスクス笑いながら、アドバイスを待つエレオノーラにデビッドは小説の一部に指を当てる。


「まず、男爵家の者は側妃や愛人にはなれても王太子妃になれない」


デビッドの指摘は貴族世界では常識だ。


「それから、王太子が公爵家の令嬢を国外追放には出来ない」


罪人を裁くのは王と司法の役目であり、王太子の個人の意見など私刑になる為、後日調査が入る。


「王太子は、王位継承権を持っているが、王では無い。まして公爵家の令嬢なら相応の権力があるから愛人をイジメた、と言う理由では却下されるよ」


真っ当な貴族社会では足の引っ張りあいはあるが、実害のない嫉妬や虐めで断罪するなどありえない。


「物語としてはそう言った題材は多いが、もう少し現実味を持たせた方が読み手の共感を得られるな」


デビッドの指摘にエレオノーラはムーッと唇を尖らせ考え込んでしまった。


「やはり想像だけでは無理が出てくるものですね」


エレオノーラが書いた物語はサティナス王国で人気だが、実際物語の様な事は起こったことがない。


「あと、君の名前に似た令嬢を悪役にするのはやめて欲しい。いくら浮気者をペシャンコにすると分かってても、あまり気分が良くないよ」


デビッドの指摘にエレオノーラがキョトンとした。


「強そうな名前が思いつかないので……」


断罪されるにしても、ざまぁ返しをするにしてもやはり強そうな名前が必要だ、とエレオノーラは思っていた。

ウチの猫

生後2ヶ月くらいの時、ウチに飛び込んできたので家族になった。ビビリの内弁慶だけど、手のひらに乗るくらい小さくて可愛かった。今は目つきの悪いおっさんだけど。

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