3話 幼稚な下ネタで笑えるのが男の子
よくみなさんあんなに書けますよね
神は死んだ。
ニーチェ夜露死苦なことを考えている中、田中が俺と黒木先生の元に来た。来んなよモテ男。
「先生、有志を募ったら俺ら以外にも10人の生徒が集まりました」
「その"俺ら"にまた俺が入ってたらぶちのめすぞ、ん?有志?」
「そう、さっきアズマくんに頼もうとしてたことに関係することよ」
「え、まさかですけど他の階の人も助けようの会ですかい?」
「よくわかったわね、えらいわ」
でへへ…ハッ、いかんいかん黒木先生にはもう期待しないことにしたんだった。
「申し訳ないんですけど、俺はもう怖いから行きたくないです」
「おい、アズマ」
「いいのよ、田中くん。こういうのは個人が決めることよ。アズマくんも気にしないで」
「すみません。さっき初めて人に手をかけたばかりで、震えが治らないんです」
すまんな黒木先生。話ももう関係ないので鼻でもほじりながら休んでいるとそのまま2人は会話を続けているのが耳に入ってきた。
「でも怖いのはみんな一緒ですよ黒木先生」
「そうね。でもこればっかりは命に関わることだから...」
そうだぜ田中、俺はお前みたいに前を見て生きていける質じゃないんだぜ。
「でも黒木先生だって、彼氏が亡くなって辛いことばかりなのに…」
「…あの人も生きてたらこうすると思うわ」
そうだぜ田中、先生の彼氏様は今回の件で亡くなってて、先生は彼氏様の分も頑張ってるんだぜ。
……ん?
「先生」
「どうしたの?アズマくん」
「俺も行きます」
「え?でもさっきお前震えてて無理だ―――」
「うるさいぞ田中、武者震いだ。先生、今も助けを求めている方々のために頑張りましょう!」
「そ、そうね。頑張りましょう」
「まあ、アズマも行くとなって、後はどう助けるかですよね」
俺らが作戦を練ろうとし始めた時に。
『ピーンポーンパーンポーン♪』
『こちら放送室。生徒会より連絡です。ただ今、学校で事件が起きています。変質者たちが我々生徒を襲い、噛まれて倒れた人たちがさらに変質者になり…まあ、そんな感じの事件です。我らがリーダー生徒会長は、『副会長!手短にお願いします!』…こほん、我らがリーダー生徒会長は、生徒を助けるために変質者に立ち向かい、亡くなりました。とても勇敢でした。『副会長!そろそろドアを抑えるのが大変なんで短く!』…こほん、代理で副会長である私が生徒会長になり、生徒全員に安全な場所を提供したいと思います。『生徒会長!もう無理です!』…タケシうるさい。あー、まあ、1階2階限定で勇気のある諸君!生徒会は午後1時ちょうどから、変質者の殲滅作戦を開始します!変質者は頭を潰す。脳にダメージを与えると大体倒せることが生徒会調べで分かりました!そこでみん『生徒会長!』…みんなで倒して一階にバリケードを張りましょう!『おい生徒会長!無視すんな!もう無理!』えーあー、勇気のない人は教室で避難しといてください。あー、待ってます』
「先生、今のどう思いますか?」
「そうね…生徒会に加勢しましょう。安全を確保するには人数が必要だからね」
先生と田中で話は決まったようだ。田中が有志のやつらを集めて説明した。
「おいみんな!今の放送を聞いてくれて分かったと思う。俺たちの力で学校を安全にしてやろうぜ!」
「おう!」「任せてくれ」「部活のトレーニングで鍛えてる俺らを舐めんな変質者ども!」「くくく、僕の腕が鳴りますねぇ」「キシシ」「逃げちゃだめだ逃げちゃだめだ逃げちゃだめだ」
集団を遠巻きに眺めながら俺と先生で話していた。
「やっぱあいつはリーダー気質なんか?あんなんよくやれるよなぁ」
「アズマくんも頑張ってね。怪我しちゃだめよ?」
「ハァーイ!」
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12時50分。各々武器になりそうな物を持ち、南側防火扉の前にいた。さっきは意気込んでいたがやはり恐怖はみんな平等に感じているようで、マナーモード並みに震えてるやつもいた。ふっ、これだからビギナーはよぉ。
「アズマ先輩、気をつけてください」
「ふっ、あずさちゃん。俺じゃなく田中とか震えてるやつらに声かけてあげなよ」
「先輩膝が4つに見えるくらい震えてるんで声かける相手間違ってないですよね」
「武者震いだ」
「…本当に気をつけてくださいね?」
…なんでさっきからこうも俺に話しかけてくんだこの後輩ちゃんは。あ、田中のとこに人だかり…
「…俺は田中みたいにいい先輩じゃないからよ」
「はい?」
「後輩になんて声かけりゃいいかわかんないから適当に言うが」
「はい」
「おっぱい」
無言のビンタ
「ごべんなさい!」
「先輩とは今日会ったばかりでまだ話し足りないんです。安全になったらもっとお話ししましょ?」
「気合い入ったぜ、もうすぐ時間だから女子供は職員室で情報収集でもしときなさい」
「ふふっ、はいはい」
後輩に後押しされてしまうとは、減点。
ありがとうございました