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089 年末です

時期的には投稿日にあっているんだよね。

もうじき今年が終わるらしい。


「へぇ、そろそろ年末なのか」

「ええ、年越し準備に今城内は追われているのです」


 改良が済んだネックレスを持って、アルは今日城に訪れていた。


 一応あらかじめギルドから話を通してもらっており、きちんと予定通り来ているのである。


 いや、転移魔法(テレポート)があるからいつでも行くことはできるけどさ、こういうことはきちんと連絡をしないといけないよね。


 

 で、アリス姫に客間で話し込んでいたのだが、後数日で年が変わるというのを知った。


 どおりで城内の中が慌しいよな。




 年末はどうやら地球の日本と変わらないようで、きちんときれいに掃除をして新年を迎えるそうな。


 年明けは神社でとかいうイメージはあるが、生憎この世界には教会はあれども神社がなく、除夜の鐘の音もない。


・・・・というか教会あったんだ。


 一応教会とかって聞くと、宗教のめんどくさい話が出るかなと思ったら、この世界の宗教ってめっちゃくちゃ緩い奴で単に日々健康に幸せに過ごせますようにと願うだけのモノらしい。


 うん、本当にものすごく楽なような気がする。この世界の神って(らく)したかったのかね。


 一応他にも宗教はあるらしいが、どれも似たり寄ったりで、合わせて『ユーランル教』と言われるらしい。厳しい戒律で、差別的な宗教もあるそうだが、それは別の国にあるらしく、しかもその教えは他の国々では受け入られず、実質1国のみ、しかもしょぼい状態だとか。


 まあ、これを聞くと俺の種族名「神龍帝」についている神の感じが気になるけど・・・神龍教とかってないよね?



「一応、城の大掃除が行われているのですがなかなか終わらないんですよね」

「まあ、広いからな・・・」


 1件屋とかなら早めに終わるけどさ、城サイズの大掃除ってすんごく時間がかかりそう。


 魔道具(マジックアイテム)で掃除機みたいなのはあるらしいが、それでも時間がかかるという。



「毎年、本当にギリギリで終わるんですよね」

「まあ、気持ちはわかるような気がしますよ」


 こういうのってなんかギリギリになるからなぁ・・・というか、掃除をしていたら熱が入ることがあるしね。



「でも、あと2日ほどでようやく新年を迎えるための準備が終わるんですよ」


 ぐっとこぶしを握って意気込むアリス姫。


 姫である彼女は掃除にどうやら参加させてもらえないらしいが・・・・まあいいか。ツッコミは放棄だ。



「あ、ネックレスの改良をしたものを渡すのを忘れかけていましたね。これが改良したアリス姫のネックレスです」


 今日来た目的を俺は思い出し、亜空間収納からネックレスを取り出す。


「・・・なんか前よりもわずかに装飾が増えているような?」

「改良ついでにちょっと付与を増やしたんですよ」


 アリス姫がネックレスを見て持った疑問に、俺は答えた。


 現在の俺のスキルで付与って、一つの魔道具(マジックアイテム)につき3つまでが可能である。けれども、このネックレスには3つ以上の付与が付いている。


 そう、ネックレスの装飾にも付与を付けたし、装飾もわずかに増やしてそれにも付与したのだ。


「一応、階段から転げ落ちそうになったときの『落下無効化』、立場上そんなことはあってほしくないですけど『敵意ある攻撃の停止』、病気にかかりにくくする『抗菌』などの付与がつけ足されました」

「・・・すごいですね、アルの付与って」


 まあ、自重を外してやってみたからね。以前のジューメンダス獣人国での誘拐未遂の時のようなこともあるので、この際安全面を徹底的にやってやりましたよ。


『耐爆・耐水・耐火』、『劣化防止』、『自己回復』、『転移魔法(テレポート)(修正版)』、『身体強化』など結構つけたからね。


 もはやネックレスと呼んでいい代物かはわからないけど・・・・・まあいいか。


 なんとなくアリス姫の安全を願っていたらこうなったし、気にしないでおこう。・・・「鑑定」のスキルにやりすぎと書かれていたのは内緒である。


 チートな生物である神龍帝の俺が本気を出せば、チートな魔道具(マジックアイテム)が作れることが立証されたようなものだしね。


「・・・・あ、そういえば忘れていたな」

「ん?どうかしたんですかアル?」


 ここまで考えていたところで、俺はふと忘れていたことを思い出した。


「いや、以前ラン王女がミスリルロックバードに攫われていた時があったよね?」

「確かにありましたね」

「で、その時アリス姫も俺の頭の上に載っていて、しがみついてもらっていたよね?」

「ええ、もう落ちないようにしっかりと」


 その時の教訓を生かして作ったものをまだお披露目していなかった。



「う~ん・・・・もう年末だし、今年が終わる前に見せたほうが良いかな?」

「なにかあるのですか?」


 俺が悩んでいると、アリス姫が興味津々な顔でのぞき込んできた。


 ちょっとドキッとしたんですが・・・・せっかく作ったんだし、この際ここでお披露目しますか。



 その前に城の中庭でそれを出すんで、国王に許可もらったほうが良いのかな?




以前、作ったあれですよ。ラン王女とのごたごたで忘れかけてましたけど・・・・

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