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084 なんでまた?

本日2話目!!

「はあっ!?」


 素っ頓狂な声を、アルはこたつに入りながらあげた。


「だから、私は冒険者になって、今はもうAランクにまで上り詰めたのよ」

「いやいやいや、一国の王女が何をどうしたらそこに至るんだよ!!」


 雪を踏み分けてラン王女が来たので家の中に入れて話を聞いたのだが、どうも彼女は冒険者になったらしい。


 一国の王女がなっていいものなのかよ。・・・・あ、でも冒険者は別に身分を問わずだったな。公認モンスターは慣れないんだけどね。


「というか、修行の旅にとか言っていたのに、冒険者になるってそれはありなのか?」

「ええ、討伐系の依頼をこなしまくって、様々なモンスターとも戦っていますからね!」


 ぐっと親指を立て言うラン王女。


 

・・・ハルカンドラ王、今あなたの苦労が何かわかったような気がするよ。こんな姫だったらそりゃ親も心配するな。


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「・・ん?」

「どうしたんですか王よ?」

「いや、今何かものすごく同情されたような気が」

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「というか、Aランクになったからここにわざわざ知らせに来たのかよ」

「ええ、こういううれしい知らせとかは親しい人に行ったほうが良いと思ってね」


 親しい人って・・・・友人関係的にはそうなるのか?戦っている分そうなのかな。



「にしてもずいぶん早く昇格しているような気がするんだが。確か冒険者のランクってDあたりから上がりにくいはずだが・・・・実力か」

「実力をまず見せて、その後は討伐継投の依頼をビシバシっとこなしたのよ。全部ソロでこなし、なおかつ成功した回数も多く稼げ、それなりに強いモンスターを相手にしてね」


 無茶苦茶な感じがする。


 でも、それならAランクになったのも納得である。


 ラン王女と戦って十分な実力はあるのがわかっているし、後は達成回数を稼いだ方が早かったのであろう。以前来たレバータカってやつに比べると月とすっぽん、天と地以上の差があるからな。


 


「ふふん、これを知らせるためにここまで走ってきたのよ」

「ここから首都まで馬車でもちょっとかかるんだけど?しかも雪が積もっているから進みにくいような」



 ある意味スゴイ根性だよね?


 と、ふとここでラン王女のステータスがちょっと気になった。


「『鑑定』をかけてみてもいいかな?ちょっと今ラン王女がどれだけの実力があるのか軽く見てみたいし」

「いいわよ」


 


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種族名:『獣人(狐)』

名前:ラン=ジューメンダス

性別:女性

HP:795

MP:789

スキル:「武闘家」「格闘術の神髄」「神速」「乙女心・身体」「隠密」

称号:「ジューメンダス獣人国第1王女」「武闘大会・体育祭・運動会連続優勝者」「騎士団蹂躙」「公認モンスター挑戦者」「盗賊団壊滅者」「Aランク冒険者」



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・・・・あれ?物騒なものがあるんですが。



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「格闘術の神髄」・・・「格闘術」のスキルが成長した。体術関係に関する技術力などが大幅に上昇。


「神速」・・・試合などに限って発動。一歩だけ踏み出す際に超高速となる。


「乙女心・身体」・・・恋心を抱いたことがある者に0.001%の確率で付くことがあるレアスキル。自身の成長力が増す。


「隠密」・・・密かに感づかれにくくなる。


「ジューメンダス獣人国第1王女」・・・その称号名通り。


「武闘大会・体育祭・運動会連続優勝者」・・・3冠達成確認できたことを表す称号。


「騎士団蹂躙」・・・自国の騎士団たちを連日蹂躙した者につく称号。


「公認モンスター挑戦者」・・・公認モンスターに正式に挑んだもののみに送られる称号。一方的に挑んだ、もしくは不正に挑んだ場合では称号はつかない。


「盗賊団壊滅者」・・・10もの盗賊団を壊滅させたものに送られる称号。100、1000と数が増えると称号名も変化していく。


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「明らかにものすごいのがあるんだけど」


 これが一国の王女が持つものなのか?今度アリス姫の方も鑑定してみるべきか。


 とりあえず、鑑定で見たスキルと称号名を俺はラン王女に話した。


「盗賊団壊滅者・・・・ああ、ここに来るまでにと、依頼であったものを討伐したのが原因ですかね?」


 なんという物騒なげふんげふん、豪快な王女である。だからどこをどうやればこのような人ができるのかすごい気になるのだが。



 あとちょっと個人的な意見としては、狐だから変化の術とか使えていたら面白そうだったんだけど・・・さすがに世の中そううまくはいかないか。



「でも、ここまで鍛えあげているし、アルとまた再戦して、こんどこそ勝てるまでいきたいのよね」


 そう意気込むラン王女・・・ハルカンドラ王、あなたの娘は明らかに育て方を間違えていますよ。


 何だろう、このイメージとしてズレッズレな王女様は・・・


「そう言えば、ラン王女って今はどこに泊まっているわけだ?」


 冒険者として活動しているから、野宿とかどこかの宿に泊まって居そうなものだが。


「いつでも好きなところに潜り込んでいるのですよ」


 潜り込んで・・・・・だから「隠密」のスキルが付いているのか?

 

 それって不法侵入とかで犯罪では。



「というか、仮にも一国の王女だから身の安全・・・・は大丈夫か」

「心配してくれたのは良いけど、今なんか一瞬でやめなかったかしら?」


 ええ、確実にラン王女に手出しをするような人はいないだろう。


 その称号とかが怖ろしいもん。この人に手を出す人がいたら・・・・手を合わせて冥福を祈ろう。



 と、何やかんやと話しているうちに日が暮れてきた。


「そろそろ首都の方に戻ったほうが良いんじゃないか?この森には盗賊とかはほとんどいないとはいえ、夜道は危険だぞ」

「いえ、今夜はここアルの家に泊まらさせてもらおうと思ってきているんですよ」


・・・・・・はい?


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SIDEアリス姫


「はっ!?」

「どうした娘よ?」

「いえ・・・今何か私の知らぬところで何かが起きているような・・・・」


 いやな予感と言うか、乙女の勘がアリス姫に何かを知らせに来たのであった・・・・・・。





 

おや、面白そうな感じかな。

一夜を男女が一つ屋根の下・・・・・・・


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