083 再来
季節的にはそろそろ大みそかに移るころいあいかな。
時間の流れって小説だとなかなか難しいかもね。
「雪が降って来たな・・・」
季節は完全に真冬となり、雪が降って翌日積もりました。
以前作ったシャベルを使って屋根の雪下ろしをしたけど・・・加減がね。
うっかり屋根の一部が見るも無残な状態になってしまった。速攻で直したけど、このシャベル雪かきには使えねぇ。穴掘りには物凄く使えそうだけど、雪かきにはほとんど役には立たない。
「最初っからこっちにしておけばよかったな・・・・」
そこで考えたのが、以前入手したコークスタートルの甲羅。
砕きまくって、ペンキを作って混ぜて屋根に塗りたくった。
その結果、雪が溶けていって積もらなくなったよ。最初からこれを使えばなぁ・・・・・。
「コケー!!」
「ココー!!」
ピヨ吉たちを見ると、雪を見てテンションが上がっているのか駆けまわっている。お前らは犬か。
こたつにもぐリこんでくるから猫か。
一応寒くないように、マフラーを装着させました。なんか可愛い。
ドランを見ると雪に覆われている。まあ凍死はしていないようだが。
もともと地龍はどうも皮膚が分厚いらしく、この程度の雪では寒さをあまりよく感じなくて平気らしい。
神龍帝の俺はどうなのかと言うと、確かに平気だ。いや、分厚いとかじゃなくて耐性が一応あるようだが。
だが、人化時はその辺の感覚は人と同じぐらいにはあるようで普通に寒い。
なので冬着をしっかりしていますってば。
「・・・・『セブンズブレス(炎)』を上空に向けて撃とうかな」
上に向けて撃てば、大気が熱されて・・・・いや、やめておこう。異常気象が起きる未来しか見えない。
まあ、こういう時は郷に入っては郷に従えって言うから楽しむかね。
「と言うわけで!雪だるまをつくるぞ!!」
「コケ!!」
「ココ!!」
ピヨ吉たちと共に、こういう雪が積もったときのお約束的な雪だるまを作りました。
「うんうん、中々の出来だ」
「コケコケ」
「ココココ」
出来上がった雪だるまたち、その数20体ほど見て俺たちは満足した。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「ただの雪だるま」
星クラス1?
本当の本当にただの雪だるま・・・・多分。
なんでこうなるのさby「鑑定」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
・・・最近思う、この「鑑定」のスキルがだんだんツッコミとか入れてきていないか?
スキルが意志を持ち始めるとはこれいかに?いやもう細かくツッコミを入れるのをやめておこう。
なんかふざけて雪だるまに対して鑑定して見て、「?」や「多分」が付いているのは考えないでおこう。
と、ふとだれかの足音がした。
雪を踏み分け、それでいて気軽に歩くかのような感じは・・・・・
「アル、久し振りに来たわよ」
「・・・ラン王女か」
いや、久し振りっちゃ久し振りだけどなぜ雪のこの日にラン王女が?
修行の旅をしているはずだろうが・・・・・。
・・・忘れそうですが、アルは一応転生者であり、卵から生まれてもうすぐ1年たとうとしているんですよね。つまり、現在進行形でまだまだ成長中であり、チート並の力もそれに伴ってさらに・・・・・・。
さて、ラン王女が再び来たわけは?