070 やっぱめんどくさい予感
ちょっと短い
「結局逃げられたか・・・」
結局、実行犯であろう黒ローブの人物に逃げられた。
だけど、その人物が出した証拠がすべてきちんとジューメンダス城に届き、不正やら取締対象の組織とつながっていたとか出るわ出るわの証拠に圧倒されて、その黒ローブの人物の捕縛は後回しにされた。
というか、あの黒ローブの人物普通にべらべらしゃべっていたな。
「黒衣」とかいう組織名ってその見た目のまんまじゃん!!と、今度会う機会があればツッコミを入れてやろう。
もう二度とできれば会いたくはないけどな。なんか嫌な雰囲気がしたし、関わりを持ちたくはない。
あの時、とっさに捕まえなかったのも、その雰囲気的に本能が拒否したし、そもそもこういうのは国が対処すべきだ。
モンスターの俺がとやかく言えるわけじゃないからね。
何はともあれ、結局のところその証拠の山によって企んでいた騎士団長さんとやらは逮捕され、さらに余罪とかまで出てきているようだし、プラスマイナスゼロってことで良しとしますか。
「すまんがお願いできぬか?」
・・・・と、そう簡単に締めくくられなかった。
「何かまだあるのかラン王女」
「いや、せっかく安心できるようになったし、改めて勝負をしてもらいたい!!」
どうも、さっきの手合わせは最終的に犯人捕縛へとなって、あやふやな結果だったから納得いかなかったようである。
こういう人にはもう何を言っても無駄そうだしな・・・・というか、一国の王女がどこをどうしたらこんなふうに育つんですか。
そう思いながらこの国の国王、ハルカンドラ王とやらに目線を向けると目を横にそらされた。
「まあ、別にいいか。とはいえ、今日はもうごたごたもあったし精神的に疲れたから日を改めてでいいか?」
「だったら、この30周年式典の最終日にある特別武闘大会のエキシビションマッチで頼む!!」
・・・・うん、やっぱめんどくさそうというか、嫌な予感は当たっていたよ。
やっぱこの国訪れたのは失敗だったかね・・・・?
次回、アルVSラン王女
いやもう、この国の人って本当になんで格闘とか好きなんだろうか?
そして、何をどうしたらこんな王女に育つの?アリス姫とは違うじゃん。




