061 苦労(あまりしてないけど)を乗り越えいざ作製!!!
こたつというと、みかんもほしくなってきた。
現実でも食べたくなるな。
コークスタートルの甲羅を入手し、亜空間収納に入れた後、アルはギルドに転移魔法で向かった。
ギルドでは、ザップリンさんが書類仕事をしており、どうやらすでにあの奴隷商人の事とかが解決したらしい。
「あの奴隷商人たちはやはり違法の奴隷商人でな、一応怪しいと言われていた商会に所属しておったのが判明したのじゃ」
で、商人に関しては商人ギルドの方で調査するらしく、彼らには破滅の未来しかないらしい。
一方、盗賊たちの方はこちらもいろいろわかったようで、ここ最近各地を暴れまわっていて、賞金首のやつらが多かったらしい。
あの俺と同じ転生者のやつも賞金首であり、各地で非道な盗賊行為をしていたのだとか。
救いようもなく、そもそも他人なのでその辺は別にいいやと放棄を決めている。
「奴隷たちの方は?」
「おお、皆アルに感謝しておったぞ。治療もされて、今は身元の確認作業中じゃが、2,3日中に全員確認が済むはずじゃ」
よかったと安堵の息を出し、とりあえずコークスタートルを討伐してきたことを伝えた。
「このモンスターの甲羅がこたつに使えそうなんですよね?」
「そのはずじゃ。サイズによって発する熱量も違うのじゃから・・・・ほれ、これがその目安表じゃよ」
どのサイズでどのぐらいの熱を出すのかをまとめられた表をもらい、お礼を言った後に俺は家に戻った。
ゲバルトとラスランに今回の留守番の報酬として、盗賊たちから得た賞金の3分の2に加えて鱗をを渡したら驚かれたよ。
普通の盗賊討伐の報酬金額よりも多すぎるからと言って、鱗だけは戻されてしまった。
と言うか、大金を抱えた末路話はよくあるので、それを恐れたようである。なんか余計な心配させてすまんな。
まあ、首都の方に送り返した後、いよいよ目当てであったこたつの制作だ!!
タラタッタッタン♪ タラタッタッタ♪ タンタン♪
三分クッ○ング風な曲をイメージしながら作ろう。
「まずは、こたつ用の骨組みだな」
冬にこたつとして使う以外は机として利用できるように作る。
適当に木を切り倒し、削ってうまい事机を作る。
布団部分を挟むために、上の部分を切り離しまして、やすりで良く磨く。
「お次は、こたつ用の布団っと」
買ってくるという手段を考えてはいたのだが、ここは布と綿を買ってきて自作する。
まあ、裁縫がものすごく得意ってわけではないが、市販の裁縫用の針で誤って間違えても指に刺さらないから問題ない。
こういう部分はチートで良かったような気がするよ。針を買い替えなければいけないけど。
「そんでもって、残るは熱を出す部分だな」
ここはちょっと工夫が必要だ。
普通のこたつだと、大抵1から7もしくは6ぐらいの温度調整ができた。
だけど、今回熱源として使うのは自ら熱を発し続けるコークスタートルの甲羅の破片である。
これだけで、何とか温度調整もできるようにするには・・・・
悩んで考え付いたのが、防熱容器である。
中に甲羅の破片が収納されて、必要な分だけ出して、必要ない分をしまうようにしてみました。
さて、後はこれらを組み合わせていけば・・・・・・・!!
「こたつのかんせいーい!!」
見事にこたつを再現して創り出すことができた。
試しに入ってい見るとなかなかあったかくて気持ちがいい。
「う~ん、ぬくぬくでいいなぁやっぱり」
「こけ~~」
「ここ~~」
いつのまにかピヨ吉たちも入ってきていた。
サイズが中型犬ぐらいになっているから結構狭くなるんですが・・・・改良が必要か。
とにもかくにも、苦労の末についにこたつを創り出した!!
・・・・翌日。
「ごえっふぃ、ごほっごほっ」
こたつで寝てしまったため、風邪ひきました。
この身体でも風邪ひくんだなぁ・・・・・・。改めて、自分のチートさの抜けている部分を感じました。
この世にはやはり、完全なものはいないとよ~~~~く実感しました。
一応風邪ぐらいは引きますよ。
いくら神龍帝でも、人化しているときって体の構造的には人と変わらない様なところが多いし。
というか、これ人化しているときでいいけど人化を解除した元の姿で咳をしたらあたりがやばそうな気がする。
・・・あれ?でももしかするとこの世界最強なのは風邪のウイルスということに?