054 夏祭りー3日目は旦置いておきまして
指摘により、一部大幅に後書きの方に移動させました
「さてと、これ加工できるかな?」
迷宮でガッバーナとの戦闘を終えた深夜、俺は自宅の地下室に作ってみた工房で作業に取り掛かろうとしていた。
まあ、工房とは言っても魔法で大半の作業ができるから、ヤスリとかナイフぐらいしか置いていない空間なんだけどね。
さて、話は戻して、迷宮から戻る際に宝箱が近くに置いてあるのを見つけたのだ。
迷宮ではたまにそのようなことがあり、中には大抵魔道具や貴金属などが入っているそうな。
せっかくなので開けてみると、綺麗で大きな深紅の宝石が一つだけあった。
「鑑定」のスキルで見てみると・・・・
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「マジックストーン」
モンスターの体内から取れる魔石と名称が似てはいるが、全くの別物。
魔力を常に生み出し、魔法使いにとっては魔力切れを引き起こしにくくなるという貴重な宝石。
迷宮限定でかつ、宝箱でランダムにしか手に入らないため、希少価値がとんでもなく高く、純度が高いほどその色と性能は高い。
なお、このマジックストーンの鑑定推定価値は「白金貨20枚」
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つまり、白金貨一枚当たり百万円ぐらいだから・・・・・2千万か。
ついでなので持ち帰ってきたのだが、ふと思いついたのだ。
「これアリス姫へのプレゼントにしたらどうかな?」
ネックレスとかにでも加工して渡そう。
普段から何かと一緒に楽しく話をしたりしているし、普段のお礼も兼ねてかな?
あと、以前「コピー」のスキルによって追加して取り付けていた俺の「鍛冶師」のスキルがいつの間にか成長して「魔法鍛冶師」になっていた。
確か、何か効果を一つ付与できたっけな。
アリス姫は王族だし、一応身の安全にもつながるためになにか毒とかそういったものから守られるようにしよう。
というわけで、ネックレスに加工してみることにした。
装飾とかは他に見つけてきた小さな宝石を付けて、縁とか、ネックレスの紐とかは自前の鱗を加工してっと・・・
夜が更けて、徹夜をしてしまったがまあこのぐらいの徹夜は平気だ。
ネックレスも見事に完成したし、職人魂的にも満足だ。職人ではないがな。
今日の昼にまたアリス姫と祭りを巡り歩くから、今のうちにこのネックレスをきれいに包装しないとな。
待てよ・・・鑑定でもかけておくか?いや、会心の出来だし別にいいかもね。
だが、ここで鑑定をかけていた場合、俺はこのプレゼントを渡すべきか物凄く迷ったであろう。
・・・・・すんごくチートなネックレスに仕上がっていたのだが、このことに気が付くのはかなり後になるのだった。
今回作成されたネックレスのアイディアは、コメントをしてくれた方のアイディアです。
多少手を加えましたが、どうもありがとうございました。
アイディアで皆様のコメントから採用することがあります。
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鑑定結果:
『神龍帝のペンダント』
追加付与
・「害悪絶対排除」
・「神龍帝の威圧(劣化版)
特殊付与
・「転移魔法(限定機能)」
星クラス5の道具・・・というか国宝を超えている。
神龍帝の鱗を材料とし、ダンジョン産の宝石を嵌め込んだ、神龍帝作成の護身のペンダント。
付与効果によって着用者の身を、毒や害悪などから保護する。
作成時に着用者の安全を願って作成された為、無意識的に創造魔法が込められた物となった。
その為、着用者の身に危険が迫ったとき、劣化版の神龍帝の威圧が自動的発動する。
なお、作成者が着用者と認めた者以外が着用した場合は、その着用した者自身に神龍帝の威圧が発動し続ける。
『神龍帝の威圧(劣化版)』
劣化版なので大幅に効果が低下し、オリジナルの僅か1/100の範囲にしか効果を示さない。
なお、発動時には神龍帝を呼び寄せるらしい。
『移動魔法(限定機能)』
神龍帝のペンダントを握って心の底から願うと発動する、限定版の隠れ魔法。
移動先は限定されており、『神龍帝の横』に固定されている。確実に安全なのが目に見えている。
いつの間にかついてはいたが、これは偶然の産物である。
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