表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
56/260

053 夏祭りー2日目

街中を王女と出歩いて目立たないかって?

目立つけど、それ以上に濃い人らがいたようでそっちの方に視線が集中したようだ。

冒険者でもあんな濃ゆい人がいるんだなと思ったよ。

「昨日は楽しかったけど、今日は今日で面白そうかな?」


 アルは昨日のアリス姫と共に屋台巡りをした記憶を思い出し、その思いを巡らせる。



 まあ、今日は今日で別の面白そうなというか、気になっていたことがあるけどな。



 アリス姫と屋台巡りするのは初日と、明日の3日目の祭りの日であり、2目の今日は別の用事でギルドに訪れていた。


 その目的は・・・・俺以外の公認モンスターとの会談である。



 今日、ギルドの執務室で話し合うのだが、めんどくさそうな予感もちょっとするので心構えをしっかりしておく。




 ギルドの執務室に「転移魔法(テレポート)」を使用して入ると・・・


「おお来たかアル」


 ザップリンさんが出迎えてくれたが、その部屋の中にあるソファに、鎧を着た人がいた。






「初めまして、神龍帝のアルです」

「こちらこそ初めまして、我輩はデュラハンのガッバーナであります」


 あ、なんか某緑の軍曹みたいな感じがする。


 互いにあいさつを交わし、お互いの種族も確認する。


 というかこの人・・・・なんかイケメンっぽいんだけど、首を体から外して手に持っているってのが残念感がある。


 というか、頭の方は素顔でいいんかい。デュラハンって全身鎧のイメージはあったけど、兜をかぶってないんかい。


 ついツッコミを入れてしまったけど、まあともかく話し合ってみるか。





「武者修行を続けているでありますが、この夏祭りの時期には我輩は必ず帰ってくるようにしているのであります」

「1年に1回の夏祭りにか?」

「そうであります。開催される以前は2年とか、へたしたら10年ぐらい間隔をあけていたのでありますが、夏祭りという楽しさに当てられてしまったのでありますよ」


 なるほど、めんどくさい人ではないし、なんかいい人っぽいのがよくわかる。


 いや、モンスターに「人っぽい」って言うのもどうかもしれないが・・・



「それにしても、アル殿は今回初めて顔合わせをするでありますな」

「まあ俺の方は今年公認モンスターに認定されたからね」


 というか、今年にこの世界の転生してきたんだよ。



 ついでに、ちょっとこっそり鑑定させてもらったけどガッバーナは転生者ではなかった。


 公認モンスターだから、俺と似たような物かなと思っていただけにちょっと残念。


 やっぱめったにいないのかね?




 そのまま話していると、日が沈み始めていた。


 結構面白い話が多いし、なんとなく感性的に似たようなところもあるな。



「おや、もうこんな時間になってきたでありますか・・・・」

「結構話していたからな」

「では、そろそろ祭りに参加したいのである居ますが・・・・アル殿、すこし手合わせをしてもよろしいでありますか?」

「手合わせって言うと・・・・戦ってほしいと」

「そうであります。公認モンスター同士、どれだけの実力があるのかは見てみたいのでありますよ!!修行になるでありますしね!!」


 急にはきはきし始めたガッバーナ。


 どうもデュラハンの習性というか、もともとの気質というか、強者にあった時に力試しをしてみたくなるのだとか。


 以前、ザップリンさんがいっていたごたごたみたいなのってそれが原因で起きたことでもあるそうな。


 まあ、断る理由もないので・・・・・あ、戦ったらこの辺がやばいことになりかねんよな?









「おおおおおおっつ!!迷宮(ダンジョン)であります!!」

「ここなら暴れても文句はないだろうな」

「久しぶりに来たが、このような形になるとはのぅ」



 念のために、暴れても大丈夫そうな迷宮(ダンジョン)に「転移魔法(テレポート)」で三人まとめてきた。40階層をこの間突破したので、41階層である。


 ザップリンさんがいるのは、一応審判役である。



 デュラハンと神龍帝(ドラゴン)の戦い・・・・・巻き込まれたザップリンさんにはとりあえず先に二人で謝っておきました。ガッバーナの方もそのあたりは思うところがあったようだ。




「『人化解除』」


 人化を解き、迷宮(ダンジョン)内で俺は本来の神龍帝の姿になる。


「ふむ、全力を出してもいい相手と戦えるのは光栄であります!!」


 ガッバーナの方も、全力を出す気か闘気のようなものが立ち上る。


互に公認モンスター同士。せっかくの機会なのでガンガン俺たちは思うがままに戦いあった・・・・





 その日の真夜中、迷宮(ダンジョン)に潜っていた冒険者たちが、真下からものすごい圧力なようなものを感じてビビりっぱなしになったのは言うまでもない。


 後日、一応アラモードさんのところに謝りに行きました。なお、結果は俺の勝利です。人化して聖属性の魔法を使ったら弱点だったようでちょっと危うくガッバーナを消し去りかけました。


 いやホントごめん。アンデッド系定番の弱点ともいえる魔法を使って本当にごめん。


 ついでに冒険者の皆さまも本様にすいませんでした。




人化をいったんしてから魔法で攻撃したからまだいいが、神龍帝の姿で聖属性にしたブレスを吐いたら消し炭になるところ・・・・いや?炭になるのか?

公認モンスターは下手すると町や国を滅ぼせる力を持つモンスターでもある。

その公認モンスター同士の戦いの場にいたザップリンさんの勇気がすごいような気もするが・・・・

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ