046 問題改善のために
やっぱ相談するには、そういうことに関して頼れそうな人でないとね。
迷宮から一旦帰還したアルは、モンスターが出なかったことについてアラモードのところに相談しに行ったのだが、あることを知った。
「他の階層でのモンスターが増えて、どれもおびえたように逃げていたと冒険者から報告があったんでござるが・・・・」
「その階層って、俺がいたところの上下の階層ですよね・・・つまり、俺が原因だと」
「そういう事でござろうな・・・」
こういわれると、さすがに原因は俺であると思いつく。
俺が暮らしている森もモンスターがほとんどいないのだが、アリス姫の推測では俺がいるからモンスターが逃げ出したのではという事のようである。
強いモンスターがいると自然にそれを感じ取り、逃げ出すのだとか。
「それは迷宮のモンスターでも同様だったという事か・・・」
「その可能性を考慮できかんかったのは済まぬでござる・・・」
いや、ギルドマスターのアラモードさんが謝ることではないからね?
ともかく、このままだと俺が迷宮に潜ってもモンスターと戦えないどころか、他の階層にいる冒険者たちに迷惑をかけることになるよな・・・。
「できるだけ深い階層に行けば、そこのは強いから逃げだすことはないかもしれぬでござるが・・・」
「そこまで行く間にモンスターが上の方に逃げだす可能性が大きいんですよね」
はあっ、と頭を抱えながら俺とアラモードさんはため息をついた。
ダンジョンに出会い(戦闘)なんてなかったんや・・・・・落ち込み過ぎて話し方がおかしかもしれへん。
「この際一気に人化を解いて飛んで高速で向かった方が良いのかもしれないな」
「その方法が一番の最善策でござろうな。ただ、それまでにモンスターが・・」
そのあたりが頭の痛い問題・・・・待てよ?
「要はモンスターがその階層から逃げ出さないか、動かなければいいんですよね?」
「ん?何か思いついたのでござるか?」
俺のスキルに、うってつけのやつがあったよな。下手すると他の冒険者たちも動けなくなるけど。
その方法をアラモードさんに話すと、可能かもしれないと言われた。
ただ、他の冒険者たちへの影響も考えて軽めにそのスキルを使用して、なおかつ襲われかけているやつらがいたら助けてくれと懇願された。
まあ、この方法なら多分大丈夫かもしれない。
とりあえず、アラモードさんとそのことで話し合い、目的階層は47階層中34階あたりにすることにした。
その階層あたりから桁違いにモンスターの強さが変わるらしいからな。47階層まで行けた人らはSランクの冒険者で固まっていったらしいけど・・・まあ、何とかなるだろう。
スキル・・・・あれが使えそうだよね。




