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044 ベースタックギルドマスター

どういう感じで名前を付けたかわかる人いるかな?

現在、ベースタックのギルドにてアルはここのギルドマスターと面会していたのだが・・・



「どうも、公認モンスター『神龍帝』のアル殿。(それがし)は、このベースタックのギルドマスターであり、ザップリンの弟であるアラモードでござる。話は兄上から聞いておるのでござる」

「・・・・あの、ザップリンさんの弟でいいんですよね」

「いかにも、兄上はザップリンであっているのでござる」

「年齢はいくつですか?」

「兄上と1歳位ほどしか違わんかな?」


・・・・・えー、ほんとかよ。


 アラモードさん、見た目が40代後半から50代前半ぐらいにしか見えないそこそこ筋肉質な男性なんですけど。


 ザップリンさんは年齢的にもあったような好々爺って感じのお爺さんなのに、1歳違うだけでなんでこうなるの?


「ああ、異母兄弟であるのが原因であろう。某たちの父上が実はバツイチでな、兄上の母は人間だったが、某の母はエルフ・・・いわゆる長命種族故、このような見た目の年齢さが出ておるのでござる」

「ああ、なるほど。納得しました」


 ・・・いや待てよ?ハーフってことなんだろうけど、この人エルフっぽさがないような。


「体つきが父上に似てな・・・・どういうわけか筋肉質になったのでござる」


 というか、そのしゃべり方も気になるんだけど。侍かよ!!




 とりあえず、だいたいのことはギルド間の通信用の魔道具(マジックアイテム)とやらで聞いているようだ。


「ここのダンジョンにて、モンスターをぶっ倒しまくってストレス解消みたいな感じだと聞いておるのでござる」

「大体あってます」


 そういう感じだよね。


「ここ、大迷宮(ビッグダンジョン)都市(シティー)ベースタックの迷宮(ダンジョン)は合計階層は現在確認されているだけで47階層。そこそこ大きく育った迷宮(ダンジョン)でござるよ」



 ダンジョンは成長するらしく、10階層ごとにボスモンスターというのもあるらしい。


 そういうのはザップリンさんから予習済みだ。


「一応、これはお願いしておきたいのでござるが・・・・最下層には迷宮(ダンジョン)の重要な迷宮核(ダンジョンコア)があるのでござる。その迷宮核(ダンジョンコア)の破壊だけはできればやめていただきたいのでござるが・・」

迷宮(ダンジョン)が死ぬんでしたよね。別にいいですよ」

「まことにかたじけないでござる」


 迷宮核(ダンジョンコア)が破壊されたりすると、そのダンジョンは死んで崩壊する。


 この都市は迷宮(ダンジョン)によって成り立っているところである。その肝心の迷宮(ダンジョン)の死は、この都市の死に直結するようなものだからね。


 まあ、最下層まで行く気はないけど。・・・・フラグじゃないよ?体を思いっきり動かしまくるのが目的だもの。



「公認モンスターがこうして迷宮(ダンジョン)に潜りに来ることがあると聞くでござるが・・・実際に出会うとアル殿は物凄い力を持っているのが感じ取れるのでござる」


 アラモードさん自身、昔は名をはせた冒険者だったらしく、一目で相手の実力を測れるらしい。


「『殿』付けは別に要らないんですけどね。普通に気軽な感じでいいんですけど」

「いや・・・これは某の癖でどうしても治せぬものなのでござる・・・」


 それなら仕方がないけど・・・・この人のしゃべり方って侍ぽいよね。


「とりあえず、迷宮(ダンジョン)に潜りに来るのに挨拶しに来てくれたのはうれしい事でござる。公認モンスターであるアル殿なら特に心配はいらないでござろうが・・・一応これを記念にもらってほしいでござる」


 と言って、アラモードさんは何か液体が入った試験管のような便を3本ほど渡してきた。


「これは・・・回復薬(ポーション)か。しかも、最上級のですね」

「万が一に備えてのものでござる」


 結構うれしい心遣いだ。「鑑定」で見てもかなり優れた品質のものだとわかるしね。


「では、これから迷宮(ダンジョン)に潜りに行きます。どうもありがとうございました」

「こちらこそ、出会えたのはよかったでござる」


 とりあえず退室して、迷宮(ダンジョン)へと俺は向かうのであった。



ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


「ふぅ・・・やはり物凄い強者でござるな」


 アルが退室した後、アラモードは額の汗をぬぐった。


 アラモード自身、長年の経験で相手がどれだけの力を持っているのかを判断できるようになっていたのだが、今日初めて出会った公認モンスター・・・・神龍帝とやらの実力を判断した時に物凄い冷や汗をかいた。


 見た目は好青年だが、感じ取れる力量がものすごい。普通の冒険者たちがその辺の水たまりだとしたら、アルは大海以上の様な感じだったのだ。


 ただ、話し方とかそういう物には好印象を持てて、中々気さくな人だとも思えた。


「兄者もアル殿の相手をしておったようだが・・・・よく兄者も平気でござるな」


 老いたとはいえ、実力で言えばいまだにザップリンの方が上なのである。


「ギルドマスター・・・・ちょっと問題が起きました」

「ん?どうしたのでござるか?」


 と、部屋に入ってきたギルド職員がちょっと冷や汗をかいていた。


「受付の方ですが・・・・先ほど、公認モンスターの受付をしたジョセフィーヌがまたやらかしました。あの公認モンスターの方をまともに公認モンスターであると周囲の冒険者に叫んでしまったのです」

「またか・・・・まあ、公認モンスターにちょっかいをかけるような阿呆はここにはおらぬ。迷宮(ダンジョン)に潜る冒険者ならば、モンスターの恐ろしさを他の冒険者以上に身に染みて分かっておるからな」


 簡単に言えば、この都市の冒険者が一番物事をよくわかっているともいえる。


「ですが、今日始めてきた冒険者たちの中には問題を起こす輩がいるでしょう」

「それはもうどうしようもないでござる。墓の用意でもしておいた方がいいでござるな。迷宮(ダンジョン)は自己責任。中で死んでも、どうしようもないでござるからな・・・」

やっとダンジョンに行けるか

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