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042 何となく体動かしたい

困ったときのザップリンさん。いいひとだ・・・・

「なんじゃと?思いっきり戦える場所が欲しいとな?」

「ああ、なんとなくこう運動不足なような気持ちがあってな」


 今日、アルはザップリンさんのところにきて相談しに来ていた。


 なんとなくここ最近体を想い生き以動かしたいような衝動に駆られているのである。


「ふむ・・・モンスターの本能が原因かもしれんのぅ」


 ザップリンはなんとなくその原因に察しがついた。


 公認モンスターの知り合いがいたのだが、その彼も以前に多様なことを言っていたのを思い出したのである。


「モンスターの本能か?」

「そうじゃ。アル・・お主も一応今は人化してはいるとはいえ、元は神龍帝というドラゴンのモンスターじゃろう?」

「ああ、そうだが」


 人化している姿でないと、ギルドに入ったとき壊すのが目に見えているからね・・・・。普通にここまで飛んできてもいいけどさ、転移魔法(テレポート)が便利なんだよね。


「モンスターというのは基本人を襲う物が多い。普通に肉を求めて・・・・というのが大体じゃが、中には戦闘本能が原因というのもあるのじゃよ」

「戦闘本能ね・・・・」

「今までむしろ、その本能が出ていなかったのが不思議じゃが・・・・・」

「ふーん・・」


 そういえば、この世界に来てそろそろ半年たつんだっけ。いや待てよ?生まれてって言い方のほうが良いのかな?


 で、半年もたてば周囲も落ち着いてきて、そこで本能的なものが・・・・おかしくはないかな?


「となると、冒険者の誰かと戦ったほうが良いのかな?」

「いや、お主とまともにやり合うような輩はおらぬじゃろう・・・・ものすごい大馬鹿者でもない限りじゃが」


 そういや、公認モンスターってその強さでも恐れられるんだっけ。手柄を立てたいような物凄い大馬鹿野郎が挑みに来るらしいけど。


「だとしたら、どこかで一発大技でも放ったほうが良いんだろうか・・・・・?」

「地形が滅茶苦茶になりそうじゃな。過去に似たようなことをやらかした公認モンスターがおったがのぅ」


 前例あるのかよ。


「とはいえ、討伐依頼を受けてもらおうにも生憎今は出ておらぬな」

「アララン共和国にはたまに出るようだけど、不定期だって言うしな・・・」


 うーんと悩むアルとザップリン。


「そうじゃ、良いことを思いついたのじゃが・・・・どうじゃろうか?」

「いい事?」


 ザップリンさんがふと、何かを思いついたかのように地図を出してきた。


「ここじゃ、ここから離れたところに『大迷宮(ビッグダンジョン)都市(シティー)』とよばれる『ベースタック』じゃよ」

「『大迷宮(ビッグダンジョン)都市(シティー)』ってなんですかね?」

「それはのぅ・・・・・


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大迷宮(ビッグダンジョン)都市(シティー)

迷宮(ダンジョン)」と呼ばれているものの周囲に形成された大都市。迷宮(ダンジョン)でしか出ないような鉱石や魔道具(マジックアイテム)、モンスターの素材を売買することによって発展してきた。各国に1つはあるような都市であり、成功すれば物凄く発展して栄えるのだが、失敗すればモンスターがあふれてくる魔物の祭り(モンスターパレード)が起きて物凄い被害が出てしまう。

そのため、その都市を成功させることができた領主は物凄い才能の持ち主として見られ、ここの領主に配属されたい人が毎年多数である。



迷宮(ダンジョン)

未だその全容がすべて明らかになっていない謎多き異界の物。海に、川に、空に、大地にと点在しており、3年に1つぐらいは見つかる。洞窟や塔の形をしており、そこでしか手に入れられないようなものが多く、冒険者たちの目標として「迷宮(ダンジョン)攻略クリアー」がある(最下層にたどり着くだけ)。ただ、極端に小さいものから大きなものまであり、当たりはずれも大きい。迷宮(ダンジョン)をもとに都市ができることもあるが、魔物の祭り(モンスターパレード)とよばれる大災害が起きる危険性もある。

そのため、出来るだけ早くつぶしてしまおうという声もでている。

迷宮(ダンジョン)の最下層にはその「迷宮(ダンジョン)コア」と呼ばれるものがあり、それを破壊もしくは取り出せば3日で崩壊して無くなってしまう。


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~~~~というモノじゃよ」

「なるほど。物凄く面白そうだな」


 こういう異世界にはよくありがちな奴だろうけど、やっぱ行ってみたいよね。


「で、この国にある『ベースタック』はその成功した例の一つでな、洞窟型・・・つまり地下に広がる迷宮(ダンジョン)じゃ。まあ、地下を掘り進んでずるしようにもなぜかそれはできないようになっておるようじゃがのぅ」

「ずるはできないってことか・・・」


 そういうところはうまく出来ているのか。


「ちなみに、冒険者たちが行くこともあるが、公認モンスターが迷宮(ダンジョン)に挑んでも問題ないのじゃよ。むしろ、積極的に挑んでくれた方が助かるという感じじゃ」


 となれば善は急げってね。行ってみますか!!


「あ、ついでじゃがその都市にもギルドがあるのじゃがそこのギルドマスターは儂の弟じゃ」


 へーっ、弟もギルドマスターを・・・・兄弟そろってってどんだけすごいんだろう?



異世界物にはおなじみのダンジョンだけど・・・・たまにはこういうのに挑むってのいいよね。

冒険者としてではなく、モンスターとしていどみます!!

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