002 人化です!!
「・・・よし、これで完成!!」
周囲の木を少々無理やりこのドラゴンの身体の尻尾で薙ぎ払い、折れた木を創造魔法によってなんやかんやして俺はログハウスを建てた。
イメージとしては、湖に合う感じの山小屋かなこりゃ。
サイズは人間サイズに調整しているので、今のまま生活できない。
「さて、この瞬間が一番こわいな・・・」
いよいよ人化の術を使うときである。
「鑑定」によると、最初になった姿でずっと決まるからね・・・。
別に人に会いに行くわけでもないからそこまで気にしなくてもいいんだろうけど、出来るだけまともな見た目でありますように!!
「『人化の術』!!」
まともな姿になるようにイメージしながら、俺はスキルを使用した。
ぺカーッと体が輝いて、縮む。
あの某有名な3分戦士の逆変身みたいだなこれ。
「・・・成功かな?」
湖に体を映してみた。
「・・・・おお・・・まともかな」
たぶん、美形の部類なんだろうけど人がいないここでは無駄かな。
髪の色が、やや銀色っぽい感じで目の色が黒色。顔立ちも整っているよね。ドラゴンの時の体の色は真っ白だったから白髪の可能性があったけど。
ちょっと心配していたことだが、きちんと服も着ているようである。
『鑑定』によると初回サービスのモノだそうな。服も後で魔法で作っておこう・・・。
「身長が不満かな・・・」
たぶん、170㎝ぐらいだろうけど、185㎝欲しかった・・・・。まあ、不満を言っても仕方がない。
「さて、今日からここが俺の住処だ!!」
そう高らかに、俺は宣言するのであった。
ぐぅぅぅぅ・・・
「・・・まずは、食料かな」
お腹が空いたよ。人化を使用すると、人と大差なくなるのかな?
アルはそう思いながらも、とりあえず腹ごしらえのために湖の魚を釣り始めるのであった。
釣り竿?創造魔法で作ったんだよ。木の枝と鱗をぎゅーっと伸ばして繊維状にしたやつを使ってね。
電気漁もできないことはないけど、しばらくここで生活するから資源は大切にしないとね。
・・・日本だと確実に違法だけどな。