240 やっと対面
大体の予想が多いので、本当の出産の様子とかとはちょっと違うかもしれません
・・・アリスとランの陣痛が始まってから3時間が経過した。
「長いな・・・」
『『ひーひーふーっ!!ひーひーふーっ!!』』
『もう少しですヨー!!』
『なかなか参考にはなるのだよ。あ、痛みをもう少しやわらげる魔法を重ねがけしておくのだよ』
扉の前でアルは行ったり来たりのうろうろと落ち着かなかった。
部屋の中でアリスとランの二人が頑張っており、ファーストやその他ゴーレムたち、あとこの機会を着に見ておこうかと立ち会っているらしいミャルゲスの声が聞こえる以外はわからない。
いくら力が強かろうと、どれだけ優れていようとも、こういう時は父親は無力なものである。
というか、どんな感じで生まれるのだろうか?
ぶっちゃけアル自身の時は・・・・卵から生まれた。
ならば、もしかしたらアリスとランも卵を産むのだろうか?
しかしその可能性は低いだろう。何しろ二人とも人間と獣人であって、ドラゴンでも鳥でも爬虫類でもとにかく卵を産むような種族ではない。
となると、普通に赤ちゃんとして生むのだろうが・・・その姿はどういったものになるのだろうか。
人間の赤子か、獣人の赤子か、それともまったく別の種族となった赤子か・・・・・・
と、アルが考えていた時であった。
『・・・おぎゃぁぁぁぁぁぁ!!』
・・・産声が上がった。
「マスター、もう入っても大丈夫デスヨ」
ファーストが扉を開け、中にアルは入った。
見れば、担当して行動していたゴーレムたちが互いに疲れたのかぐったりしていたり、ミャルゲスがスケッチを取っているようである。
そして・・・部屋の中に急いで用意されたベッドの上で、アリスとランが抱えていたのは・・・・待望の我が子であった。
「無事かアリス、ラン・・・・そしてその我が子も」
「はい・・・大丈夫です」
「落ち着いたけど・・・本当につらかったわね」
ふぅっと疲れた様子のアリスとラン。
その腕には、生まれて間もない赤子がスヤスヤと寝ているようであった。
それぞれ双子を出産。計4人である。
「でも、人間と獣人と・・・あとは違う種族という意外さがあるな」
見れば、普通の人間の赤子、獣人の赤子・・・・そして残る二人だが、一人はアリスが生んだ、アルの神龍帝の姿の特徴によく似た白い肌に、白い髪が・・・早くも生えていた。
もう一人はランが生んだ、こちらは白色というよりも白銀の様な髪色である。
というか、人間の方だと早産になるのではと思っていたけど、なんか結構成長しているようで大丈夫らしい。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
種族:人間
種族:獣人(金狐)
種族:神龍(人化状態が基本)
種族:ドラグニル
「神龍」
神の龍という種族表記になるのだが、基本的に人間の姿であり、自身の意思によって龍の姿になることが可能。様々な属性の扱いに長けており、神龍帝に次ぐ実力にまで成長すると思われる。神々しさを出すことも可能だが、ある程度成長しないとできない。
「ドラグニル」
銀髪碧眼の亜人種族。力が強く、自身の意思で魔法の耐性を上げ下げすることが可能になる。いわゆる竜人のようなモノに近いが、全くの別物であり、こちらの方が神龍帝の血を継いでいる分圧倒的な強さとなる。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「鑑定」をかけてみたけど・・・・うん、やっぱとんでもないもん生まれたような気がする。
「そういえば性別は?」
「あの、ドラグニルの種族になった子以外の3人は、皆女の子です」
となれば、女の子3人、男の子1人の状態となるわけか。
「名前を付けてあげないとな・・・・」
前々から考えていた我が子への名前を付ける時が来たようである。
しかしまぁ・・・・うん、正直言って男の子が多いかなと思って女の子の名前が少なかった。
名前を素早く練り直してつけないとな・・・・・
名前は次回。
統一しようかと考えていたけど、バラバラになってもそれはそれで面白いかもとか、覚えやすいほうが良いとかいろいろありまして・・・・