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202 まずは報告優先で

アルが結婚へ向けて準備をし始めます

「・・・なるほど、神龍帝殿と娘が一緒に来たという事からまさかとは思っていが相思相愛になるとはな」

「ぎゃぁぁぁぁぁ!!」

「ひぇぇぇぇ!!」


「・・・・外から物凄い悲鳴が聞こえているけど、あれって大丈夫ですかね?」

「日常が戻ってきたようなものだからな・・・・多分、大丈夫だろう」


 そう言いながらも、冷や汗を流すのはジューメンダス獣人国の国王、ハルカンドラ=ジューメンダスである。

 互いに苦笑いをして、苦労していそうだなとアルは思った。





 現在、アルはジューメンダス獣人国の国王に謁見していた。


 アリスとランの二人から告白を受け、結婚を前提としたお付き合いをするのは良いのだが、一応その両親に挨拶をしておこうと考えたからである。


 アリスの方はすでにこの時済ませており、アリスの父と母・・・・国王とその王妃には何卒よろしくお願いいたしますと言われている。



 そして、今は目の前にいるランの父親であるハルカンドラ王に会いに来ていたのであった。


 なお、ランも一緒で久しぶりの彼女にとっての帰国という事になるのだが、その事実にこの城にいた騎士たちが顔を青ざめ、ランは久しぶりの騎士たちへの稽古としてその場を離れた。


 今も城の騎士たちの訓練場あたりから、騎士たちの悲鳴が聞こえるが・・・・・まあ、頑張ってくれ。





「それにしても、我が娘を嫁にもらってくれるとは・・・・・奇跡という事は本当にあるのだな」


 本気で涙ぐんでいるハルカンドラ王。


 よっぽど苦労していたのだろうが・・・・・奇跡って言い過ぎなような気が。


 そりゃ、色恋沙汰や王族としての務めよりも、戦闘が好きなランである。


 自身より強い相手を望み、なおかつ好きになる相手を探していたそうで、過去にハルカンドラ王がこっそりお見合いをセッティングしていたところバレて、怒られて奇跡の空中コンボをものすごく喰らわされたらしい。


 ハルカンドラ王自身もかつてはかなりの強さを誇り、今のランのようなことをしていたそうだが・・・・・その親にしてその子あり。少なくとも尻に敷かれないように頑張ろうと心に思った。



「あぁぁぁぁぁぁ!!平和は終焉を迎えたぁぁぁ!!」

「もげますもげますもげますってばぁぁぁ!!」

「もうどこでもいいので嫁いでどこか遠いところにぃぃぃぃぃ!」


「・・・うん、久し振りだからか騎士たちに張り切って稽古をつけているようだな」

「そのようですよね・・・・混ざりますか?」

「いや、アレ死ぬ」



 ふざけた質問をしたら、真顔で返答された。


 まあわかって尋ねたけどね。ランとは模擬戦で戦ってみたことがあるから勝てることは勝てるけど、あの騎士たちの稽古には混ざりたくないなぁ・・・・



 騎士たちの断末魔を聞きつつも、とりあえず稽古を終えるまでアルは待たせてもらうことにしたのであった。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

SIDE???



「ほうほう、まさかあのラン王女と神龍帝の交際がスタートっと・・・・王国のアリス姫とも交際するようだけど、なかなか面白そうなことになっているなぁ」

「迂闊な手出しはするなよ?今はまだ敵対か友好的か不透明な状況だからな」

「ハイハイ分かってますヨーロッパ」

「・・・ふざけてないか?」



・・・・ラン王女の騎士との稽古を隠れて見ながら、観察している2人組がいた。


 それぞれ真っ黒な衣を着つつ、気配を完全に消してバレないように情報を集めているのだ。


 最近活動を再開しているとはいえ、ブランク機関もあるのでしばらくは情報収集を「黒衣」の一員である彼らは行っているのであった・・・・・・・・



「・・・にしても、あの稽古風景って稽古になるんですかね?」

「いや、あれほぼ蹂躙状態だよな・・・・あんなのを嫁にするとは、神龍帝も変わりものだろう」

「それは同意ですよ。狐の美少女は良いとしても、あれじゃ夫婦喧嘩をした時に死ぬ自信がありますからね」

「ああ、死ねるだろうな・・・・良くて骨折」

「悪くてあの世への旅路っと・・・・・」


 想像しただけで、ぶるっと二人は恐怖で震えたのであった・・・・・

・・・・ド久し振りの「黒衣」

敵対するか、それとも・・・・・

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