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201 両想いになってから

告白しても、そこから先がまた長い。

 アリス姫とラン王女からアルは告白を受け、互いに了承。


 けれども、まだ流石に告白したてなのでそのまま布団でキャッキャウフフといったことにはならず、気分的にも落ち着かせるために・・・・





「今度はタオルを外してか・・・・・まあいいけど」

「愛しい人になら見られてもいいですからね!」

「堂々とさらけ出せるのが楽です」


 朝風呂として、露天風呂(混浴)に一緒に浸かっていた。


 朝から温泉というのも、どことなく贅沢だけど気持ちがいいモノである。


 そして、その両脇にはようやくというか、恋人としてのアリスとランが一緒なのはうれしいことだ。


・・・・・告白されてから受けたのはいいけど、また日を改めて今度はこっちから告白をきちんとする予定である。


 なんかぐいぐい押されたし、ちょっと悔しいからね。王女と姫と呼ぶのはやめて、もう気軽に話してはいるけどね。いや、もっと早くこうやって話すべきだったのかもな。




 やっぱりどこかでこの関係が壊れるかもしれないと思っていたのもあって、俺自身のこの気持ちから背けていたのかもと考えると、この二人が真正面から告白してくれたのはよかったかもしれない。




「・・・でもさ、いきなりのキスはさすがに驚くって」

「ふわぁぁぁぁ!!つい勢いでやったんですよ!!」

「恥ずかしくなるんですが!!」


 ぽつりと言うと、一瞬で羞恥心が噴き出したのか二人とも温泉の湯気よりも多くの湯気があたまから出て真っ赤になっていた。


 あ、なんか可愛い。当分この事でいじれると思うとこれはこれでありだな。



 いいネタを見つけたのでちょっとにやりと笑ってしまった。



「そういえば・・・二人とも告白してきたのはいいけど、身分は第1王女だったよね。そのあたりは大丈夫なのだろうか」


 アリスはルンデバラート国の、ランはジューメンダス獣人国とそれぞれの王女だ。


 王位継承権とか、身分に問題が出そうなものだけど・・・・・しかもそれぞれ唯一の第1王女だし、国王になれとか言われる可能性があるしな。



「それでしたら特に心配はありませんよ」

「王女と言っても、まあ特に問題はないのかな」

「どういうことだ?」


 アリスもランも気にしてない様子に、ちょっと首を傾げた。



 聞くと、そもそもそういう身分があろうと特に関係がないそうなのである。


 ルンデバラート国は王族は飾りのようなもので、別に国王が政治の主体を握るわけではなく、貴族から議員を選出しての議会制である。


 そのため、王族がものすごく重要視されているわけでもないし、むしろ神龍帝・・・・公認モンスターとのつながりができるのでいいことだと受け止められるだろうという。


「お父様・・現国王が引退すれば、今のところ王位継承権は私にあるのですが、別に私が引き継がなければ親戚筋から国王にしてしまえばいいのですよ」

「ああ、なるほど」


 アリスと結婚したとしても、国王になるわけではない。


 というかなるつもりはないし・・・・結構都合が良いな。



「あと、私のほう・・・ジューメンダス獣人国はぶっちゃけ力が一番な国なのは知っているでしょう?年に3回ぐらい体育祭とか武闘大会を開いているわけだし」

「つまり、ランのところは力が強い奴がいれば・・・・」

「そ、うちのお父さんが国王の座を退位したとしたら、多分バトルロワイヤルで次期国王を決めると思うよ。政治動向よりもスポーツの様な戦闘が一番だヒャッハー!!みたいなことになるだろうしね」

「物凄くわかりやすいな・・・・・」



 ついでに言うなれば、公認モンスター・・・・ジューメンダス獣人国ではランと試合をやったことで神龍帝である俺の事を知られているだろうし、力が良いなら別にいいと思われるだろう。



 モンスターと人との結婚というのは、すでにこの世界では例があるらしいからね。


 というか、知り合いにすでにいるよな。ゼノって確か結婚しているし・・・・・





 でも、そう言うことになると必ずと言っていいほど邪魔者は入るだろう。


 アリスたちを目を付けていた貴族が結婚を申し出ようとするだろうし、モンスターとなんてとかいうやつもいるだろう。


 それに、俺が彼女たちと結婚するなら国の後ろに絶対につくだろうと考えて、脅しの交渉材料として他国に無理難題を押しつけたり戦争を仕掛けようと考えるやつも絶対出るだろう。



 そのあたりは不干渉で貫きたい。


 公認モンスターとして・・・・というよりかは、チートじみているこの力って、そう言うことに使いたくないからね。


 そんな面倒ごとを仕掛けるような人たちは、出来るだけこうぷちっと葬りたい。



(・・・・ファーストにでも相談して、諜報部隊で探って工作でもしておくべきか?)


 ちょっと腹黒く考えつつも、今はこの一緒にいるという喜びをかみしめて、アルはアリス、ランと一緒に露天風呂を楽しむのであった・・・・・・



 なお、またそろってのぼせたのは言うまでもない。


 

・・・とりあえず、この先長風呂は避けようと、この時全員思ったのであった。

今後の主な目標

「まずはそれぞれの両親に改めて挨拶と結婚願い」

「邪魔になりそうな者たちを調べて、有能なら生かし、無能ならつぶす」

「もしかするとアリスやラン以外からの相手が来るかもしれないので、その相手の選別眼を磨き上げる」

「結婚式の方法決め」

「交際中のやりとり、結婚後の住みか」

・・・等、まだまだやることが山積みだ。

あ、新連載も始めてみました。活動報告にて情報を少々載せてます。

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