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200 ・・・互いに

200話達成!!


・・・・翌朝、アルは根性で耐えきった。


 例えで言うなれば、RPGとかでHPが少ない状態で、薬草を投入して耐えてチャンスを待つ様な感じだろう。



「けれども状況は変わらずか・・・」


 左右をアリス姫とラン王女に掴まれているままであり、状況は好転していない。


 いや、むしろ目覚めればどう言い訳をしなければいけないか最悪な気がする。



「・・・でも、こうして一緒にいてくれるのはなんか良いかもな」


 ふと、なんとなくそう思った。


 神龍帝として転生し、チートじみた能力を持っているけど・・・・別に何をしようというわけでもない。


 森の方で一人で生きていてもよかったが・・・・でも、あの日アリス姫に会ってからはいろいろ変わった。



「一人よりも、やっぱこうやって一緒にいる人がいたら安心感があるよな・・・」

「ええ、こうやってくっつくだけでも安心できますからね」

「それはそうだけど・・・・ん?」


 あれ?今何かつぶやきに反応されたような。



 恐る恐る見て見ると・・・・・・アリス姫とラン王女、2人ともしっかり目を覚ましてみていました。


 がっちりと両腕をつかまれているし、逃げ出すこともできない。



「・・・・えっと、いつから起きていた?」

「・・・昨夜からですわ」

「まあ、一緒に朝を迎えたという事ですかね」


 つまりは・・・・寝ぼけてくっ付かれたと思っていたその時から、彼女たちも起きていたという事になる。



「・・・ええと、その、この状況は不可抗力で・・」

「わかっているって」

「私達が共謀して考えたことですからね」

「え?」


 今なんと?



「・・・アル、あなたどれだけ鈍感というか、理性が強いのかよくわかりました」

「こちらも起きていて、いつ欲望に押されてもスタンバっていたのだけど・・・・何で襲わないの!!」

「何で責められるの!?」


 いや普通だめでしょ!!


「はぁ、アルの鈍感さにはやはりストレートに、最終プランでこの手しかないですかね」

「あ、そっちからですのでどうぞ」

「え?何をし・・」



 そこで、俺は尋ね損ねた。


 何をするつもりだったのか聞こうとしたとたん・・・・・・・・アリス姫に唇を奪われた。


 あまりの速さに驚くというか、避けようがないというか・・・・・・少々思考硬直。



 

 そしてすぐ後に


「では次です」

「ふふふ・・・」

「んんんんんんん!?」


 アリス姫が話した後、今度はラン王女に。







「・・・・・さてと、これでようやくわかりましたか鈍感なアル」

「・・・・こっちだって本気です」


 ・・・・解放されたあと、こちらをじっと見つめて、頬をうっすらと赤くしたアリス姫とラン王女。



 さすがにいきなりやられると、嫌でも何を言うのかわかった。


「「アルの事が好きなんですよ!!」」



・・・・二人とも意を決したように告白してきた。


 その言葉で、ようやく俺はわかった。


 俺は・・・・二人に好かれているのだと。



 友達とか、そう言う関係ではなく・・・・・恋愛相手として。





というか、このド直球な告白すごいな。アリス姫もラン王女も肉食系女子だったのか・・・・



 驚きつつも、俺はこの事でもう一つ理解した。


 行き成りでかわせなかった・・・・・というよりも、かわしたくなかった。


 俺自身も、いつの間にか彼女たちに惹かれていたのかもしれない。



「・・・えっと、俺の事が好きだって言うのはわかる。でも、こんなモンスターで・・・・ドラゴンの俺でもか?」

「ええ、それでもです。恋愛に種族とかモンスターとか関係ありません!!」

「ずばり!!恋は猪突猛進なのですわ!!」



・・・・猪突猛進どころか、もう光速超えているような気がする。




 ツッコミどころはあるけど、それでもうれしいという気持ちがあった。


 元から俺も・・・・彼女たちが好きだったという事なのだろう。



 そう悟り、思わず笑みが漏れる。


 わかっていたのかもしれないけど、こうやって彼女たちに直接ドストレートに告白されるまでは気がつかなかった恋心。


 自分のその鈍感さに呆れつつも、高揚感というか、その喜びがあふれだす。



「・・・じゃあ、俺からも言わせてもらう。俺も・・・・好きだ!!」







 ・・・・・この日、神龍帝のアルは、ようやく自分の恋心というものを、その恋の相手でもある二人に目覚めさせられ、その告白を受けたのであった。


 あ、でも今度はこっちからきちんと告白したい。まさか逆告白されるとは思わなかったからね。

やっと気づいたかと、作者も溜息を思わず漏らす。

ようやく両想いというか、心がしっかり定まったというか・・・・。

でもまだまだ問題とかもあるだろうし、結婚まではまだかかる。


・・・ドストレートにしてみましたけど、こっちのほうが伝わりやすいかなと。アルの方から改めて告白する話も書きたいしね。

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