137 公認モンスター・・・別格クラス同士の会話 アル視点
本日2話目
アル視点での会話です。
どう考えても化け物以上の力を持つ者同士・・・
「・・・急な訪問だったが、都合は大丈夫だっただろうか」
「いや、一応大丈夫だ」
ザップリンさんからの連絡が来てから時間が経ち、昼頃になって・・・公認モンスター最初の物でもあり、別格の存在感を放つゼノという名前の吸血鬼がアルの家に訪ねてきた。
眼の間に立つのは銀髪の好青年という感じだが、明らかに今までであってきた人物ともモンスターとも別格の存在だと感じ取ることができる。
・・・生まれて1年と数カ月ほどの俺と、長い年月を生きてきた相手と言うのも影響しているのかもしれないな。
あと、こっそり鑑定をかけてみたけど・・・・
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種族名:『吸血鬼(真祖)』
名前:ゼノ
性別:オス
HP:ERROR
MP:ERROR
スキル:「全言語翻訳・書き取り」「空間収納」「種族特有弱点耐性MAX」「霧化」「吸血鬼の翼」「血の武器創作」「魅了」「限界血液解放」「血の下僕創作」「超再生」「不老不死」「絶対安眠」「鑑定」
称号:「転生者」「最強の吸血鬼」「ライガル村の救世主」「国を滅ぼしもの」「測定不可能なランク所持者」「おしどり夫婦」「世界の理を正す者」「観察者」
「全言語翻訳・書き取り」:ありとあらゆる言語や文字を読み書きできるようになる。
「空間収納」:たくさんの物を収納して持ち運びができるようになる。収納量には制限がかけられていないのだが、生体は収納不可能。
「種族特有弱点耐性MAX」:その種族が持つ弱点に対しての耐性が極端に高くなる。ただし、完全に無効化はできない。
「霧化」:念じるだけで実体から霧のように姿を持たなくなる。元に戻るときも同様。ただし、風邪に吹き散らされた場合はバラバラになるので注意。
「吸血鬼の翼」:背中からでかい蝙蝠のような翼が生えて飛行が可能になる。
「血の武器創作」:血液からありとあらゆる思いついた武器を制作できる。持ち主のイメージ力によって性能と見かけが左右される。
「魅了」:どんな相手でも惚れさせられる。ただし、自分の意思がないと発動しないのだが、無意識化でも異性にとって気になる人となる。
「限界血液解放」:血を飲んだ時にだけ限定自動発動。ありとあらゆる身体能力が底上げされる。ただし、徐々に失われていくので短期決戦などにしか使えない。また、新鮮な血液でないと不可。
「血の下僕創作」:自分の下僕作成ができる。自身の血を相手に流し込むことで可能。
「超再生」:とにかくすごい再生能力。ちぎれた腕も合わせれば数分ほどでつながる。
「不老不死」:年も取らない、死なない。しかし、自殺することは可能。また、完全な不死ではなく、頭がぐっちょぐっちょのとかのようなときには確実に死ぬ。
「絶対安眠」:いつでもどこでもどんな悪環境でも確実に眠ることができる。
「最強の吸血鬼」:敵なしの吸血鬼である称号。同種族では確実に勝てるという事であり、他種族相手ではどうなるかは不明。
「ライガル村の救世主」:暴虐のサラマンダーからライガル村を救ったことにより付いた称号。
「国を滅ぼしもの」:1国以上の国を滅ぼしたことがある者につく称号。
「測定不可能なランク所持者」:冒険者時代があったが、測定ができないほどのランクであった。
「おしどり夫婦」:妻たちと仲が良く、永遠に愛し合っている者達に付く称号。
「世界の理を正す者」:何かこの世界にあるい影響を与える異変が起きようものなら叩き潰していく存在につく称号。
「観察者」:世間から離れ、世の中の移り変わりを見てきた者につく称号。最低1000年は必要。
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・・・・俺以上にチート性能が際立つスキルとか多すぎだろ。というか、平和そうな称号があるのがまたこの人物の意外性を秘めて・・・・ん?「鑑定」持ち?「転生者・・・・?
と、ゼノの方も何やらこちらに鑑定をかけたようで、俺達はその場で顔を見合わせた。
「・・・なるほど、俺の後輩になる転生者でもあるのか」
「そっちの方がはるかに先輩ですけどね・・」
家の中にとりあえず入り、互いの身の上話をしてみた。
ぶっちゃけゼノって人、見た目のその異様な雰囲気と違って結構話しやすい。
俺よりもはるか大昔に転生してきた人の様で、はっきり言って重みもあるけど経験者ゆえに互いに理解をしやすかった。
「お前も俺も、どっちも神々から本当に無駄なチートのような体と能力をもらったという事か」
とりあえずだしたコーヒーを飲みながら、ゼノはそうつぶやく。
神龍帝である俺も、吸血鬼であるゼノも神々によってこんな感じになった共通点と・・・・
「赤ん坊スタートは嫌だったというのがありますね」
「そりゃそうだろ、流石にそこからと言うのはいくら何でもキッツいぞ」
互いにくすりと笑い、共感しあう。
ただ、俺のとゼノの転生は違う点があって、俺の時は神とやらの姿を見てはいないのだが、ゼノの時は見ているらしい。
「まあ、転生した後は俺の方も大変だったけどな」
身の上話を聞くと、かなりの年月を過ごし、そして様々なことが起きたらしい。
・・・長い年月が経ち、ある時ふと自分と同じような境遇のやつがいるのではないかと思い、公認モンスターの制度を提唱して、今に至るのだとか。
もちろん、お好み焼きとかうどんとかホットケーキなどの様な現代地球の食べ物を出来るだけ再現し、後の転生者たちもそれで楽できるようにと活動もしていたらしい。
というか、この世界の夏祭りの屋台とかの食べ物が妙に地球の物と同じだと思ったら起源はあなたですかい!!
あ、スキルのコピーもできることはもう相手側も知ったようだけど、これコピーしても・・・使い道あるかな。
血液が基本になるものが多いから、ゴーレムたちには流れていないから無理だ。
他の能力も少々俺と被っているから特に必要性はない。
しかし、なんとなくだけど親近感を覚えた。なぜだかわからないけど、他人なはずなのにどこか同じ様な気がするのだ。
・・・その日は互いの話で盛り上がり、翌日に穢れた土地の浄化をしに行くことにして、その同伴をしてくれるようで、一応今日は我が家に泊まってくれることになった。
にしても、あの顔立ちとかって誰かに似ているんdなよな・・・・・うーん、2人は似たようなところを見た気がする。
次回はゼノ視点でお送りいたします。
彼が主役の時のとはやや設定を変えていますので、そこは注意してください。