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127 ゴーレムタウン案内:SIDEサイトウ

他の連載作品でシリアスが続いた反動で、こっちでちょっとね。


 俺の名前はサイトウ。前世は高山と言う名前であり、98歳で大往生を遂げたのとに記憶そのままでこの世界に転生した転生者でもある。今は34で独身だ。


 さすがに前世の記憶があるとかって周りには言いふらせないのでこれまで黙ってきた。


 いやだって・・・普通に頭おかしいんじゃないかとか言われそうだしな。



 

 もとは第5皇子だったが、いろいろやらかして自分から皇族を抜け、冒険者を経てバンダンガ帝国のギルドマスターに就任し、適当に書類に判を押したりなどをしての生活をしていた。


 そんなある日、ギルドに他国のギルドマスターの一人であるザップリンの爺ちゃんと、公認モンスターだという青年がともに来た。




・・・・見た目がイケメンじゃねーか!!人化した公認モンスターだというけど、必要以上過ぎるだろ!!



 と、心の中でツッコんで話ししているうちに、互いに前世からの友人だと気が付いたのはつい最近の事。


 まさか、高校時代の友であった神無月が、公認モンスターの神龍帝とかいうチートじみたモンスターになっているとは思わなかったぜ。名前は前世の使いまわしか「アル」と言う感じになっていたけど・・・・


 あの野郎、前世からの勝ち組じゃねーか!!


 しかも、精神年齢的に言ってもあっちの方が若いし!!




 だけど、互いに独身だという情報があったのはよかったな。


 うん、でもアルよ、お前の周囲の噂を聞いたことがあったけど、ルンデバラート国の王女とジューメンダス獣人国の王女から恋慕されているって聞いたぞ。


 前世からの鈍感はしっかりとあるようで、そのことに気が付いていないようだけど・・・・うらやましいぞこの野郎!!


 あ、でも前世のヤンデレ部隊まではマジ勘弁。あれは気が付かない方が幸せだと思えるぞ。






 そんでもって、今日俺はアルになんか連れてこられて・・・・・雲上に来たはずです。


「って、ここって雲の上かよ!!」

「ああ、雲の上に作ったゴーレムタウンだけど、どうかしたか?」

「町並みとかがしっかりしすぎていて雲の上とは思えないんだけど!!」



 そもそもなんで雲の上にこんな建物とかそういったものが作れるんだよ!!お前はあのポケットさえあればいいと思えるような有名ロボットかよ!!


 そしてある意味天空の城ラピ○タともとらえられるからな!!




 無茶苦茶具合に驚きつつも、今日ここに連れてこられたのは、前世からの縁もあっての案内をしておきたかったらしい。


 ザップリンの爺ちゃんやベースタック、アララン共和国のギルドマスターもここに連れてこられたことがあるようだが・・・・うん、内心恐らく同じ思いを抱いたであろう。


 昔からもチートみたいなところがあると思っていたが、まさか生まれ変わった現世でさらにチートじみたモンスターになっているとはな。


 しかも、ここには本当は転移魔法(テレポート)とやらで簡単に来られるようだけど、今回だけ特別サービスとか言って、人化を解いた純白のドラゴンの姿になられて、くわえられて飛んできたんだぞおい!!


 ドラゴンの姿は格好よかったけど、せめて背中の方に乗せてくれ!


「いやだって、インパクトづけたほうが良いかなと」

「インパクトありすぎるだろ!!食べられるかとおもったぞ!!」



 ああ、このふざけているような感じは懐かしいけどさ、落ちたら即死となる思いやりはないのか?


 え?前世からMみたいなところがあったから大丈夫だろうと?ちげぇよ!!・・・半分は。




 とにもかくにも、このゴーレムタウンと言うところをサイトウはアルに案内され・・・


「あ、俺よりもファーストのほうが良いかと思ったんで」



 と言うことで、アルがその場から飛び立ち、何やら中性的・・・やや女みたいなゴーレムにサイトウは案内されることになった。



「初めまして、マスターに変わりましてこのタウンの案内を務めさせてもらいます、このゴーレムタウンの創始者でもあり、責任者、指導者などといった役割を受け持つファーストと申しマス・・・」


 丁寧にお辞儀をする姿を見て、アンドロイドと言う言葉をなんとなく連想した。


 ゴーレムと言うよりも、そっちの方がしっくりくるよね。不気味の谷とやらを超えているのか、ほとんど人そっくりなのに自然と話せる感じである。


「・・マスターと一緒じゃないのが残念ですがネ」


 今一瞬本音が聞こえたような気がするけど。


 おい、ゴーレムって性別がないようなものなのに、このファーストってやつどことなく女ぽいような気がするぞ。お前は無機物にも愛されるような男か。



 とにもかくにも、タウンの案内をされて出た言葉は・・・・



「スゴイ」しかなかった。語彙力のなさと言うのもあるが、ただそれだけしか言えないレベルだ。


 農園、森林、工房・・・・様々な施設があり、そこで作られる生産物などはレベルが高い。


 映画とかであるような、ロボットが人間にとって代わるような光景とはまさにこの事なのだろうか。





「・・・いかがでしたでしょうカ?まだまだ発展途上のゴーレムタウンですが、地上の国々にも負けてないほどだと思え、」

「いやもう十分超えているからね!?」


 あいつ(アル)基準で言っているのかこいつらは!!


 もう十分国として登録されてもおかしくない規模であり、商業ギルドとも取引をしているらしい。


 もうこれ新種族ゴーレム族とかいって登録したほうが良いのでは?


 こいつら大分意志を持っているようだし、もうヒトと大差ないような気がする。



驚愕の一日が終わり、お土産にプリン詰め合わせ40個セットとやらをもらって、俺はギルドに帰宅させられたのであった。


・・あ、プリンだけど、ギルドに持ちこんだら女性職員の間で争いが起きたぞ。甘味はここでは戦争を起こせそうなもので、次ももらえたらぜひ!!と血走った目でお願された恐怖をどうしてくれようか。







 それから数日後。


「なあサイトウ、携帯を作ってみて持ってきたんだけど」

「おぃぃぃぃぃぃぃっ!!いい加減自重してくれアルよぉぉぉぉぉ!!」





ある意味苦労人ともいう。

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