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119 内容判明

今回は微妙さがあるな

 高山・・・もといサイトウにあった翌日、アルは自宅近くの湖で釣りをしていた。


 いやもうこういうめんどくさいことは、その手に詳しい人たちに任せたほうが良いじゃん。


 モンスターの俺なんかよりも、きちんとその手に詳しいギルドに任せたほうが良いだろう。


・・・いや、創造魔法とかその他もろもろで自分で解決可能だけどさ、全部を1人でやるのは間違っているだろう。


 いくらチートとか、そう言ったものがあったとしても、すべてを行うことはできない。


 出来るだけ自分ができる範囲をわきまえたほうが良いと思えるからね。




「・・・にしても、今日は全くつれないな」


朝から湖で釣りを楽しもうと釣り糸を垂らして2時間ほど・・・・全く魚がかかる気配がしない。


 いつもならこの辺で小魚とかがかかってきてもおかしくはないよな?





 ちょっと怪しく思えたので、湖に飛び込んでみた。



 一応、最近思いついて作ってみた人化時の水中専用魔法。


「『空気玉(エアーボール)』」


 水中に入ると、すぐに俺の周囲に空気が集まって、1つの大きな空気の泡に俺の身体は包まれた。


 いや、人化を解除して飛び込むのもいいけど、こっちの方がより細かく水中を見渡せるからね。


 移動は簡単。水魔法で水の流れを作って乗るだけだ。お手軽潜水魔法ともいうべきかな?




「・・・一応魚は泳いでいるな」


 湖の中をあちこち移動してみたところ、魚は普通に泳いでいた。どうもただ釣れていなかっただけである。


 考え過ぎなのもよくないか。まあ、せっかくだし昼まで水中散歩しているか。



あ、この魔法ってうまい事応用すれば海底都市みたいなのを作れるんじゃないかな?でも、魔法が切れたときに悲惨な状態になるのが目に見えているし、当面はやめておくか。


 目途が立ったらちょっと試してみよう。雲の上だけでなく、海の底にもゴーレムタウンが作れそうだ。






 時間を潰し、昼飯を食べた後にザップリンさんの元へ行ってみた。


 昨日の事だけど、もう白状させられていないかな?





「わかっておるよ。奴らはどうやら第3皇子の命令で動いていたようじゃった」


 やっぱりすでにだいぶ判明したようである。


 しかし、第3皇子ね・・・・なんとなくだけど、目的が分かったような気がする。



 サイトウのところにも行って見たところ、そちらでも大体つかめたようだった。



 情報を集め、ザップリンさんやサイトウからの情報提供によってこの諜報部隊が来た全貌が明らかになったのだけど・・・。



「第3皇子が、第2皇子がいなくなったことをいいことに、この際政治面での強化のために俺に接触をしてみようとして、その前に情報を集めるだけだったという事か」


 どうも、くだらない理由から始まっていたようだ。



・・・去年、第2皇子が病死したと発表されて(真実は知っているが)、この時点で次期皇帝は第1皇子に決まっていたらしい。一応そこそこ能力があって、人望もあるという話だ。


 だけど、ここで欲が出るというのが人ってものだ。


 第2皇子がいなくなり、争いの相手としては減ったようなものである。


 そのため、これを機会に水面下での争いが活発になってきており、様々な皇子たちが政治争いを活発化させた。


 そんな中、第3皇子はこの争いに対して、決定的な一撃を加えてやろうとして思いついたのが、公認モンスターからの支援を受けることだったらしい。


 公認モンスターは基本的に国の事にはかかわらない。モンスターにとって、人の政治なんてどうでもいいからな。


 だけど、独立機関であるギルドから認められているほど、力があるわけで、それなりの影響力もあるという事だ。


 そこで現在住所がわかっている公認モンスターたち宛に支援をしてくれるように各地へ通達をしたらしいが、当然のごとく全員跳ねのけた。



 ・・・・というか、この時点で第3皇子ってアホじゃないかと俺は思ったんだけど。


 手紙の内容によっては、誰かが怒ってとんでもないことになる可能性もあったんだよ。まあ、誰もがばかばかしいと思えていたようでいいんだけどさ。



 しかし、俺の元にはそのような手紙は来なかった。なぜなら、まだその時点で俺の情報が皇子の情報網になかったらしい。


 その時期には他国にも知られていたと思うけど、よっぽど情報収集能力が低い様だ。いや本当にこんなやつが皇帝になれる気はしないんだけど・・・・・。



 で、最近になってようやく俺の事を知ったのは良いが、手紙作戦は既にほかの公認モンスターたちに断られている時点で結果がよーくわかっていたので、この際自ら直接俺のところへ向かって、話し合いをしようと言う魂胆だったようだ。


 だけど、その前にきちんと情報も集めようとして、諜報部隊をよこして、結果全員捕縛されたのであった。


「・・・・そんなくだらないことから来ていたのかよ」


 あきれ果てて声も出・・・いや出ているか。



 そんなくだらない事のために、わざわざ諜報部隊とやらを俺のもとに向かわせていたとはな・・・・。


「後先考えないやつだったということか・・・」


 こういう時って、ふつうどうするのか気になって聞くと、その公認モンスターと関わりがある人にまずは仲介を頼むのが普通らしい。


 だけど、其の情報とかもよく知っていないから・・・・いや本当にこの帝国の皇子ってどうしようもないな。


「あ、サイトウは含んでいないからな」

「まあ俺は元だからいいけど」


 とにもかくにも、どう後始末を付けたほうが良いのだろうか。


「・・・この際、ちょっとこっちでいろいろやってその第3皇子に身の程を分からせたほうが良いかなぁ」

「おいアル、今お前すっごい悪い顔をしていないか?」

「まあ、悪だくみと言うか、身の程を分からせるという方法を思いついたんだよね。ちょっと耳を貸せ」



 

「・・・・うわぁ、それは流石にやり過ぎじゃないか?」

「じゃあ、せいぜい皇帝の座の争いから身を引かせる程度にまで加減したほうが良いかな」

「そっちにしたほうがいいだろ!!」


 ツッコミを入れられたけど、まあともかくその方法を実行してやりますか。




社会的な死か、権力争いの敗北だけか、それとも徹底的なものにするか。

どれが一番いいんだろうか?

神龍帝って時点で相当なものだけど、アルの作ったゴーレムたちによる商売とかもあるから・・・金銭面からも責めあげることも可能になっている。オーバーキルにしたほうが良いのかな?

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