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105 たまには確認

レビューが書かれていてうれしかったです!!

こんかいは久々のチートレベルの片鱗を確認するような話です。やや真面目部分あり。

 春もだいぶ過ぎ、初夏と言うべき季節になってきた。


 ゴーレムタウンはだいぶ発展したようで、スキルとかも見たことがないようなものがあり、記録をしてみると結構分岐するようである。




 まあ、そっちはそっちでほうっておいて、神龍帝ことアルは現在ちょっとした実験を行っていた。


 一応周りに影響が出るレベルなので、どこかいい場所がないかなと飛び回って探したり、ザップリンさんに尋ねてみたりした結果、砂漠で行うことにした。



 ルンデバラート国からはるか西の方に行ったところに有る砂漠地帯。


 ここはかつて、緑豊かな地だったらしいが・・・・・



「そここにはかつて『デルべラン王国』という国があったと記録されておる。恵みも豊かで、泉からきれいな水が湧き、出現するモンスターも比較的穏やかなものが多くて、栄えていたとされているのじゃよ」


 砂漠を目の前にしながら、ギルドマスターのザップリンさんが説明してくれていた。


 あ、ここにいるのは「転移魔法(テレポート)」で来てもらったからです。一応この砂漠に影響を与えるようなことやっちゃうのでその立会人としてです。



「そして、今では大昔の人の失敗を語る場所・・・『自然への過ちの場』とも言われておるのじゃ」

「人の失敗と言うと・・・焼き畑とか、伐採をし過ぎたという事ですよね」


 砂漠と言うと、そういう物が思いつくな。


「その通りじゃが・・・・まだ要因がある。記録によると、第34世国王あたりで人口が増加し、その住むと土地を増やすためにあたりの緑豊かな木々を切り倒していったのじゃ。建築物に利用したり、焼いて畑の肥料としたりとしたようで、後先を考えなかったという感じでな」



「そして、実はこの地には他の種族もいてな・・・人以外にエルフたちもいたのじゃよ」


 さすが異世界。エルフもいるんですか。・・・獣人がいるからテンプレみたいなものか。


「エルフたちは森を愛する種族であり、その王の前の時までは友好的に豊かにしていこうと努力をして居った。じゃが、その34世は森の開発に力を入れて、意見が衝突した結果彼らはこの地を去った」


 まあ、一応今でも他のところで国を創ったりしていて、各国とも交流はしているそうな。


 森の開発をするときとかにうまくいくように、どのようにして行けばいいのかの助言とかをするらしい。



 ただ、当時はその34世とやらはその意見を全く聞かずにガンガン開発していったらしいので、それできらったようである。・・・なんかその34世も転生者っぽいような気がするな。この世界の人って基本的に無駄がないようにしていることが多いのに、思いっきり無駄をやっている気がする。



「で、その結果止める者がいなくなり、このあたり一帯から緑が消えうせ、石畳の街道や家などが建てられ、一時的にじゃがより栄えたらしい」



「だが、それはあくまでも一時的なものであり、数年ほどでみるみる衰退したようじゃ」



 気候が数年のうちに今のこの照り受ける日差しへと変化し、雨も少なくなった。


 食料も畑で不作が続き、湖からは魚が消えうせ、むしろ水が枯れていった。



「エルフの呪いとか言われておったが・・・・公認モンスターの中に当時の事を知っているやつがいて、そいつ曰く『呪いでも何でもない。ただ、彼らは過ちを犯しただけ』と言う」



 要は、森林の重要性をよく理解していなかったのが原因だ。


 基本的に木々は、あたりの環境に莫大な貢献をもたらしている。


 落ち葉は腐って肥料となり、雨風にさらされてその栄養が川に流れ込み豊かにしていく。


 木々自身の葉っぱから水蒸気を出してあたりの気温を下げたり、その水蒸気によって雲ができて雨を降らせたりする。



 そのほかにもいろいろなことを木々は行い、環境を整えてくれるのだ。



・・・まあ、この世界の木々による影響が地球以上に大きい可能性もあるけどね。一応俺の場合はきちんと魔法である程度は元通りにしています。




 話は戻して、その国は最終的には内乱が起きて滅び、今では風化してその跡はもうほとんどないらしい。


 記録には残っているけど、それを示すモノがほとんどなく、結局今はこうして砂漠となったのだとか。



「まあ、砂漠が変化しようが困る人はいないだろうけど・・・」


 いや、砂漠に適応した動植物にとっては困るか?でもほとんどいないようなので大丈夫の様だ。



「さてと、ちょっとばかし試してみたかったからね・・・・人化解除」


 神龍帝の姿に戻り、息を吸い込んでからのーーーーーーーー!!



「『セブンズブレス(木)』」


 口から放出されるのは、まるで緑とかが混じったかのようなブレス。


 砂漠地帯全体に広がって・・・・



ひょこっ  ひょっこっ   にょきにょきにょき・・・・・!!




「・・・早い」

「すごいのぅ・・・」



 芽が出たかと思ったら、あっという間に密林と化しました。


 砂漠を跡形もなく、密林地帯へと変化しちゃったよ。





 もともと、なぜこの『セブンズブレス(木)』を試そうとしたのか。


 それは、ゴーレムタウンの一角に森林でも作って木製品とかを作れるようにしようと思ったのである。


 畑の方とかで地面は作っているのだが、ふとこのブレスでやったらどのぐらいの規模になるのかを疑問に思ったけど・・・・自分で言うのもなんだけど、とんでもないなこれ。



「なんか・・・もうアルのそのブレスのすごさに驚いてもう何も言えんのじゃよ」


 ザップリンさんも驚いたように目を見開いているけど、もはや何か諦めているかのような気がする。



「砂漠地帯すら密林となるのか・・・・・あ、でも生えている木々とかは普通のやつだこれ」


 てっきり無茶苦茶な植物とかになるのかなと思っていたけど、流石にそこは既存の植物か。成長が超早かったけどね。



 


 とりあえず、自分のチートさを改めて再認識するのであった。



 後日、ゴーレムタウンの一角でやってみたところ見事な密林となったので、ちょっとドランに整えるように頼んだ。


 里山みたいな状態にすればいいんだけど、このブレスだと確実にジャングルとなるな。



・・・海上だったらどうなるかな?ちょっと試してみたい。けど、サルガッソーみたいなことになりそうなのでやめておくか。



 

海上にだしたら・・・・もっさり海藻があふれそう。

こういうブレスの試射が出来る場所があるといいんだけどね。

なかなか自身の力を試す機会がすくないんですよ。

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