説明3
「それじゃぁ、さ。その腕輪が元凶ならその腕輪破壊すればいいだけじゃないの?それともこんな状況だけど自分で作り上げた作品を壊すことは自分にはできないとでも?」
何を問うているのか。
何故ここにいるのか。
今どのような状況か。
彼女の言葉で全てが空白になり掛けてた俺は小鳥の一言で目が覚めた。
小鳥にしては的を射た質問だ。
成長したな、ぐすん。
ぐすん……因みにこれは心の嬉し涙を指している。
「あー、いやー、それが出来るのであれば既にそうしてるさ。二号機を作れていることから察せるように作成に関するデータはある。壊すこと自体には躊躇いはない。ただ……」
ゴクリ、とそういえば名前をまだ聞いていなかった現女性は息を呑む。
数秒の沈黙。
「ただ、盗まれてしまって今どこにあるのかわk」
「小鳥、三発許す」
「合点了解!」
俺の言葉に呼応して早速彼女の方に勢いよく近づいて一発。
後ろによろけるのを間髪入れずにもう一発。
最後、思いっきり振り絞った拳を腹部に一発。
当たる度に口から3種の悲鳴が零れ落ちる。
3発もの拳を喰らった彼女はその痛みの余韻に嫌々浸りつつその場に倒れた。
一応、元男でも今は女なのだから、腹部への攻撃は控えるように。
「ひ、酷い…。でもこれが幼女の命令で受けたのならこれはこれで…」
「プラス一」
「あいよ」
「ヒグゥ!」
振り下ろした小鳥の拳は彼女の左肩にクリティカルヒット!
暫くはその場から動きそうにはなかった。
「それ…で?その盗まれた腕輪が原因で今この状況が起きていると」
「その通り、これを奪った者は恐らくこのような出来事になるように祈ったのだろう」
痛みが引いて彼女が起き上がってから話は再開された。
このようなこと…。
俺達のように自らの中で何かを失った者の出現。
ドラゴン…だけとは限らないだろうが、人から何かを奪うモノの出現。
奪われたという訳ではなく失った者に特異的な能力の出現。
これらのことを指す筈だ。
「…その腕輪にGPSとか付けてなかった訳?」
「まさか盗まれるとは思ってなかったからね。これらの対応は次に生かすとして…、私は私で探して見ることにする」
大丈夫か?
不安だけが募る。
ただ、俺達が聞きたかったことは大体聞けた筈だ。
また聞きたいことが生まれたならば尋ねればいい。
「わかった、一連のことを教えてくれてありがとう。念の為連絡先を…」
「まだ君たちには伝えなければならないことがある…」
彼女は真剣な面持ちでこちらを見てくる。
そんな顔を見て俺達は微妙に驚いている。
まさか今聞いたことよりもとてつもないことを聞くことになるのだろうか…。
「君たちが発現させたその能力。…それらについて話さないといけない」




