壊れた?変態
ズドン!
と、バズーカから発射された弾が煙を吐きながら人の群集目掛けて煙の弧を描きながら落ちていく。
「なぁ、あれ………うわあああああああああああああ!!」
「えっ…きゃあああああああああああああ!!」
弾に気づいた人は叫び逃げるが、時すでに遅し。
弾は着弾し、大きく爆発をする。
「ねぇ……あれ、大丈夫なの?」
「ええ、ぶつかったところで特に怪我はしない特別製ですし、中に含まれているのは催眠ガスです。あれを一息吸えば瞬く間にバタンキューです」
「へ、へぇ…………。あ、真樹が吸ったりする可能性は?」
私は真樹と煙の距離を目で測りつつ答えてみる。
真樹が「何だあれっ!?」と言っているのが聞こえたが戦闘に支障がないだろうか。
「あ、やべ、そのこと忘れてました」
「真樹のこと一番に考えている風を出している癖に忘れてたの!?」
「あへへ……………。ま、真咲さん!この煙は吸っちゃダメです!催眠ガスです!」
と、仮面の男が通信機があることを忘れて大きな声で言った瞬間、まるで人の言葉を理解したかのように竜が翼を大きく広げて風を起こし、ガスを彼方へと飛ばしていった。
「……なんか竜自身が吸わないために飛ばしたように見えたけど、あれって竜にも効果あったの?」
「あぁ、あれは効果無いですが、多分あんな大型でも1発で寝てしまう……人が吸えば永眠するレベルの催眠ガスなら…。」
そう言いつつ懐に手を突っ込みゴソゴソとソレを探すように手を動かす。
そんなに入るようには思えない袖なのだが、一体どれくらい入っているのだろうか。
先程のバズーカといい、入っているものが気になったりする…。
「あ、あれ?……ない?もしかして先程のバズーカがソレだったかも」
「は?」
何やら恐ろしい言葉が飛んできた気がする、いや飛んできた。
もし、即死級の永眠ガスなら一大事だ。
あれこれこの男から聞き出す前に大量殺人の罪で捕まる可能性大。
「何やってんの!?」
「やばい…どうしましょう………。こうなってしまったら私牢獄送りです。2度と幼女が見られません」
「2度と幼女が見られなくはなってもいいけど私達アンタから色々と聞かなくちゃいけないんだから、何か助ける方法は無いの!?」
「ええ……一息で心肺の停止、脳の萎縮……細胞の劣化…人サイズだと最低でもこうなってしまうでしょう。なにせあのような対大型に大しての特殊製睡眠ガスですから…。もし助かったとしても短い命ですね」
「本当に…?」
「ええ、こうなってしまったら牢獄の有象無象にいるであろう男共を幼児化かつ女体化、脳の改変。更には設定に合わせて人体改造を行える小型の機械でも作りましょうか。こう、ビビビッとビームを出して単体、または周囲一体の男共をいっぺんに……うへへ。あ、女性の場合は幼児化と脳の改変ぐらいでいいか。男女の区別をする機能をも持たせて………やばい、いいものが作れそうです。この妄想だけで一晩過ごせます…ぐへへ。脳の改変といえばどのようなものを作りましょうか。そうですね、まずは私を好きになって寄ってくる感じとかいいですね。愛くるしい顔で『あそぼ~』なんて言われるのを妄想すると堪りません。あ、脳内を変態にするのも良いですね、我慢出来なくて私の前で自慰を……。それならば人体改造で性感帯の強化を行いましょう、『見られるのは恥ずかしいけど気持ちいいから、おてて止まらないよぉ〜』いい。実に素晴らしい!そこにいる皆さんを全員幼女にすればまさに天国!牢獄が天国に生まれ変わります!」
「落ち着けぇえええええ!!!」
「こふっ!」
ここで何か言わなければまだ続けていただろう。
そういう意味を込めて拳で脳天を殴った。
「え、ええ。私は落ち着いています。それに、その危ない方のバズーカはこちらの懐にあります」
と、探していた方とは逆の方の懐を指さして言う。
「てことは……」
「ネタです。人が即死級の危ないものは基本こちらに入れていゴフッ!」
再度脳天を殴る。
舌を噛み切るなど知ったことではない。
『小鳥、頼むがその男を暫く黙らせておいてくれないか?戦いに集中出来ない』
「オッケー!」
通信機からそう言葉が聞こえたので軽い声の返事で返して、男を少々痛めつけることにした。
「え、ちょっ、噛み切らなかったからいいもののって……いででででで!!」
きっと、これがこの男の最期の言葉となったであろう。
「勝手に殺さないででででででで!!」
色々とありまして…遅れました(言い訳)
受験生なもんで(言い訳)
ほんと、ボルケイノ・ジャスティス・スラァアアッシュ!
とか言わせてサックリ終わらせるつもりだったんですけどね…。
長引いてんなぁ…うん。