表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

共感しない物語1

作者: noiz.

土が爪にめり込み、痛いほどに力を入れていた。

どこだかわからないが、潮の香りを含んだ風が身体を叩きつける。


強い酒を飲んだように、いや、酒はやらないのだが、酔った状態というのは恐らくこういうものなのだろうか、頭もはっきりせず、まっすぐ歩いているのか、斜めに歩いているのか、感覚も鈍っているように感じる。


果たして私の腕は自由が利かない。


何か、そう、縄。(恐らく縄。)

そしてそれは新しいものではなく、使い古してはいないが多少ほつれた繊維が歩くたびにこすれ、先ほどから手首に痛みを感じる。


幸い、全身に叩きつける冷気を帯びた風で痛みを多少和らげているのかもしれない。


歩みの遅れた私の首を引っ張る看守。


流罪。


あぁ、私は想像していただろうか。

過酷なこの現実に。


1ヶ月前、知人に頼まれこのツアーに参加した。

果たして私はあと3ヶ月耐えられるのだろうか。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ