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そうこうしているうちに、集落に共同風呂ができた。このために引き出物のタオルセットや両親や祖父母の使っていたタオルを全部洗濯して持ってきた。
引き出物の石鹸セットも一緒だ。やっと引き出物が処分できる。洋子のところからもタオルが集まりこれだけあれば集落の人の分が足りそうである。シャンプーリンスも持ち込んだ。温泉の素も投入した。やっぱり気分は温泉だよね。
10人ぐらいは一度に入れる大きさだけど、他人の前で裸になることが恥ずかしい人はまずは親子で入ってもらう。
お風呂という文化が初めてなので、男湯にはお風呂入り方の図解の看板もつけてみた。ネットで探せば売っているんだよね。そういうのも。
女湯はわたしたちが順番に入って指導してみた。小さな旅館のお風呂という感じでなかなか良い。
お風呂上がりの牛乳は集落では馴染がないので、麦茶にした。大人で好む人にはビールを提供した。今回だけのサービスである。ちょっと狙っているところもある。
火照った体に、冷たい麦茶やビール、最高である。
「うおー。体が芯から温まっている!お風呂って気持ちいいんだな。」
「体がほかほかするよ。気持ちいい。」
「石鹸にシャンプーにリンス、とてもいい香りで体も髪もつるつるで素敵!」
「きもちよかった!」
「ビールが旨い!なんだエールとはぜんぜん違う。のど越しがすっきりしているぜ。」
「トーコ様、お風呂とは良いものですね。びっくりしました。」
「そうでしょ。そうでしょ。寒い日に温かいお風呂。これこそ冬の日の楽しみのひとつですよ。」
「お風呂上りは体が覚めないうちにお布団の中に入ってくださいよー。」
みんなぬくぬくである。火魔法を使う人が冷めたお湯をその都度温めないといけないのが、ちょっと忙しかったけど、概ね成功である。
「「「寒い日のお風呂最高ー!」」」
集落の人々が口々に叫ぶように喜びを訴えると、
ぱりんといつもの音がして、
冬の良さ発見を確認済。達成率55パーセント。
頭の中にメッセージが浮かんだ。
「やったー!また増えたぞ!」
「お風呂でもいいんだ。ほかほかだもんな。」
「冬の寒い日に温かいお風呂の組み合わせはいいよな。」
「これは隣の集落のやつらにも教えてやりたいな。」
「冬は楽しめるんだな。」
「お風呂、続けるよ。湯たんぽも温かい布団もあるが、これで疲れも吹き飛ぶよ。」
良し。良し。いい感じだ。少しずつだけど達成率が増えていく。順調順調。
あさっては王都に行くことになる。凛子と洋子と作戦も練っている。最終決戦になるかもしれない。頑張らないと。
洋子は北海道に旅行に行くということで家族から承諾を受けた。北海道展で事前にお土産用のお菓子も買い込みうちの家に既に置いている。アリバイ作りはばっちりである。




