7-4
「あーっ!また負けたー!!」
「お前が鈍臭いんだよ」
あたしと常磐先輩は、デート場所にまずゲームセンターを選んだ。
デートどころか友達と遊んだことすらないあたしはどこに行けばいいか分からなくて。映画館とかがいいのかなと新聞部の仲間に聞いてみたところ、「映画館は会話が出来ないから初デートとしては不向きだよ」と言われて。
結局、会話も出来て近場で行きやすいということでゲームセンターにしたという訳だ。……まあ、これも新聞部のアドバイスで決めたことだけど。
常磐先輩もこの手のことには詳しくないらしく、提案してみたらまあいいんじゃないかと言ってくれたし。
「……というか先輩、あたしを負かすことを楽しんでません……?」
「人聞きの悪い。お前が弱過ぎるだけの話だろう。むしろこっちは手を抜いてやっているくらいなんだが?」
「う、うぐ!それはそれで何か悔しいです!」
見ての通り、初めてのエアーホッケーの結果は惨敗。悔しくて何度も挑んでみたけれどその度に無惨な負け方をしてしまう。
ま、まあ!先輩が楽しいならそれで良いですけどね!(精一杯の強がり)
「……はあ、協力ゲーでもやるか?」
あまりにも勝てないあたしに気を遣ってくれたのか、先輩は協力プレイが出来るゲームを提案してくれた。
「うう。気を遣わせちゃって申し訳ないです」
「構わない。その代わりどれをやるかは俺が選ぶがな」
「大丈夫ですよ。あたしはよく分からないのでお願いします」
情けないなあ、なんて自己嫌悪。落ち込んじゃう。まあその落ち込みもすぐに忘れちゃうことになるのだが……。
「だからって何でゾンビゲームなんですかああああああ!!」
先輩が選んだのは所謂ゾンビを銃で撃って倒すゲーム。ホラーとか、グロテスクなものが苦手なあたしにとっては拷問に等しかった。
「あたしおばけ苦手なのに!!なんでこれにしたんですか!?嫌がらせ!?」
「おばけじゃなくてゾンビだろう。第一、お前の苦手なものなんて俺が知るか」
「あたしからしたらおばけもゾンビも一緒です!」
「おい、そっち行ったぞ」
「きゃー!やだあぁぁぁ!!」
最近の技術は凄い。こんなにリアルなゾンビがこちらに飛び出して来てるように見えるんだもの。だけど、全然嬉しくない!!
「喧しい。少しは落ち着いて対処出来ないのか」
「無理です!むりーーーー!!!!」
……結局、そのゾンビゲームもあたしが足を引っ張る形でゲームオーバーになってしまったのであった。




