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シン・ヨロズブ  作者: 有氏ゆず
第四話 お泊まりパニック!
32/153

4-7




「わ、分かりました……。えっと、お借りします。あの、お風呂は……?」

「部屋についてるのを使え。そっちだ」

「あ、はい……」


指さされた先の扉を開けると言われた通り、個室のシャワー室だった。


「あったかい……ゆっくりお風呂入れるの幸せ……」


家だと毎日はお風呂に入らせて貰えないし、今日はしっかり洗っておこう。あ、ボディーソープとシャンプーは勝手に使っちゃって大丈夫かな……。


「ごめんなさい……お借りします……!」


なんかちょっと良さそうなボディーソープやシャンプーをお借りすることにする。ふふ。凄くいい匂い。







……思ったよりも長風呂になってしまった。

そして、貸して貰ったパジャマに袖を通したのだが……少しだけ大きい。ちょっと胸がきついけど。仕方ないので少しだけボタンを開ける。


「お、お風呂お借りしました。ついでにボディーソープとシャンプーも……」

「……ん、そうかよ」


常磐先輩はチラリとだけこちらを見て、すぐに視線を逸らしてしまった。目を合わそうと思っても、目が合わない。


「あ、あの、すみません……どうしてもきつくって、その、見苦しいものをお見せしてしまって……」

「いや、良い。言うな」


そんなことはわかりきってるから言うなってこと……!?うう。申し訳ないのと恥ずかしい気持ちでいっぱいだ。


「ま、前閉めます!ごめんなさい!」


少し苦しいが、閉まらないことは無い。あたしは慌ててボタンを上まで閉める。ちょっと苦しいけど仕方な…………あ。




ぱちんっ




無理に閉めたせいか、ボタンが勢いよく弾け……常磐先輩の額に直撃した。


「〜〜ッ!!」


結構痛かったのか、先輩はそのまま蹲る。


「きゃああああ!!ご、ごめんなさい!ごめんなさい!大丈夫ですか!?」

「……………………ろ」

「えっ?」











「さっさと寝ろ!!馬鹿女!!」

「はい!寝ます!すみません!!」




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