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「わ、分かりました……。えっと、お借りします。あの、お風呂は……?」
「部屋についてるのを使え。そっちだ」
「あ、はい……」
指さされた先の扉を開けると言われた通り、個室のシャワー室だった。
「あったかい……ゆっくりお風呂入れるの幸せ……」
家だと毎日はお風呂に入らせて貰えないし、今日はしっかり洗っておこう。あ、ボディーソープとシャンプーは勝手に使っちゃって大丈夫かな……。
「ごめんなさい……お借りします……!」
なんかちょっと良さそうなボディーソープやシャンプーをお借りすることにする。ふふ。凄くいい匂い。
……思ったよりも長風呂になってしまった。
そして、貸して貰ったパジャマに袖を通したのだが……少しだけ大きい。ちょっと胸がきついけど。仕方ないので少しだけボタンを開ける。
「お、お風呂お借りしました。ついでにボディーソープとシャンプーも……」
「……ん、そうかよ」
常磐先輩はチラリとだけこちらを見て、すぐに視線を逸らしてしまった。目を合わそうと思っても、目が合わない。
「あ、あの、すみません……どうしてもきつくって、その、見苦しいものをお見せしてしまって……」
「いや、良い。言うな」
そんなことはわかりきってるから言うなってこと……!?うう。申し訳ないのと恥ずかしい気持ちでいっぱいだ。
「ま、前閉めます!ごめんなさい!」
少し苦しいが、閉まらないことは無い。あたしは慌ててボタンを上まで閉める。ちょっと苦しいけど仕方な…………あ。
ぱちんっ
無理に閉めたせいか、ボタンが勢いよく弾け……常磐先輩の額に直撃した。
「〜〜ッ!!」
結構痛かったのか、先輩はそのまま蹲る。
「きゃああああ!!ご、ごめんなさい!ごめんなさい!大丈夫ですか!?」
「……………………ろ」
「えっ?」
「さっさと寝ろ!!馬鹿女!!」
「はい!寝ます!すみません!!」




