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シン・ヨロズブ  作者: 有氏ゆず
第十二話 水鏡まふゆ
105/153

12-1




「ん……」


目が覚めた時、一番最初に目に入ったのは見知らぬ白い天井だった。


「ここ……どこ……?」


不安になって辺りを見回すと、腕に点滴が繋がれていることに気づいて冷静になる。どうやら出血多量で倒れて病院へ運ばれたらしい。


「……っ!いたた……」


思い出すと同時に肩に鋭い痛みが走った。そうだ、あたし……銃で撃たれてるんだ。物凄く痛い。起きなきゃ良かったと思うレベルに。




「……あら、起きはったん?」

「……!あ、すみません。騒いじゃって……」


どうやら隣のベッドに誰か寝ているらしかった。慌てて声を抑える。


「ええんよ。ずっと一人で暇やったから。……もし良かったらうちとお話してほしいんやけど……」

「あ、はい。大丈夫です」


目も覚めてしまったし、一人だと退屈だ。それなら話し相手がいた方がこちらとしても有難い。


「おおきに。ほな、カーテン開けるわね」

「は、はい」


こちらもベッドのカーテンを開ける。するとそこに居たのは……




「ま、まふゆさん……!?」


独特な口調からしてそうじゃないかとは思っていた……けど、今あたしの目の前にいるまふゆさんはいつもと様子が違っていた。

いつものまふゆさんはもっと元気そうで、髪だって艶のある黒色だ。だけど今のまふゆさんは顔色は悪く痩せ細っていて、髪も真っ白だった。


「ふふ。この姿でお会いするのは初めてやから、びっくりさせてしもて堪忍ね」

「い、いえ……。って、 "この姿" って何ですか?」


あたしの反応にクスクスと笑うまふゆさん。それは弱っているのに、何処か儚くて綺麗に見えた。




「うち、水鏡家はね……。降霊術が使える家系なんよ」


……そしてそんな彼女の口から、にわかには信じ難い言葉が飛び出してくるとは思いもしなかった。




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