入園式
「それじゃあまず、みんなに自己紹介をしてもらいま〜す」
美人な女性がそう言うとみんなが次々に自己紹介をしていく、だがそんなこと俺にはどうでもいい、
俺は早く過去の記憶を思い出さなくては
(たしか俺は、初デートでウキウキと家を出て、そのまま結婚指輪を買って、それから、待ち合わせの公園に行く途中でトラックに轢かれて〜、トラックに轢かれて!?)
(最悪だ、絶対俺トラックに轢かれて死んでるじゃん!
これ絶対死んだから転生させよみたいなノリで神様か誰かが転生させたんじゃん)
そんなことを考えていると僕の隣の子が自己紹介を始めた。
「わたしのなまえはかしゃいしずくです。しゅきなたべのは、えっと、い、いちごです。」
自己紹介で何度も噛んでしまい、顔を真っ赤にして俯いている、今にも泣き出してしまいそうな雫ちゃんを見て、おそらく幼稚園の先生であろう美人な女性が焦った様子でこちらを見ている。
「自己紹介とっても上手だったよ」
僕がそう言うと雫ちゃんは「ほんと?」と小さい声で聞いてきたので、「うん」と答えると少し嬉しそうな顔をしてくれた。
その顔を確認した僕は自己紹介を始める
「僕の名前は、月風光輝です。好きな食べ物はハンバーグです。」
僕が自己紹介を終わらせると雫ちゃんが「こうきくんも上手だったよ」と言ってくれた。
真っ赤な顔で褒めてくれる雫ちゃんを見て可愛いなと思ってしまう僕なのだった。
僕が最後の自己紹介だったので、これから、ひまわり組とたんぽぽ組に分かれて教室に向かう、雫ちゃんと僕はひまわり組だった。
他にも何人かひまわり組の子はいるけど自己紹介を全く聞いてなかったので誰が誰だか全くわからない。
ちゃんと自己紹介を聞いておけばよかった。
一応、先生の名前はつけている名札でわかった。
(みんな、名札つけてくれたらいいのに)
そう思ったが、幼稚園児なら、みんなの名前を覚えられなくても仕方がないと思うことにした。
文章の量少なくてごめんなさい!
少しずつ成長していくのでどうか温かい目で見守っていて下さい、お願いします。
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