過程観察記録No.023:M8の地震の連発なんて想定されてねーよ:・
自らの考えを顕わすとき、我々は必ず言葉を使う。
何かを考える時、大抵空間の中で考える。
言い換えれば、我々は、言語を使っているために、
観念相互の間に、物質的対象間と同じように、
明瞭で確定された区別をつけ、
それらを不連続なものにしてしまうのだ。
――アンリ・ベルクソン
『意識に直接与えられているものについての試論』
〈観察記録No.023〉
AM8:20
時点Eにて、四ツ葉と五十嵐、覚醒。
五十嵐により、世界変動率が変更。
AM8:23
地震発生。
AM8:25
地震火災発生。
AM8:26
家屋倒壊。
四ツ葉と五十嵐、世界変動率変更の影響により殺傷を回避。
四ツ葉と五十嵐、避難所への移動を開始。
AM8:29
ブロック塀が倒壊。
四ツ葉と五十嵐、世界変動率変更の影響により殺傷を回避。
AM8:36
避難所へ移動中の車が通過。
四ツ葉と五十嵐、世界変動率変更の影響により殺傷を回避。
AM8:40
余震発生。
四ツ葉と五十嵐、世界変動率変更の影響により殺傷を回避。
AM8:49
五十嵐、道路の陥没崩落に巻き込まれ死亡。
四ツ葉により、時点Eへ時間遡行。
累計経過時間 6時間45分




