お中元
朝のワイドショー見てたら一部企業がお中元はもうやめよう、と言い出したらしいです。内容を見るとお中元の贈答を否定したいわけではなく、企業としてお中元の習わしをやめよう、とのことのようです。虚礼、という言葉も併せて報じられてました。
つまり真心や感謝の気持ちもない社交辞令は礼に則っていないどころか失礼にあたる、ということでしょうか。いや、これは自分の勝手な解釈なんですけどね。でもその志には共感します。
たぶんお中元商戦ってのは一部企業にとっては重要な商機なのでしょう。でもそれをあえて否定するってのはなかなか勇気のいる判断と思います。お中元商品を売りさばきたい付き合いのある企業もいい気はしないでしょう。ビジネス的なリスクは大きいと思います。
それでもなおお中元をやめるその真意はどこににあるのかまでは自分には分かりません。もしかするととんでもない深謀遠慮でもあるのかもしれません。でも自分の頭ではそこまでは分かんないので素直にお中元の取り止めを支持します。
我が家でも親類からのお中元は届きます。素直に嬉しいし息災を伝える意図もあるのでしょう。それは否定しません。持つべきものはお中元を毎年欠かさず贈ってくれる親戚です。
しかしこれが仕事絡みの打算であったらどうか? あるいは社交辞令だったら。そうなると貰いっぱなしというわけにもいきません。タダほど高いものもありません。一部のエリート層はお中元のシーズンの度、ただでさえクソ暑いのに面倒な事柄に頭を悩ませているのかもしれず、そうなるとお中元なんて悩みのタネでしかなさそうです。お中元の起源を検索しようかとも思いましたがそこまでする気も起きません。現代ではほとんどがビジネス化してるでしょうから。
でも、この機運でお中元がビジネスじゃない、素朴な習わしになっていけば検索したいと思います。
お中元に限らず他にも似たようなものはありますけどね。今の時期なら土用丑の日でしょうか。これも発祥は平賀源内プロデュース説が有名ですけど、現代ではやはり重要な商機になってるきらいがあります。そもそも絶滅さえ危惧されてるうなぎを昔からの習わしだからって大量に売りさばこうという魂胆がもうシラケるというか。
それでもきちんとした需要なら特に文句もないんですけどね。でもこういうのってだいたいどこの販売店でもノルマが設定されてるっぽい。正社員なら10口、パートなら5口、バイトなら2口、みたいな。あくまでイメージですけど。でも実際我が家にもノルマ達成に協力をお願いしにくる親戚がいたのでやっぱりそういうものなんでしょう。で、ノルマ未達なら自腹で買わせる。一体何のために商売やってるのやら。
そうしないと売上が落ちる、ゆくゆくは従業員一同路頭に迷う、って理屈も分からなくもありません。でも、そんなノルマ課してる職場なんていずれ長続きしないと思いますけどね。
しかも1年通してそんな商機はナンボでもあります。最近だと恵方巻きやハロウィンなんかも全国区で定着したようです。んで、売れ残った恵方巻きが大量に廃棄されて問題にもなってましたっけ。今はどうかは知りませんが。
地域や海外の風習も企業にとっては利用すべき商機になるのでしょう。ただ、その商機とやらに目標を設定して未達なら従業員にまで買わせるってんならただのアコギな商売です。なんなら商機に売り上げ伸ばして出世に繋げたいと考える野心家な管理職員だって大勢いるでしょう。
企業としてのイメージを落とすうえ、そんな職員が出世して重職に就いたりしたらどうなるか? たぶんそのデメリットに企業も気付き始めてお中元の取り止め、ゆくゆくは廃止を考え始めたんじゃないですかね。
自分個人としてはもうお中元もクリスマスも正月商戦も全部やめれば? って思いますけどね。商品は需要があって販売するもので、ムリヤリ需要を作って売りつけて売りさばくようなもんじゃないと思うので。扱ってる商品がまっとうなだけでやってることがヤクの売人と大差ありません。
そういうのを悪徳商法って言うんじゃないのかな、って個人的には思います。




