ゴールデンホラー
な〜んか珍しく地上波のゴールデン帯でホラー映画、ぶっちゃければ「イット 〜それが見えたら終わり〜」なる映画が放送されたので視聴。結構気合い入れてコーヒーまで準備して見る態勢整えて見たんだけど……正直言ってダメだわ、コレ。
なんかものすごい毒吐いてるみたいなのであくまで個人的な感想と受け止めていただければ幸いです。そんなに映画に詳しいわけでもないし。どうも自分とは波長の合わない作品だったっぽいです。
見た目の不気味なピエロが追っかけ役って設定は悪くないと思う。ただそいつに子供襲わせるってコンセプトがそもそもの間違いの始まりだったんじゃないのかなと思ってしまったり。
なにしろ画面のガキどもが大げさに叫ぶ驚く怖がるで全く怖くならず。逃げりゃコケる落ちる行き止まりのお約束のオンパレード。いや、お約束はいいにしても見せ方ってモンがあるでしょ! ピエロがなんかコスプレしたデーブ・スペクターに見えてきてしまいました。ストーリーもほぼあってないような内容。ホラーにストーリー性まで求めるのは間違いなのでしょうか?
あと演出もなあ……序盤から中盤にかけて特に盛り上がりらしい盛り上がりもなく、ただひたすらピエロが出るか出ないかのシチュでガキが勝手に怖がってるだけの展開。しかもホラーとは思えない人間ドラマまで展開するし。そんなのは他の映画でやってくれ。まあ2時間もあると穴埋めが結構大変なのかも知んないな。って、映画で穴埋めって、なんだろうな……どうやら演出が神すぎて自分のような凡人には何が怖いのか分かんなかったんでしょう。うん。
じゃあ終盤盛り上がって怖かったのかというとそうでもなく、なんかホラーなのかオカルトなのかSFなのかよく分かんない感じになってたし。どうもホラーにCGは相性が悪いような気がする。しかもラストはちょっといい話っぽくしようとしてたし。ホラーでいい話にしちゃアカンでしょ。
だいたいこういうホラーの追っかけ役は不死身で神出鬼没で根拠もないのがお約束、っつーか強みなのでこの作品でもそれが踏襲されてるんだけど、何故かことごとく裏目に出てるような。「僕たちはお前を怖がらない!」なんてホラーの存在意義をも全否定する恐怖の脚本。お前らが怖がらないのは勝手だけどせめて視聴者は怖がらせてくれ!
てゆうかこれってホラーなの? これ見た人みんな怖いのを期待してたの?
ガキがつるんで困難に立ち向かうってのはスタンドバイミーやグーニーズあたりのパターンでしょうか。これに追っかけ系ホラーの要素を加えたってとこか。字面はそんなに悪くはなさそうなんだけど、実際に映画にしてみると両方の長所を潰し合った、ってとこでしょうか? いや、グーニーズも個人的にかなり微妙な映画だったけど。
見てるうちにホームアローンかナイトミュージアムでも見てるような気になってしまいました。いや、どっちも途中で見るのやめたので偉そう言えないんですけど。
この映画も別の意味で怖すぎて途中でものすごく見るのやめたくなったんだけど、ホラーなんだから最後はなにかあるはず、と思って我慢したもののまさかのなんもナシ。
予想の裏の裏をかいて逆に予想を裏切っての予想通りとは新しい。最近のホラーってこんなんなんだ……
いや、そもそも家族で見られるゴールデン帯のホラーに期待してた自分がどっかおかしかったのでしょう。次があれば是非素直な気持ちで拝見させていただきます。って、エンドマークはまさかのチャプター1エンド。怖いからもうやめてくれ!