テレビとネット
あるタレントさんが10万円払って飲食店にサービスしてもらうって企画を動画配信サイトにアップしたところ、一部のネット民がいちゃもんを付けてるって話をワイドショーでやってました。笑わせてくれます。
まあ確かにいちゃもんを付ける余地などほとんどないかと。売名というのがいちゃもんの主な論旨のようです。というかタレントで動画上げてる人が売名を考えないのがまずありえないと思うのですが。それは素人でも一緒でしょ。売名って言葉が当を得てないのなら自己アピールとか宣伝でもいいかもしんない。同じ動画でも歌やダンスなら売名じゃないのか、っちゅー話です。
いちゃもんの本質は底辺ユーチューバーや貧乏人のやっかみでしょう。ま、こんないちゃもんをわざわざ取り上げるワイドショーもなかなか笑わせてくれます。
内容の流れでたまたまコメンテーターがネットの有用性を語り始めると司会者が慌てて話を遮ったり。そのあたりの駆け引きは見ていて楽しいものがあります。テレビはいつまでもメディアの中心でいたいのでしょう。しかし現実は甘くはありません。
今やプロのタレントさんでも私財投じてまで動画投稿する時代です。底辺素人はたまんないでしょうね。草野球に現役プロ野球選手が参戦するようなもんです。そりゃ勝負になるわけがない。いちゃもん付けたくなる気持ちも分かろうというものです。
でも、タレントさんだって人間なわけだから動画投稿サイトに投稿する権利はあるわけで、売名であれ何であれバズりゃ正義です。ワイドショーもネタとして扱うくらいなんだから企画としては成功でしょ。
さて、では既存のマスメディアはどうするのかな? ネットなんか認めたくない気持ちは分かるけど、いま現在、現実としてネットメディアに頼ってる事実は否めません。なんせワイドショーがタレントの動画企画にネット民がいちゃもん付けてるって話題をわざわざ取り上げてネット民はバカだと真剣に論じるほど頼ってるんですから。
そんなことやってもテレビはこれから先、ネットに押される風潮は変わらないだろうし、そのバカだと切り捨てたネット民にますます見向きもされなくなるだけでしょう。家で邪魔者扱いされる年寄りの姿を連想してしまいます。
まあそういうオワコンの滅びゆくさまを眺めるのもなかなか趣深いものがあります。廃墟巡りと一脈通じるものがあるのかもしれません。
テレビメディアにはこれからもネットとネット民を心ゆくまでこき下ろして頂きたいもんです。負け犬の遠吠えほど見ていて小気味いいものはありませんから。




