注文の多い喫茶店
以前から気になってた、隣町の喫茶店が閉店していた。
仕事のコースにある関係上、その喫茶店の前を定期的に通るため嫌でも目に入ります。ちょっと興味は惹くけど、わざわざ休日に行ってみるほどではありません。一体どんな喫茶店なのかというと、爬虫類喫茶……
まさかコロナで閉店したってわけではないのでしょう。都会ならいざ知らず、ちょっとした街中とはいえ当地のような地方もいいとこの、しかも高齢化が進んでるような地域でそんな喫茶店はたぶん流行らんでしょう。素人の意見ですが。
まあ確かに爬虫類喫茶なんて他にはないので差別化はできてると思います。自分も目を惹いたし。でも実際に入ってコーヒー飲むかというと……そこまではいきません。
別に爬虫類キモいと言うつもりはありません。自分は爬虫類が目の前にいようがコックローチが走り回っていようがコーヒーでも軽食でも焼き肉でも何でもござれってなタイプです。ま、さすがにわざわざ愛でながら食うほどの趣味人でもありませんが。
爬虫類が入ってるケース眺めながらコーヒー飲む、ただそれだけでしょ。そのために他の喫茶店よりお高めな設定なら自分は入りません。どうも経営者さんの主張が前に出過ぎてて少し引いてしまいます。どうしても爬虫類眺めながらコーヒー飲みたい人なら鉄板でしょうが、どう考えても少数派と言わざるを得ません。
なお引っかかってたのは、その店は隣の自宅と併設されてる作りだったのですが、自宅に派手な色のスポーツカーが停めてあったんですよねえ。そこも少し引っかかりました。
その車が商用バンとか、普通の軽だったら気にもならなかったと思います。しかし派手めのスポーツカーなんて、主張の強い車が停めてあったら客としてはどうしても引いてしまいます。そういう車ならガレージに入れて見せないようにするとか、近所の駐車場にでも停めておくべきだったかなと。なんだか「俺の払ったコーヒー代がマスターの車趣味に費やされている」って気分になりそうです。いや、これはあくまで自分の個人的な感じ方に過ぎないのですが。
そういう主張の強い経営者さんが経営してる喫茶店と思うと軽い気持ちで入れません。喫茶店とは、自分的にはそういう場所なのです。落ち着いてくつろげる店が好ましい。漫画や週刊誌が置いてあって、コーヒー一杯でダラダラ長時間居座れる空気のようなムードが喫茶店の魅力だと思っています。しかし件の爬虫類喫茶ではそういうくつろぎ方はどうもできそうにありません。主役は客ではなく経営者さんのようです。
これは別に喫茶店、爬虫類に限った話なんかではなくって、経営者さんの属性がモロに出る個人商店では、主張が強すぎると客としてはとても入り辛いって事実を、経営者さんは知っておくべきではないのかなーと。あくまで客視点ですが。




