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掌編小説集8 (351話~400話)

飛んでいけ

作者: 蹴沢缶九郎

公園で、幼い子供が膝を押さえ泣いている。転んで怪我をしたのだ。痛みに堪えられず、泣く子供の許へ母親が現れ、我が子の膝の傷口を擦りながら言った。


「痛いの痛いの飛んでいけ」


するとどうだ、不思議な事に、それまで伴っていた痛みが嘘のように引き、子供は笑顔になる。

我が子から飛んでいった痛みが、どこかの誰かに移動していったのを知っていた母親だが、相手は所詮見ず知らずの他人である。可愛い我が子が笑顔になったのだ。痛みの行方などどうでもいいではないか。


「さあ、もう痛くないでしょ? 行きましょ」


母親が我が子の手を握り、起こそうとした瞬間、凄まじい頭痛に襲われ、その場に倒れた。


誰かの脳出血の痛みが飛んできたのだ。

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― 新着の感想 ―
[一言] 読ませていただきました。 痛みが飛んでくるのは怖いですね。
[一言] 誰かに痛みがとんできたんですね。”遺体の飛んでけ”は、効くんですけど。考えてみれば怖いか^^;
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