表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

心霊体験

作者が幼少時に体験したノンフィクションです。

 これは、私が幼少時に体験した、不思議で不気味な話……。


 あれは、十数年ほど前のある夏の晩。


 そのころ、私は現在のアパートではなく、まだ団地暮らしでした。

その日、私は一人で留守番をしておりました。

時間は、だいたい夜の六時ごろだったと思います。

その割には、日が暮れるのが早かった気がしますので、多分、残暑ごろですね。


 その日は、父親は仕事をしており、いつ帰ってきたのか覚えてません。

母親は出かけており、脳に病を患っていたので病院へ通ってました。


 私は六時ごろにやっていたアニメ()をいつものように観てました。


――○○くん、玄関を開けて……。

 アニメを観ている時、ふと声が聞こえて、玄関を開けるよう言われました。


 多分、母親の声だったと思われます。


 幼かった私は直ぐに、玄関の扉を開けました。

ただし、ゆっくりそうっとですが……。

玄関の前には、誰もいませんでした。

おかしいな?と思いました。

だって、母親と思い玄関を開けたら、誰もいなかったのです。


 でも誰かに呼ばれた気はしたのです。


 疑問を解消しようと、辺りを見回すと、団地の入り口の右側に白い着物の女性が後ろ姿で佇んでいました。

 声をかけようにも、何故か怖く感じてしまい、かけれませんでした。


 今思うと失礼に値しますが、玄関の扉の隙間からちらちらと白い着物の女性を見てました。


 分からない。けれど、気になる。


 好奇心で女性をしばらく観察していると、団地の前は誰も通りません。

自分でも、すぐにおかしいと気づきました。

 普通ならば、仕事や塾帰りの人たちなどが来るはずなのに、一向にやって来ない。

そう、誰一人帰宅して来ないのです……。

そして、私は気づきました。

白い着物の女性が幽霊だということに。

 それは今まで胸中にあった好奇心が、恐怖に裏返った瞬間でした。

 私はすぐに玄関の扉を、静かにそっと、でも急いで閉めました。

白い着物の女性が入って来れないために。

 その後は、敷いてあった布団に身を包むと、何故か不気味に聞こえるアニメを見ながら、眠りに落ちました……。


 母親の声で目覚めると、もう朝でした。

時刻は覚えてませんが、多分十一時間も寝ていたと思います。

 昨夜、幽霊を見たと母親にすぐに伝えましたが、どう反応したか、残念ながら覚えてません。

当時の私は[地獄先生ぬ〜べ〜]の影響で幽霊好きだったことから、多分、形だけあやされたのだと思います。


 以上で、私の心霊体験を終えさせてもらいます。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[良い点] ノンフィクションということで、文章が語り口調になっているところが良いです。 [一言] まさに、招かれざる訪問者ですね。特に、何が起きるわけでもなく…でしたが、恐い話だと思います。
2012/12/30 21:46 退会済み
管理
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ