ギルド
「あの……冒険者の人たちって、こんなに危なっかしい感じなんですか?」
「あー、半分ヤクザみたいな所だ。冒険者って言ったのも半分は嘘だな。
魔力が無いと、こういう場所でしか依頼を受けられなくてな」
リリスは心の中で思う。
「私…天使なんですが…」
後ろから低い声が聞こえる。
「能無しじゃねーか、可愛い子連れて。くれよ」
「連れ添う依頼なんでな、断る」
その場が凍りつく。
お互い、臨戦態勢だ。
「そこまで、勝てない相手に喧嘩を売るな」
フードを被った人が制止する。
「久しぶりですね。何か依頼は?」
「特に無いな」
「そうですか。なら、こちらから依頼です。
この宝石を一番高く買い取ってくれる所を探して下さい。
買取価格の1割差し上げます」
「ふーん……3割なら受けても良いよ。
この宝石の価値を理解できる人間で、高値を払う奴なんて少ないからな」
「まぁ…わかった」
「その間の依頼だが…適当に殺しの依頼で良いか?探しておくが」
ライルはリリスの嫌がる顔を見る。
「護衛辺りにしてもらいたい。それか魔物でも狩る仕事だな」
「何か理由でも?」
「隣の相棒が嫌がりそうでな」
「なら…救出依頼でもしてもらおうかな」
「了承した。場所は…」
「隣国付近の森で……」
リリスは終始、怯えながら話を聞くのであった。




