依頼
「あの、助けてくださりありがとうございます。
その…お名前を聞いてもいいですか?」
「ライルだ…冒険者をやっている」
「冒険者?」
「依頼を受けて金を稼ぐ奴らのことだ」
リリスは考える…。
考えた結果、折れた武器を宝石に変換する。
「依頼です…これを渡すので、仲間にしてくれませんか?」
ライルは宝石を見る…。
この世界には無い宝石だ。
断ってもいいが、この宝石の価値は分からない上、依頼内容も大したことはない。
「分かった、了承する」
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ライルとリリスは街へ戻る。
ライルはリリスの服を購入した。
もらった宝石は売らずに残す。
「適当な所だと価値の判断が難しい」と判断したのだ。
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「君は何が出来るの?」
「リリスです…今は、何も出来ません…」
「まぁ荷物持ちでも役立つし、それはいい」
「ライルさんは…どういったことが出来るんですか?」
「殴る、蹴る」
「えっと…魔法が使えるらしい…と思うんですが」
「俺は自分の魔力を認識できないから魔法は使えない。身体能力での勝負だ」
リリスは驚く…。
魔法なしであの強さ…と。
リリスは少し気づく。
何やら力が、少しだけ湧いてくると。
周囲を見ると、視線が集まっている。
「なんか…視線が集まってますね」
「そりゃ、こんだけ可愛ければな…」
リリスは考察する。
もしかして、自分に集まる感情によって、少しは聖力が高まるのでは――と。
リリスはその場で歌声を披露する。
注目を集め、力も武器を顕現させるほどではないが、少しだけ湧いてくる。
歌い終えると、少しばかりの路銭を稼げた。
「いい歌だったな」
「はい…」




