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宇宙文明レベルカテゴリーⅡの後の話し
宇宙貿易によって文明レベルがカテゴリーⅡになった地球圏であるが、それで満足しているわけではないのは誰もが承知していたようだ。
「ああ、このまま宇宙文明を探す旅に出てみたいな。ファンタジー小説みたく」
「いいわね。宇宙の女王もそれを望んでいるのではないかしら。せっかくだからお願いしてみたらどうかしら」
キャルが絶好の機会だからお願いしてみろと言う。量子のあても完全には放棄しているのではないが、中途半端な状態で、冒険に出ることになってしまった。悪の宇宙人を倒すのが最終目標のはずなのに、文明を探す旅とは、なんともはやである。
パーティーの主役はキャルと前の作品の旧キャラクターとツヨシのみである。勿論銀河系の友人たちもいたが、それはおまけみたいなものであった。