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詩(夜/お前の声が~) ほか二篇

作者: タニグチ・イジー

  ○


お前の声が

聞こえた


暗闇に

深い森

まだ小さなお前が

走っていく


ずっと前の

ことだった

ずっと前の

ような

気がする


俺は

お前を

手放した


まだ小さいのに

小さ過ぎると

深い森の

奥に


まだ昨日の

ことだ

まだ昨日の

ような

気がする


深い森の中

暗闇で

お前は

光輝いていて

そこだけは

日中の

ようで


ずっと前の

気がする

まだ昨日の

ような

気がする


お前の声が

聞こえる



(20210529)




  休日


彼女が

置いていった

プラスチックの

植物から

今日、

花が咲いた。


赤と黄の

どぎつい原色の

花びらから

溶けたプラスチックの

臭いが漂う

そのまま

引っ掴んで

ゴミ箱へ

捨てると

ゴミ箱の穴から

赤と黄の

混ざった液体が

流れ出る。


溶けたプラスチックの

臭い

彼女の

匂い


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