1.冒険者登録にて、ミクリア暴走。
ここから第1章!
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「へぇ、ここが冒険者ギルドかー」
「凄い数の人だねー」
生活していくにしても、やはりまずは先立つものが必要だ。
そうなると今のボクができること、といえば戦うことかもしれない。先日の一件からそう考えてボクとミクリアは、正式にダンジョン探索する許可をもらうためにギルドを訪ねていた。今さらながら、この前のドラゴンとの一戦は違反行為であって、仮にバレたら処罰される。
そんなわけで、ボクはこそこそと受付へと向かうのだった。
「……あの、冒険者登録したいんですけど」
「あ? あぁ、だったらここに記名してくれ」
「わ、分かりました」
無愛想な男性職員に紙を渡され、必要事項を記入していく。
家名の記入欄があったが、そこは空白だ。ボクはもうアークライトではない。
そんなこんなで、特記事項に書くこともないので瞬く間に登録の届け出は終了した。すると男性職員は記入用紙に目を通し、こう言う。
「それじゃ、お前は今日からFランク冒険者だ。頑張れよ」
「えー! どうしてヘリオスがFランクなの!?」
「ちょ、ミクリア――」
その直後、それに噛み付いたのは大精霊様だった。
ミクリアは不満をそのまま表情に出し、男性職員に食ってかかる。
「ああ? だって、この坊主には一つも実績がねぇだろうが」
すると返ってきたのは、至極もっともな言葉だった。
基本的に冒険者というのは、特異事例を除いてみなFランクから開始となる。最初は受けられるクエストも限られているが、数をこなして少しずつ階級を上げるのだ。
そうすれば、いずれは強力な魔物を討伐する資格を得ることができる。
しかし少女には、その知識がないようで――。
「ヘリオスはこの前、巨大ドラゴンを単独討――」
「すとーっぷ!? ミクリア、ちょっとストップ!!」
思い切り、先日の禁止事項をぶちまけようとしていた。
もしここでドラゴンの単独討伐がバレれば、せっかく冒険者登録したのに即日追放になってしまう。ボクはとっさにミクリアの口を塞いで、苦笑いで誤魔化した。
すると男性職員も呆気に取られていたが、どうにかなったらしい。
「……なんだ、よく分からんがほれ。冒険者カードだ」
「あ、ありがとうございます……」
ボクは職員から登録証明を貰い受け、その場を後にした。
暴れる少女を引きずりながら……。
◆
「まったく、失礼しちゃうよね! アタシのヘリオスがFランクだなんて!」
「あはは、仕方ないよ。……あと、ボクはキミのじゃないよ?」
そんなこんなで、ボクとミクリアはギルドの談話室で休んでいた。
どうやら、今日はFランク冒険者が受けられるクエストがないらしい。仮に高ランクの仲間がいれば、そのパーティーメンバーとしてクエスト参加が許されるのだが……。
「そんな奇特な人は少ないからね、今日は諦めよう」
「えー! カッコいいヘリオス、もっと見たいのに!!」
「文句言わないの。仕方ないだろう? だって――」
そのような相手が、都合よく現れることはまずない。
そう、少女に告げようとした時だった。
「――失礼。もしよければ、私とダンジョンに行ってくれるかな?」
「え……?」
ボクたちに、そう気さくに声をかける女性が現れたのは。
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