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1.不思議で奔放な少女、ミクリア。

フリーダム少女、登場。


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 ――それは、数日前の出来事。




「ふひゅぅ……み、みずぅ……」




 一人の少女が、王都の外れでぶっ倒れていた。

 ボクはさすがにスルーできず、苦笑いしつつ声をかけたのである。




「大丈夫……?」

「み、みずを……くださぃ……」

「水……? あー、ちょっと待っててね?」



 そんなこんなで、ボクは女の子のための水を用意した。

 なんてことはない。本当に、近くの川のものを持ってきただけだ。



「んぐ、んぐ……! ぷはー!!」



 それを一気に飲み干すと、少女は元気を取り戻したらしい。

 ボクはその様子を見て安堵し、そろそろお暇しようと思って立ち上がった。その時はたしか、とにかく日雇いでも良いから仕事を探していたのだったと思う。

 そんなこんなで、少女の出で立ちや顔などを覚える心の余裕はなかった。



「あの! お兄さん、お名前は!?」

「え、あー……」



 いまは一秒でも惜しい。

 そう思った。だから、適当に応えたのである。




「そんな、名乗るほどの者じゃないよ」――と。











「それで、キミの名前を改めて教えてもらおうか?」

「アタシの名前は、ミクリア! よろしくね!!」

「あー、うん。ボクは、ヘリオス」

「ヘリオス! 良かった、ようやく貴方の名前を聞けた!!」

「あ、あはは……」




 ――で、時は現在に戻って。

 ボクはその時の少女と、何故か再会を果たしていた。

 中央広場の噴水近くで聞こえた不思議な声。アレはいったい誰のものかと思ったが、何を隠そうこの少女――ミクリアのものだったのだ。

 願いを叶えるとか、そんなおかしな内容だったけど。

 とにかく、少女はボクの答えに対して元気いっぱいで『りょーかいっ!』と応えた。なにがどう了解なのか分からないが、ひとまず自己紹介をしている最中である。




「それで、さっきのはいったい何の謎かけなの?」




 ボクは最低限の挨拶を終えたと見て、さっそく本題に入った。

 こちらの質問に、ミクリアの円らな青の瞳が揺れる。幼い子供ながらに整った顔立ちをした少女は、水色の髪をくりくりと弄りながら小さく笑って答えた。



「謎かけでも、何でもないよ! アレはアタシからの天恵だから!」

「はい……?」



 意味が分からず、ボクは首を傾げる。

 いま彼女は『天恵』と言った。それって、天からの恵みのことだろうか。

 ボロボロの布切れのような服を着ている少女が、なぜそのような言葉を口にしたのだろう。そう考えていると、ミクリアは意気揚々と立ち上がってボクに告げた。




「ヘリオス! 百聞は一見に如かず、だよ! ――こっち、ついてきて!!」

「え、ちょっと待って!?」




 そして半ば強引に、ボクの手を引いてとある場所へと向かう。

 そこ、というのは――。











「えええええええええええええええええええええええええ!?」






 ――強力な魔物の跋扈するダンジョンだった。

 ボクは途中まで目隠しをされ、いまになって気付いたのである。




「さぁ、説明するより早いだろうから! くるよ!」

「くるって、なにが――」









 ――ガアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!







「…………はい?」






 絶句した。

 何故なら目の前に現れたのは、あまりに巨大なドラゴンだったのだから……。






 


面白かった

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