2.転生1
2話目!本日連投!
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気が付くと白い空間にいた。上下の区別がつかなくて、もやっとした何かに囲まれた場所だ。
『ねぇ』
声が聞こえた。
『聞こえてるんでしょ?佐藤亮騎16歳?あなたは自分の叔母に睡眠薬を大量に盛られて殺されたのよ。まぁ自分の姉を殺されたのならわからなくもないわよね。情状酌量の余地は無いわけじゃないかな?まぁ、それでも終身刑かな?(適当)』
それを聞いて清々した。ま、俺を恨むんじゃなくて俺に恨まれるような真似をしたあいつらを恨んで欲しかったけどな。
『死んでもこれが治らないとはね。私は女神よ。少しは敬いなさい』
知るか。一体俺は何すんだよ。
『私が簡潔に説明したげる。今のはテスト。あなたがどんな人間か一応確かめたの。結果は不合格。ある程度あなたに関する資料は目を通しているから不合格なのはわかっていたけど。あなたの魂は根っこから腐ってるわ。普通なら死んだら記憶消して輪廻の輪に放り込むんだけどね、あなたは別。あなたの魂は欠陥品よ。そのまま輪廻の輪に入れたら、記憶を消しても来世もクズになっちゃうの』
酷い言い様だな。
『話を途中で遮らない。常識よ。その対応策として、記憶を消さず罰を与えてそいつ自ら自分の駄目なところを直させるの』
俺がこうなったのは俺だけの責任じゃないだろ!?あいつらがそういう風に育てたから…
『信じられない程クズね。自分を育ててくれた相手に対してそんなことを言うとは…。そういうところよ。あんたは責任転嫁するから、罪を重ねるの。自分が犯した罪を認められないのね。殺人は人の手で裁けるけど腐った人間の魂を裁くのは神の役目よ。来世でそこを直してもらいましょう』
ギルティスキル【責任転禍】を獲得しました。
なんだこれ。
『このスキルが消えて死んだら記憶を消して転生できるわ。ちなみにこのスキルが消えない状態で死んでも記憶は消さないわよ。永遠のように続く時間は結構つらいのよ。じゃあね、良き贖罪ライフを』
おいおいちょっと待て!?
『せっかく決め…あぁ、言語スキルのことね。わすれてたわ。はいこれ』
通常スキル【言語翻訳】を獲得しました。
その瞬間、俺は白い光に包まれた。そうして訳の解らないまま俺の贖罪ライフが始まった。
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