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月の少女と太陽の少女  作者: 雪麒すく
5.動かなくちゃならない時
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むかしばなし

波乱だった二学期の始業式の日が終わり帰りの道を歩いていた

「そう言えば結子さん聞いても良い?お母さんってどこに住んでるの?」

「市民病院で住み込みだったっけなそこまでは私も覚えてないからなごめんな有栖」

「ううん、大丈夫だよだけど何でそれなら瑠璃宮の家に住ませてあげようとか思わなかったの?」

言葉に詰まっている、と言うか多分結子さんの事だからその事は考えては居たけど断られたのかな

「いやちょっと親父に直接交渉に行ったは行ったんだけどさねレナの奴自ら大丈夫です大丈夫です連呼してやがって親父の奴も大丈夫なら問題無いなってよどう見ても大丈夫じゃないか顔だし察しろっての、だから母さんに逃げられたんだよ」

結子さんの言ってる親父と言うのは僕たちの書類上の父親に当たる人、経営が忙しいのかこの方会った事すら無いのは当然ですね

「結子さんのお母さんってどんな人か聞いても良いかな?」

輝夜が訴えたい様な目でこっちを見てるけど聞いちゃいけないって言おうとしてるんでしょうね

輝夜は僕と違ってちゃんと気配りが出来る良い娘だからね


「良いけど、離婚じゃなくて単に家から消えたのは私が小学生ん時だったかな突然家に帰ったら私宛てにゆいちゃんには悪いけど耐えられなくなったので逃げますってな?小学生ながらその重さを理解するだけで精一杯だったからな

自分で言うのはどうも自慢になって好きじゃないけどさ私さ小学生の頃は何でも出来たしここまでぐうたらな性格はしてなかったのよ、中学生レベルまでは簡単に理解しててなそれで母さんは愛想尽かして逃げたってすぐ分かったしな、あまりにも化け物じみた私に接し方が違ったのは覚えてる、私の友達の方が優しく接してたしな」

「思ったよりキツい話じゃない結子さんの家庭事情って」

「あんたらに比べたらスタートラインにも立てないっての私は大金送りつけてくる親父が居たから生きてこれたけど双子は最初両親も居なかったしヤバかったじゃん」

僕は確か親戚たらい回しにされた挙げ句孤児院に投げ込まれてそこから結子さんと目があってお義父さんに頼み込んでもらって引き取って貰えたから良かったけど

何でも結子さんによると引き取られそうにも無いのを引き取ったの事、それだけ聞くとあんまりですよ


「有栖は孤児院にぶち込まれただけマシでしょあたしは美空の家に保護されるまで万引きで生計立ててた様なもんだったし」

「嘘、何それ僕そんな事始めて聞いたよ!?言ってくれれば良かったのに」

輝夜は笑いながら僕の頭の方に指を動かし軽めのデコピンを叩いてきた

「こんな事公に言える訳無いじゃん有栖ったらおバカさんね」

「私たち皆まともな子供時代過ごしてねぇな、あ、けどこれ二人に言ったらキレられそうだけど私は母さんに見捨てられた後それなりの知能と親父の金を使って豪遊してたからな、睦実たちを引き取って欲しいって懇願したのも寂しさの裏返しじゃねぇの?まともな愛情を受けた記憶が無いんだよ、親父は例の通り忙しいしでな、私の性格が鬼畜寸前なのもそのお陰じゃね?」

「て言うかあたし達の家ってあれ結子さんの所有物でしょ?」

「ビンゴ、親父に送り付けられたのよクソでけぇお屋敷見たかったら妹だって言い聞かせて案内するけど?」



「小学生の時は気付きすらしなかったけど有栖ってば昔話が壮絶すぎでしょ、知らなかったのが恥ずかしいわ」

「瑠璃宮さんに失礼って気持ちは無いのかしら?盗み聞きして聞き耳立てて」

「安西さんも聞いてたじゃん?同罪道連れってら辺ね」

やっと軌道に乗れた気がします


中島三咲

有栖の幼馴染み

(脳内声優はあおちゃん)

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