急かす時間は止まらない
月側1-2
遅刻寸前だと知らされ僕は家を飛び出し学園まで走っていた。
このままのペースで走れば何とか間に合うし大きな障害さえ無ければセーフ!セーフ!なんですよ!!
そんな事を浮かべながら制服が乱れる事なんて気にせず走っている僕の前には
「有栖!!おはよっ!良い天気だねっ!」
走っていた僕を妨害するかのように出てきた綺麗な黒髪の現代の大和撫子とでも言うべきの容姿をしている少女
容姿だけは一級品なのに中身はやかましいこの女の子は中島三咲、僕の昔馴染みの女の子ですね、彼女は僕の事情やら何やらを知っている為に僕は彼女を信頼している
「お、おはよう 三咲遅刻しちゃうけど大丈夫?もしかして僕を待ってた?」
どうせ彼女の事だから僕を待ち伏せてたんでしょうね
「もっちもっちぃ!有栖が心配でさ待ち伏せちゃった☆駄目だった?」
「ううん、僕は別に大丈夫なんだけど三咲も遅刻しちゃったら入学早々いきなり目をつけられるでしょ?」
「もう!有栖ったらさぁ!私は有栖の親友なんだから親友を心配する位普通でしょ?違うの?そうでしょ?」
一理あります彼女の言う事にもけどあの日から彼女は僕の回りの身近な事を過剰に心配している気がある
僕の事なんかより自分を優先してしまえば良いのに僕なんか助けた所で何にもならないのに
「親友、か、そうだね僕たちは親友だもんねお互いを心配するのは普通だよね……」
親友ってのは親しい友達って意味だけどそもそも昔から引っ込み思案だった僕には友達って呼べる人が彼女しか居ないのもまた事実
本当三咲は何を思って僕なんかと友達付き合いしてるんだろう?
「そうそうってそれも大切だけど入学初日から遅刻しちゃうんだよ!?ヤバいヤバい急ごう有栖!」
「そうだねありがとう三咲」
三咲は何かを思い浮かべながらに見える表情で
「ほら行くよ有栖!」
「うん三咲」
僕たちが学園へ向かっている途中後ろから全力で走ってきた黒髪の女の子に衝突された痛い一体何なんですか……
「ご、ごめん!急いでるから!美空の奴急に競争なんて始めやがって時間はまだ残ってるから大丈夫だけど発見したら許さないんだから……じゃあね!」
それだけ告げて彼女は走っていってしまった何だったんだろう
「今の娘、容姿とか色々有栖に似てたけど誰なんだろ…双子とか?けど有栖はそんな事言ってすら無かったし他人の空似?けどなぁ煮てるのよね」
三咲が小声で呟いているけどどうしたんだろう彼女はたまにこうなる事がありますね
「三咲?何かあった?」
「ううん何でもないっす!ないっす!ほら私たちも行くよ!」
再度彼女に手を取られ走っていく
似てたとか言ったけど何がだろ僕は角度的に後ろしか見えなかったけど…
何とか学園の始業式に間に合い僕たちは正門へ入っていく
僕らと同じ制服を着た新入生が楽しそうにこれから起こる事を浮かべながら歩いている
良かったセーフ、ですね!
そんな僕と三咲に声を掛けてくる女の子
リボンの色が違うから上級生でしょうね、と言うより腕章で他の生徒と何処と無く違う雰囲気を醸し出しているその女の子はというと
「あーちゃん?間に合ったのね!?」
瑠璃宮睦実、通称むっちゃん、僕のお姉さんです
調子に乗って三話目ですですん
このペースで続き書いてくと再会書いた辺りで第一部完で終了しそうなの怖い
何はともあれ次むっちゃんの登場です