序章
初めまして。出来る限り頑張っていくので応援お願いします。
※読みにくいとの報告により、改行数を増やしました。
※分かりにくいとの事が報告されたので、騎士団(新人)の教授から、新人騎士団員の教授に変更致しました。
※御指摘により、ティサの父親の母親の紹介文から「性格は」の文字を削除
※学校について不明点が多いとの御指摘により、説明を追加しました。
※スビルアトとスビルアノが混在しているとの御指摘により、スビルアノに統一致しました。
※伝令役の人の名前が分からないという報告によりシィルーネ・アルフィスです。の文を追加しました。
※1年は、12ヶ月という設定を付け加えました。
戦乱の世、ニードルシアの世界...その一角、ヴィストリヌ公国のスビルアノ男爵領の街...
「元気な女の子だわ!!」
「エルサ、よく産んでくれた。大事に育てような!」
「そうね。頑張りましょう、名前は女の子だから...ティサリアね!」
「ああ。ティサリア、ティサリアだ。」
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こうして、ティサリアが誕生してから6年...6歳はヴィストリヌ公国内の取り決めで児童養成学校に6年間通わなければならない。
その制度に則り、ティサはスビルアノ児童養成学校に入学する。本日はその入学式で...
「ティサ、早く起きなさい!! 今日は貴女が楽しみにしていた、学校の入学式よ!」
お母様のエルサ・リーガレット。プラチナボブヘアで黒目、身長は、165cm程。少し腹黒いがティサには温厚に接している。
「はっ!? もうそんな時間...もっと早く起こしてよお母様〜。。」
ティサリア・リーガレットは、正装のベストとスカートに着替え、自慢のプラチナのロングヘアを整えた姿は碧眼も相まってとても可憐に見える。そうしてリビングへ行くと...
「はははっ...さては昨日は楽しみで寝れなかったな...?」
「っ...。お、お父様...そんなことは無いよ?」
こちらは、お父様のカルバ・リーガレット。彼は、金髪碧眼の角刈り、新人騎士団員の教授であり、相応の肉体を持つため、見た目はとても怖い。ただ、怒っていなければサッパリとしていて、優しい人である。
「ティサ、早く朝ご飯食べないと遅れるわよ......?」
「はーい」
朝ご飯が食べ終わり、着替えも済ましたティサは、楽しみにしていた学校へ早く行くために、駆け足で家を出ていく...
「早く行こうよ、お母様、お父様!!」
「はいはい。今行くわよ〜」
「準備は出来たし...行くか!! ティサの晴れ舞台、見逃さんぞ」
「ティサも、もう学校に通う年になったのね〜」
「お母様、早く、早く〜」
「向かっていますよ〜」
そして初めての通学路を通りながら、ティサはこれから始まる学校生活に胸を躍らせて
「(絵本みたいに素敵な恋とか出来たら良いなぁ...)」
こんな事を考えていた。
暫くすると、学校が見えてきた。
まず正面には噴水のある庭があり、その庭を囲うような配置で、レンガ造りの建物がある。そして、中央の建物の頂上には鐘があった。
「ティサ、ここがこれから通う、スビルアノ児童養成学校だ!」
「うわぁ〜、凄く大きい!私、これからこんな場所に通えるんなんて...楽しみ〜!!」
このニードルシアは、1年は12ヶ月、1日24時間、1時間は、60分になっていて、06:00から21:00の間は、3時間毎に教会の鐘がなるようになっていた。
ゴーン...ゴーン...ゴーン
09:00を知らせる鐘の音が鳴り響いた後、とうとう入学式が始まった。
「これより、スビルアノ児童養成学校の入学式を挙行する」
「一同、礼」
「初めに、ハークリヌ・スビルアノ男爵、ご挨拶をお願いします」
「一同、起立...礼...着席」
「入学者の諸君、本日はご入学おめでとうございます。これからの学生生活では、身分や年齢を超えた色々な出会いをすることだろう。
その中で、礼儀や友情、知識を育み、この荒れた世の中を自力で歩いていく力を身につけ.........
「Zzzz .....」
???「ねぇ、起きなよ!」
「ふぁ〜。あれ?」
???「入学式はもう終わったわ...クラス発表を見に行きましょ?」
「えっ!? 私...。わ、 分かったわ。」
「私、ネサリット・トーレアスね。ネサリットと呼ばれているわ。これからよろしく〜!」
そう言って、手を差し延べてきたのは、短めの茶髪でスカイブルーの目をした少女である。後に聞いたところ、彼女の父親は、技術研究所に勤めているらしい。
ティサは、手を握った。
「私は、ティサリア・リーガレット。ティサと呼んで欲しいわ。よろしくね。」
暫く歩いていくと、クラス発表の紙が見えてきた...
「あ、ネサリット、私達のクラスは同じみたいよ?」
「本当!?一人きりは辛いって思ってたんだぁ〜。」
「私も一人きりは辛いと思ってたの。本当、良かったわ。」
ここからは、教授が定期的にクラス毎の案内をしてくれていて、ティサ達のクラスへの案内もすぐに始まり
「ネサリット、ここに居るのは全員、クラスメイトだよね。」
「楽しみだよね〜。ん?前の男子、イケメンだわ!」
「あ、ホント...」
すると、ネサリットは、前の男子に話しかけにいき
「ねぇねぇ、同じクラスの人よね?」
「あぁ。ここにいるって事はそうだろ。」
そう言って振り向いたのは、金髪赤目の少年であった。ティサは、一瞬、ちょっと...怖いなと思ったが、雰囲気は穏やかなので、すぐに気にならなくなった。
「私は、ネサリット・トーレアスよ。よろしく〜! こっちにいるのはティサ...えっと...」
「ティサリア・リーガレットよ。よろしくね。」
「俺はドルト・ハリアズだ。ドルトって読んでくれ。これからよろしくな。」
「ドルトって...凄い筋肉ね」
「ああ。俺の実家は格闘の道場でな。俺もやらされてんだ。」
「ドルト君の家って道場なんだ。やっぱり...大変なの?」
「まぁな。でも、強くなっていくのが目にみえるから面白いぞ」
「ドルトは強いのね...。」
「いや、親父に比べたら全然駄目だ。」
すると、40人程が入る一般的な教室が並んでいて、その一つに私達のクラスもあり...
「皆さん、好きな席に座りましょう」
と言われたので、適当な席に座った。目の前に学校生活の規則を漫画で紹介したものがあったので読んでいると
「...ありがとな。」
「ドルト、どうかしたの?」
「あぁ、読めない字があって、そこにいる、アルートに聞いたんだ。アルート、こっちがティサで、あっちがネサリットだ。」
紹介されたアルートは、長めの赤髪、黒目でティサは優しそうな少年だなと感じた。
「僕は、アルート・サマリル。アルートと呼んでよ。これからよろしく...。」
「ティサリア・リーガレットよ。よろしくね」
「ネサリット・トーレアスだわ。よろしく〜
」
アルートは、最初は緊張をしてあまり話さなかったが、徐々に解れてきた。そして、両親が宿を切り盛りしているとのこと。
「揃ったようだな。私はこれから6年間、このクラスの担当をするディセイフ・ナデニールだ。これから学校生活の説明に入るので、しっかりと聞きましょう。
この学校は、朝09:00から人数確認と連絡事項を伝え、終わり次第授業を行います。45分の授業に対し、15分の休憩をはさむ。昼は12:00から13:00で、その後16:00まで授業を行う。詳しくは席に配った漫画があるので、それを読んでおきましょう。
明日は、オリエンテーションをします。オリエンテーションは、友達と遊べるから、楽しみにしとけよ?
明後日からは普通に授業をやる。教授の話は寝ないで聞きましょう。
そして、分からないことがあったら、いつでも相談してくれよな。今日は、入学式だからこれで終わりだ。礼をした後にさようならと言いましょう。起立、気を付け、礼...さようなら〜」
「「「さようなら〜」」」
こうして、学校生活が始まった。
アルートの家は学校に近く、度々遊びの時は集まるようになり、その中で私達は、1つの目標を立てていた...
それは、世界中を旅する事。誰もが危険である事は、子供であれ分かっていた。しかし、それを凌駕する好奇心がそうさせたのだ。その時は、誰の親も冗談だと思い、現実を正しく理解すれば考えを改める筈...そんな風に考えていた。
だが、実際にはそうならず...
彼女達が入学を迎えてから4年。
このスビルアト児童養成学校では、5年次から実戦訓練として、突撃、斥候、伝令、メカニック、救護、指揮のいずれかの科目から自分に適した選択をしなければならない。
そこで彼女達は、全員が違う科目を選択する事により、世界を渡り歩くスキルを分散して習得することにした...ディセイフ担当から、選択科目の説明を受けた後...
「なぁ、選択する科目なんだが...俺は突撃にしたい。どうだ?」
「うん、ドルトは突撃だよね〜。私はどうしようかな〜」
「私もドルト君は突撃で良いと思うよ。選択は救護にしようかな、と思っているわ。」
「僕もドルト君はそれでいいと思う。選択は...どうしよう。まだ決めてないや。」
「じゃあ、俺は突撃で、ティサは救護で決まりだな。」
「私から提案があるんだけど...アルート君に指揮をやってもらいたいな。」
「あ、それ名案だね〜」
「え...僕?そんな大役をやってもいいの?」
「むしろ、ネサリットに任せるのか?」
「ドルト〜それどういう意味か後でじっくり話し合おうね〜。」
「やめてくれ、お前のそれは洒落にならん。」
「ドルト君...私も手伝うね?」
「流石ティサ、助かるぜ。とりあえず、アルートが指揮をやってくれないか?」
「分かったよ。僕なりに頑張ってみる!」
「残ってるのは...斥候と伝令とメカニックかぁ...父親が技術研究所で働いてるし、メカニックにしようかな。」
「決まりだな。」
「斥候と伝令については、6人班を組むらしいから、その時に考えようよ。」
「そうだね〜」
「そう...だよね。集まると良いんだけど。」
「だな。」
こうして、選択科目を決めて、それぞれの道へ進んでいった...
班は、別の選択科目履修者から6人であり、決めるのは、指揮の選択者がそれぞれ指名、又は指揮の決めた指針や成績を理由に立候補する方法が取られていた。
私達は、班決めが始まってすぐにアルートから指名を受け、組んだ...
しかし、そこからが問題であった...斥候と伝令である。私達の班の指針は、「世界を巡る為の技術と知識を身に付ける」である。他の班の友達同士が集まっているだけとは明らかな違いがあり、元々予想していたものよりも、適当な人物を発見するのは困難を極めた。そんな中...
「斥候と伝令の人、集まらないわね...。」
「そうだな...」
「世界を旅したいなんて、私達だけよね〜」
「募集はしているんだけど、来てくれないんだ」
「「「...」」」
有効な考えが浮かぶ事無く数日がたったある日、学校の休憩時間で...
???「すいません...アルート班の方々ですか?」
「はい、僕が指揮のアルートです。もしかして、立候補の方ですか?」
「そうです!俺も世界を見てまわりたくて。斥候のハルギィス・ルシーヌです。斥候は、空いているんですよね...?」
「斥候は探していたんですよ!! 放課後に班員を紹介しますね。場所は...ここで大丈夫ですか?」
「大丈夫です。分かりました」
「では、放課後...」
「はい。また...」
そして放課後...
私達はアルートに会う人がいると言われて、付いてきている。そこに居たのは...青髪短髪、黒目の人で、目元は優しげに見えて厳しいような...ティサには、不思議な人のように見えた。
「斥候として、僕達のグループに入るハルギィス君だよ。」
「ハルギィス・ルシーヌです。よろしくお願いするよ。」
「ここにいるメンバーは......だよ。」
こうして、メンバーに参加したハルギィス君...父親が騎士団の斥候で母親の実家は日用品販売店の経営をしているみたい。
いい流れがきたのか次の日には、伝令の人をネサリットが見つけてきてくれた。
「みんな〜!伝令の人を見つけてきたわよ!」
「助かったぜ、ネサリット!」
「ネサリットありがとね〜」
「あの...シィルーネ・アルフィスです。よ、よろしくお願いします...」
そういってネサリットの後ろから現れたのは、ピンクの髪に目であり、おっとりとした雰囲気をティサは感じた。
「メンバーを教えるね〜、こっちにいるのが......。」
「これで、全員揃ったな!!」
「そうだね。これからアルート君を指揮官として、頑張っていこうね。」
「「「おぉ~」」」
こうして始まったアルートグループこそが、後に「白の新風」と呼ばれる原点になったのである。
ネタを挟む余裕がありませんでしたが頑張りました。
ご意見、御指摘等がございましたら、コメントをお願いします。必ず読みます!!
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