またね
あの日
僕は目を閉じた
それは
涙を隠すためだった
僕は一人ぼっちだった
周りには誰もいなかった
気づいたら
「一人ぼっち」
僕は何度も涙を流した
泣き疲れた僕は
気づいたら寝てしまう
目を開けた時には
なんにもなかった
ただの独り言
「またね」
この手に感じるはずだった
かすかな暖かさに
触れる事もなく
僕は君の後ろ姿に
手を伸ばしているだけだった
言いたいよ
「またね」
君に触れる事なんてなかった
僕はただ
泣いていた
待っていた
君の姿を
帰ってくるはずもない
そんな君を
僕は待っていた
それでもよかった
ただ、待っていたかったんだ
ねぇ
言いたいよ
「またね」




